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ぷるんくんは攻撃を受ける

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「ぷる!!ぷる!ぷるるるん!!!ぷるるるるるるん!!ぷりゅん!!」
 
 ぷるんくんはちっこい手を生えさせ、必死に動かしながら猛抗議をしている。

 アランはそんなぷるんくんをゴミを見るように見つめては、問う。

「おい、くそ平民、その黄色いスライムはなんだ?テイムされてないモンスターを持ち込むのは校則違反なの知ってんだろ?」

 やつの問いに僕は躊躇なく返答をする。

「校則違反じゃない……この子は、昨日僕がテイムしたぷるんくんだ」

 僕の言葉を聞いたアランは、

 一瞬戸惑ったが、

 やがて目を細め、口の端を大きく上げ

「スライムをテイムだと!?ぷふっ!あはははははははは!!!!!」

 やつはお腹を抱えて大いに笑う。

「スライムをテイムしたなんて、聞いたことないぞ!うっへへへへ!!」
「最弱スライムをテイムってよ!!あははははは!!!お腹壊れる……」

 取り巻きふたり(ジョルジョ、ミケール)もアランと同じ反応だ。

「「「ははははははは!!!」」」

 3人に釣られて、クラスにいるほとんどの人が大声を出して嘲笑う。

 だが、

 カリナ様はというと、

 僕の瞳をじっと見つめている。

 そこへアランがまた僕に見下すような態度で語る。

「そうだったのか。 SSランクのダンジョンに行くと大見得切っておいて、最弱モンスターしかいないFランクのダンジョンに潜って、その中でも一番弱いスライムをテイムしてきたってわけか」

 納得顔でうんうん言いながら、やつは突然、ぷるんくんを指差していう。

「実にお前らしい行動だ。そんななんかテイムして!!」
「な、生ゴミ……」

 ぷるんくんが……生ゴミだと?

「さすがアラン様!センス抜群ですね!」
「生ゴミだってよ!!ぷふふ」

 取り巻き二人がお調子者のようにおちょくると、周りがざわつく。

「確かにスライムは生ゴミ以下のくずだよな」
「ネチネチしてて、人間に被害しか与えないゴミですわ」
「気持ち悪い」
「てか、左目の上に傷みたいなものあるけど、なんかキモいよね?」
「平民に似合うモンスターだな」
「スライムなんか、子供の頃二百匹くらい殺したかな?」

 血が騒ぐ。

 僕を侮辱する時は、泣き寝入りした。

 僕とぷるんくんとの思い出を否定されたときは、腹が立った。

 そして、

 ぷるんくんに直接ひどい言葉を飛ばしてくる連中を見ていると、

 僕は

 僕は……

 僕はぷるんくんを両手で抑えてみんなに叫ぶ。

「ぷるんくんは生ゴミじゃない!!ぷるんくんはプルンプルンしてて、強くて、誰よりもかわいい僕の……」

 一旦切って僕は息を思いっきり吸い
 
 言葉と共に僕の気持ちを一気に吐いた。



!!!!!!!!」



 僕の叫び声にクラスは一瞬シーンと鎮まり返る。

 このシジマを裂いたのは、
 
 アランの嘲笑だった。

「強いんだと??じゃ、その気持ち悪いクソスライムが強いかどうか、俺が直接試してやろうか」
「え?」
  
 やつは、僕の至近距離まで近づいて、

 狼のような手でぷるんくん掴み、強引に僕から奪い取った。

「っ!何を!」

 僕は早速ぷるんくんを取り返そうとした

 が

 やつは

 手を高く持ち上げ、

 そのまま全力でぷるんくんを地面に叩きつけた。

「ぷりゅん!」

 叩きつけられたぷるんくんを見下ろしたアランは、
 
 また口角を吊り上げ、

 ぷるんくんを思いっきり蹴り上げる。

「っ!!」

「ぷるんくん!!!!」
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