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第1章 冒険者へ
第17話 説得
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僕は屋敷へ帰ると、父の自室へ呼び出され、無断外泊の説明を求められた。
まず始めに、今まで一人で森へ遊びに行くと偽って冒険者になる為に鍛錬してきたことを告白し、今回は自分の 力量を知るために身分を隠して冒険者達に付いて行った事と、ギルドマスターから許可を得た事実を素直に報告した。
「・・・・・馬鹿者が。お前は私の、領主の息子だぞ。
話を聞く限り、下手をすれば命を落としかねない状況もあった様ではないか」
父は僕の話を最後まで聞いてから話し始めた。
「冒険者になるな!とは言わんが何故そう急ぐ必要がある?
武芸を磨きたいのならば私に言えば良かったであろう?」
父の言うことは尤もだ。しかし僕にはサーシャから授かった恩恵があった。
その能力は今の僕の年齢からすると、人に知られるには厄介だった為に誰にも知られずに鍛錬する必要があった。(なんて言えないし)
「父様の言うことは正しいと思います。
しかし僕は領主の息子とはいえ末っ子に過ぎません。
将来家を継ぐのは兄さん達の一人で間違いないと思います。
ですから僕は自分一人で生きて行く為に冒険者の道を選び、少しでも早くその道を歩み始める為に準備して来ました。
そして、今回その好機が訪れたのです」
普通に考えたら父の言っていることの方が客観的に見ても正しいので、僕は今までに無い強い感情を込めて父に訴えた。
確かに父の言う通り焦る必要はないかもしれない。
けど、前世の記憶がある僕としては、出来るだけ早く冒険者としての実績を積んでこの世界で自由に生きたいと考えていた。
「・・・・お前の考えは判った。
本来ならばお前の実力を確認してからとも考えたが、ギルドマスターの許可を貰っているのならば問題はないだろう。
で、お前は冒険者になったらどうするつもりだ?」
「王都へ行きます。
勿論王都にいる兄上達にも頼りません。これからはただのライルとして生きて行きます」
僕は今後の自分の身の振り方を父へ宣言した。
「・・・そうか。まさか末っ子のお前が他の子よりも早く家を出ることになるとは思わなかったが、お前の人生だ。好きにするが良い」
「無理なお願いを聞き入れて戴き、ありがとうございます。
では早速冒険者ギルドへ登録して来ますので失礼します」
僕は父へ頭を下げると、父の部屋を後にした。
まず始めに、今まで一人で森へ遊びに行くと偽って冒険者になる為に鍛錬してきたことを告白し、今回は自分の 力量を知るために身分を隠して冒険者達に付いて行った事と、ギルドマスターから許可を得た事実を素直に報告した。
「・・・・・馬鹿者が。お前は私の、領主の息子だぞ。
話を聞く限り、下手をすれば命を落としかねない状況もあった様ではないか」
父は僕の話を最後まで聞いてから話し始めた。
「冒険者になるな!とは言わんが何故そう急ぐ必要がある?
武芸を磨きたいのならば私に言えば良かったであろう?」
父の言うことは尤もだ。しかし僕にはサーシャから授かった恩恵があった。
その能力は今の僕の年齢からすると、人に知られるには厄介だった為に誰にも知られずに鍛錬する必要があった。(なんて言えないし)
「父様の言うことは正しいと思います。
しかし僕は領主の息子とはいえ末っ子に過ぎません。
将来家を継ぐのは兄さん達の一人で間違いないと思います。
ですから僕は自分一人で生きて行く為に冒険者の道を選び、少しでも早くその道を歩み始める為に準備して来ました。
そして、今回その好機が訪れたのです」
普通に考えたら父の言っていることの方が客観的に見ても正しいので、僕は今までに無い強い感情を込めて父に訴えた。
確かに父の言う通り焦る必要はないかもしれない。
けど、前世の記憶がある僕としては、出来るだけ早く冒険者としての実績を積んでこの世界で自由に生きたいと考えていた。
「・・・・お前の考えは判った。
本来ならばお前の実力を確認してからとも考えたが、ギルドマスターの許可を貰っているのならば問題はないだろう。
で、お前は冒険者になったらどうするつもりだ?」
「王都へ行きます。
勿論王都にいる兄上達にも頼りません。これからはただのライルとして生きて行きます」
僕は今後の自分の身の振り方を父へ宣言した。
「・・・そうか。まさか末っ子のお前が他の子よりも早く家を出ることになるとは思わなかったが、お前の人生だ。好きにするが良い」
「無理なお願いを聞き入れて戴き、ありがとうございます。
では早速冒険者ギルドへ登録して来ますので失礼します」
僕は父へ頭を下げると、父の部屋を後にした。
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