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妃候補の二人はできている!?
現実と小説
しおりを挟むその小説は、一度斜め読みをしただけだった。
だからタイトルも覚えてない。
でも、私がその小説のローズなのは間違いない。
その小説の内容は、ローズにいじめられて、耐えて耐えて耐え抜いたるくらいならリリーが、皇太子に見染められる話。
ローズは血の滲む思いで妃教育を受けたのに、皇太子と仲がいい主人公リリーが有利であることに焦りと嫉妬しいじめを行った。
そして皇太子に泣きついた結果、愛を得たリリーは妃の座を手に入れたと思ったローズは、皇太子18の誕生日且つ妃選定式前日、リリー毒殺しようとする。
結果失敗、処刑。
あの本を読んだ感想。
ローズが間違っていたのは毒殺しようとしたことだけ。
嫌いなら嫌いと言っておかしな事はないはずだ。
そして、転生した感想
やっぱりローズは間違ってなかった。
前世もだけど今世も人間というのは大半がムカつく人間だ。
稀に優秀な人材もいるけど、本当に稀。
だから転生した私は、小説のローズと同じ行動をした。
自分の未来を変えることなんて何一つしていない。
なんならそれ以上のいじめをしてきたわ、確実に嫌われる行動を。
だって嫌いなんだもの。
妃の座も皇太子も興味ないけれど、リリー様は私に比べて全ての振る舞い、能力が未熟。
なのに同じ立場に立たれるなんて4聖貴族の名に恥じますわ。
えぇ、恋心はわからずとも、ローズがいじめたくなる気持ちは理解できましたわ。
だから処刑上等で小説以上のいじめをした私は、今頃嫌われてるはずで、
なんならリリー様は皇太子に泣きついてる頃のはず。
それで妃がリリー様に決まるはず。
私は今世に生まれてきた時、
前世を反省する機会か、人生延長線のどちらかだと思った。
改心するつもりはないから、これは死ぬまでの人生延長線だと思って生きてきた。
でも、万一リリー様が、お妃様にならなかったら?私はどうなるんだろう。
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