上 下
5 / 64
妃候補の二人はできている!?

現実と小説

しおりを挟む

その小説は、一度斜め読みをしただけだった。


だからタイトルも覚えてない。



でも、私がその小説のローズなのは間違いない。 



その小説の内容は、ローズにいじめられて、耐えて耐えて耐え抜いたるくらいならリリーが、皇太子に見染められる話。


ローズは血の滲む思いで妃教育を受けたのに、皇太子と仲がいい主人公リリーが有利であることに焦りと嫉妬しいじめを行った。


そして皇太子に泣きついた結果、愛を得たリリーは妃の座を手に入れたと思ったローズは、皇太子18の誕生日且つ妃選定式前日、リリー毒殺しようとする。

結果失敗、処刑。


あの本を読んだ感想。


ローズが間違っていたのは毒殺しようとしたことだけ。
嫌いなら嫌いと言っておかしな事はないはずだ。



そして、転生した感想


やっぱりローズは間違ってなかった。

前世もだけど今世も人間というのは大半がムカつく人間だ。

稀に優秀な人材もいるけど、本当に稀。

だから転生した私は、小説のローズと同じ行動をした。
自分の未来を変えることなんて何一つしていない。

なんならそれ以上のいじめをしてきたわ、確実に嫌われる行動を。



だって嫌いなんだもの。



妃の座も皇太子も興味ないけれど、リリー様は私に比べて全ての振る舞い、能力が未熟。

なのに同じ立場に立たれるなんて4聖貴族の名に恥じますわ。

えぇ、恋心はわからずとも、ローズがいじめたくなる気持ちは理解できましたわ。

だから処刑上等で小説以上のいじめをした私は、今頃嫌われてるはずで、

なんならリリー様は皇太子に泣きついてる頃のはず。


それで妃がリリー様に決まるはず。


私は今世に生まれてきた時、
前世を反省する機会か、人生延長線のどちらかだと思った。

改心するつもりはないから、これは死ぬまでの人生延長線だと思って生きてきた。

でも、万一リリー様が、お妃様にならなかったら?私はどうなるんだろう。


しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

田舎で師匠にボコされ続けた結果、気づいたら世界最強になっていました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:802pt お気に入り:581

ニコニココラム「R(リターンズ)」 稀世の「旅」、「趣味」、「世の中のよろず事件」への独り言

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:532pt お気に入り:28

疑う勇者 おめーらなんぞ信用できるか!

uni
ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,031pt お気に入り:247

異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:46,284pt お気に入り:35,277

はちみつとよるいろ ~転生貴族令嬢は、神絵師の卵と作家を目指す~

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:4

異世界で新生活〜スローライフ?は精霊と本当は優しいエルフと共に〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:19,419pt お気に入り:736

処理中です...