転生前から生粋の悪役令嬢は、百合ヒロインから逃亡したい!

木東

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第二の試験は危険区域

状況確認と指示

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ハロルドの案内によって、医療班のいるところにたどり着くと
私たちに気がついた人たちが順に立ち上がり、こちらにお辞儀をしてきた。

「これはバルタ卿、遠路はるばると…」

「れ…レフレイム御令嬢!」

ハロルドが王都からの使い、と言うだけではなく聖4貴族の私がいることにも驚きを隠せない様子。
かしこまった対応をする彼らに楽にするように指示すると、私は指を刺しながら

「彼に用事のあるものは彼の方に、手漉きの者はこちらへ」

と指示をする。

ハロルドが呼んだ2名を除いてこちらにきたのは3名だった。
私はまずは現状の把握がしたくて、その3人に質問をした。

「今、ここにある備品の数を教えてちょうだい
布団、食器、食材、薬草まで全てよ。」

3人は私の質問に戸惑い顔を見合わせたけれど、
おずおずと一人が手を上げ備品の数を簡単に説明した。

「薬はもうそこをつき、今は手が開いてる者がとってきた薬草で凌いでおりますが…この時期です長くは…」

「食材は、今はまだ全員に配る量があります…しかしこれ以上長引いたり患者が増えたりすれば…」

「敷布団や蝋燭なども段々と…これ以上増えたら食器も足りないかもしれません。」

「後、布団は麻のものしかないの?
教会は災害用にいくらか常備してあるはずでしょう?」

「最初は使用しておりましたが、選択は間に合いませんし、衛生面上他の方に使うわけにもいかず」

「…」

一応今日の王都からの寄付でどれもこれも持ってはきたけれど、
ここにそれがどれだけ回ってくるか、そしていつ頃回ってくるのかはわからない。

多分、皇太子殿下がサバラマ卿と話して一度全てお渡ししてから分配するでしょうから。
どのように分配されるかは…

「医師・看護師・薬師・そのほか手伝いでここにきている人数は?」

「医師1人、看護師5人、薬師3人、その他、食事の準備などの手伝いはここの教会のシスターたちが手伝ってくれていますが10人程度です。」

「…全然足りないじゃないの。
この地域には、そんなに医療に携わるものが少ないの?」

「いいえ、しかしほとんどが病院に駆り出されてますし、
ここ以外の教会も病人を収容しているでしょうから。」

それであんなに慌ただしい上に、清掃もままならなかったのね。

…今ここには何もかも足りないですわ。
仮に今日ある程度の食糧・薬・支給品が配られたとしても…次の王都からの支給までに間に合うか…

支給に頼らず、自力で乗り越えられる力を今日の間につけなければ…全員死んでしまってもおかしくはありませんわ。

でも、薬はなく、薬草がわずかにあるだけでどうやって持ち堪えさせる?
このわずかな量を人数分で分ける?

数がない以上は仕方がないけれど、それでは効果が薄くて意味を全く成さない。
それなら、薬がなくても体を楽にさせる方法…免疫を高める方法考えるしかないわ。

私に医学の心得はございませんが、対処療法くらいは…

最低限やらないといけないこと、そしてこの地域でもできること…

この病気で一番まずいのは長期間の高熱で…。

「そうよ、この地域なら氷があるのではなくて?」

この世界には冷蔵庫はない。
でも、この地域の寒さなら氷の魔法を扱える人がいないとしても無理なく氷を作ることができるはず。

根本的に治すことはできないから、熱に耐えられるかどうかは本人の免疫次第なのだとしても
治った時に熱の後遺症が残るリスクは減らせるかもしれない。

せっかくこの地域で氷が出に入るなのだとしたら、それを使うのは悪くないはず。
そう思ったのだけれど、一人がまたおずおずと口を開く

「た、確かにこの時期氷を取るのはこの地域では難しくありません
しかし、高価なものであることには変わりはありません…人数分も手には…」

「緊急事態よ、薬品も薬草も手に入らないなら対処療法をやれるだけやるしかないわ。
皇太子殿下の許可が降りるのであれば、費用はこちらでもつわ、
速やかに氷の準備をなさい。」

控えめに無理だと言った彼女の言葉を威圧的な空気で黙らせて、氷を買いに行かせた。
まぁ、許可が降りなくとも、ここの人数分の氷くらいレフレイムが立て替えられるわ。
高価と言っても、この地域なら他の地域の氷より値段は下がるし問題はないわ。

あとは人出ね。
まぁ、これに関しては問題ないわ。
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