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パワーレベリング
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魔導銃の試し撃ちをした次の日、朝一で冒険者ギルドへ向かった。
ギルドに入ると、受付のアンさんが手招きしてる。
「アンさん、おはようございます」
「おはようございますカイトさん、エルレインさん」
アンさんの受付に行くと、素材売却の残金を出してきた。
「魔物素材の買い取り額の残りです。解体費用などの経費は引かせてもらっていますが、どの素材も状態が良いので、商業ギルドや職人ギルドでも高値がつきました」
アンさんが差し出した袋の中には、白金貨300枚が入っていた。
前の分と合わせて40億円か、凄い額だな。
「それとカイトさんとエルレインさんの、ギルドランクを上げたいのですが、カイトさんがDランク。エルレインさんはFランクになります」
依頼を一つも受けていない筈の、俺のランクが上がった。
「えっと、僕はまだ依頼を一つも受けていないですよ」
「納品依頼の素材もありましたから問題ありません。むしろワイバーンや地竜を倒せる人がGランクではギルドとして問題になります。
Cランクからは試験があるので、一度に上げれるのはDランクまでしか上げれないのですが、本来ならカイトさんは、Aランクでもおかしくありません」
さすがにAランクはないだろうと、俺は思っていた。力が制限されたドルファレス師匠相手に、やっとこさ引き分けが精一杯だったのだから。
でもこの時の俺は知らなかった。ドルファレス師匠が、冒険者ギルドのランクで測るなら、生前でSランク。死後、魔物となった師匠は魔物ランクSSの魔物で、精霊女王様の領域で力が制限された状態でも、Sランクの魔物だった事を。
「カイトさんとエルレインさんは、パーティー登録しますか?パーティー登録すると、エルレインさんもDランクの依頼が受けれますが」
「じゃあパーティー登録します」
ギルドカードを更新して、エルと依頼を貼り付けてある掲示板を見に行く。
「どれにしようか?」
「一角兎の肉の納品依頼があるわ。あとメドウウルフの討伐依頼があるわね」
一角兎が肉で、メドウウルフが毛皮か、確か南側の草原地帯に居たな。
「あとマッドボアの肉の納品依頼があるわね。この三つで良いんじゃない」
そうだな、あとはゴブリンは常時依頼で、ランクも関係ないから、見つけたら狩るか。
「わかった。その三件を受けよう」
受付で三件の依頼書をアンさんに渡す。
「この三件を受けようと思います」
「一角兎の肉は三匹分で1セットです。メドウウルフとマッドボアは、一匹毎の依頼となります。ではこの三件を受理しました」
ノトスの南門から出て、歩いて二時間の場所に俺達は居た。一角兎だけなら、もう少し近場でも狩れたと思うけど、マッドボアを狩るために少し街から離れた。
探索の魔法を広範囲に使う。探索の魔法は何種類か創ったが、今回は、無属性の魔力を使った探索魔法を使った。
直ぐに一角兎が近くに、結構な数が居る事を掴む。その中の近い場所にいる個体に近づく。
「エル、俺が拘束するから、魔導銃で留めをさして」
気配を消して、目視出来る距離まで接近すると、拘束する為の魔法を発動する。
「アースバインド」
地面から飛び出した土の鎖が、中型犬程の大きさの一角兎を拘束する。
「エル、近づいてよく狙って撃って」
「うん、わかった」
エルが一角兎に近づいて、魔導銃を構え狙いをつけて、引き金を引く。
バシュ!
氷の礫が高速で回転しながら一角兎を捉えると、一撃で斃す。
「あっ!身体が熱くなった。レベルが上がったわ」
今のでレベルが上がったみたいだ。
「よし!この調子でどんどんいこう」
この日は、エルの魔法使いジョブを重点的に上げる予定だった。
直ぐにもう一匹を拘束して、エルに留めを任せる。
ここで直ぐにアイテムボックスに入れずに、首筋をナイフで切り血抜きをする。
「カイト、血抜きするなら穴を掘ってしないと、血の匂いで魔物が寄って来るわよ」
「呼んでるんだから良いんだよ」
血の匂いで、探索で少し距離が離れていたメドウウルフを呼び寄せる作戦だ。確か狼の嗅覚は凄かった筈だ。
血抜きした一角兎を収納すると、気配察知にメドウウルフらしき魔物のがひっかかる。
「エル、多分メドウウルフだと思うけど魔物が六匹近づいて来る」
メドウウルフは、俺達を囲むように左右に別れる。俺は一番近い個体をアースバインドで拘束する。
ギャン! ギャン! ガァウ!
続けて三匹拘束すると、背後から一匹が跳び掛かって来る。それを俺は鉄槌打ちで頭を上から叩きつける。
ギャン!
最後に残った一匹もアースバインドで拘束すると、五匹のメドウウルフが地面から伸びた鎖に囚われた。
それをエルが四匹を魔導銃で、ジョブを戦士に替えて、ショートソードで二匹の留めをさす。
エルが留めをさしたメドウウルフは、アイテムボックスに放り込む。
「さて、一角兎を狩りながら、マッドボアを探そうか」
夕方になる前にマッドボアを狩る事が出来た俺とエルは、ノトスの街に戻ることにした。
NAME エルレイン・フォン・バスターク 人族(1/4エルフ)
AGE 15
JOB 魔法使いLv.10
HP 220/220
MP 360/360
JOB 戦士Lv.10 魔法使いLv.10
魔法使いジョブのレベルが上がり、魔力量が増えて、魔導銃も30発以上撃てるようになった。
これで明日からのレベリングが捗るだろう。
冒険者ギルドで依頼分の一角兎とメドウウルフ、マッドボアを納品して家に戻る。
DランクやCランクの依頼料を貰っても、感動がなくなってしまった。初めての依頼だったのに、既に俺のアイテムボックスに、白金貨が300枚以上入っているから仕方ないよね。
「一日で魔法使いジョブが10も上がるなんて、夢を見ているみたい」
エルは一日でレベルが、大幅に上がったので上機嫌だ。
「今日は大量に狩ったからね」
「しかもカイトがバインドで拘束してくれるから、危なくないし楽だったわ」
「取り敢えず、戦士ジョブと魔法使いジョブをカンストするまで鍛えようか。そこから狩人ジョブと盗賊ジョブを鍛えて、気配察知スキルとかは覚えた方が良いよ。そのあと魔導士になっても良いし」
「うん、分かった。明日からもお願いね」
家への道を歩きながら、明日からの訓練メニューを考える。体術や剣術と魔力操作の訓練は、翌朝からは一緒に始める事を決めた。
手を繋ぎ二人でブラブラしながら家に帰った、
ギルドに入ると、受付のアンさんが手招きしてる。
「アンさん、おはようございます」
「おはようございますカイトさん、エルレインさん」
アンさんの受付に行くと、素材売却の残金を出してきた。
「魔物素材の買い取り額の残りです。解体費用などの経費は引かせてもらっていますが、どの素材も状態が良いので、商業ギルドや職人ギルドでも高値がつきました」
アンさんが差し出した袋の中には、白金貨300枚が入っていた。
前の分と合わせて40億円か、凄い額だな。
「それとカイトさんとエルレインさんの、ギルドランクを上げたいのですが、カイトさんがDランク。エルレインさんはFランクになります」
依頼を一つも受けていない筈の、俺のランクが上がった。
「えっと、僕はまだ依頼を一つも受けていないですよ」
「納品依頼の素材もありましたから問題ありません。むしろワイバーンや地竜を倒せる人がGランクではギルドとして問題になります。
Cランクからは試験があるので、一度に上げれるのはDランクまでしか上げれないのですが、本来ならカイトさんは、Aランクでもおかしくありません」
さすがにAランクはないだろうと、俺は思っていた。力が制限されたドルファレス師匠相手に、やっとこさ引き分けが精一杯だったのだから。
でもこの時の俺は知らなかった。ドルファレス師匠が、冒険者ギルドのランクで測るなら、生前でSランク。死後、魔物となった師匠は魔物ランクSSの魔物で、精霊女王様の領域で力が制限された状態でも、Sランクの魔物だった事を。
「カイトさんとエルレインさんは、パーティー登録しますか?パーティー登録すると、エルレインさんもDランクの依頼が受けれますが」
「じゃあパーティー登録します」
ギルドカードを更新して、エルと依頼を貼り付けてある掲示板を見に行く。
「どれにしようか?」
「一角兎の肉の納品依頼があるわ。あとメドウウルフの討伐依頼があるわね」
一角兎が肉で、メドウウルフが毛皮か、確か南側の草原地帯に居たな。
「あとマッドボアの肉の納品依頼があるわね。この三つで良いんじゃない」
そうだな、あとはゴブリンは常時依頼で、ランクも関係ないから、見つけたら狩るか。
「わかった。その三件を受けよう」
受付で三件の依頼書をアンさんに渡す。
「この三件を受けようと思います」
「一角兎の肉は三匹分で1セットです。メドウウルフとマッドボアは、一匹毎の依頼となります。ではこの三件を受理しました」
ノトスの南門から出て、歩いて二時間の場所に俺達は居た。一角兎だけなら、もう少し近場でも狩れたと思うけど、マッドボアを狩るために少し街から離れた。
探索の魔法を広範囲に使う。探索の魔法は何種類か創ったが、今回は、無属性の魔力を使った探索魔法を使った。
直ぐに一角兎が近くに、結構な数が居る事を掴む。その中の近い場所にいる個体に近づく。
「エル、俺が拘束するから、魔導銃で留めをさして」
気配を消して、目視出来る距離まで接近すると、拘束する為の魔法を発動する。
「アースバインド」
地面から飛び出した土の鎖が、中型犬程の大きさの一角兎を拘束する。
「エル、近づいてよく狙って撃って」
「うん、わかった」
エルが一角兎に近づいて、魔導銃を構え狙いをつけて、引き金を引く。
バシュ!
氷の礫が高速で回転しながら一角兎を捉えると、一撃で斃す。
「あっ!身体が熱くなった。レベルが上がったわ」
今のでレベルが上がったみたいだ。
「よし!この調子でどんどんいこう」
この日は、エルの魔法使いジョブを重点的に上げる予定だった。
直ぐにもう一匹を拘束して、エルに留めを任せる。
ここで直ぐにアイテムボックスに入れずに、首筋をナイフで切り血抜きをする。
「カイト、血抜きするなら穴を掘ってしないと、血の匂いで魔物が寄って来るわよ」
「呼んでるんだから良いんだよ」
血の匂いで、探索で少し距離が離れていたメドウウルフを呼び寄せる作戦だ。確か狼の嗅覚は凄かった筈だ。
血抜きした一角兎を収納すると、気配察知にメドウウルフらしき魔物のがひっかかる。
「エル、多分メドウウルフだと思うけど魔物が六匹近づいて来る」
メドウウルフは、俺達を囲むように左右に別れる。俺は一番近い個体をアースバインドで拘束する。
ギャン! ギャン! ガァウ!
続けて三匹拘束すると、背後から一匹が跳び掛かって来る。それを俺は鉄槌打ちで頭を上から叩きつける。
ギャン!
最後に残った一匹もアースバインドで拘束すると、五匹のメドウウルフが地面から伸びた鎖に囚われた。
それをエルが四匹を魔導銃で、ジョブを戦士に替えて、ショートソードで二匹の留めをさす。
エルが留めをさしたメドウウルフは、アイテムボックスに放り込む。
「さて、一角兎を狩りながら、マッドボアを探そうか」
夕方になる前にマッドボアを狩る事が出来た俺とエルは、ノトスの街に戻ることにした。
NAME エルレイン・フォン・バスターク 人族(1/4エルフ)
AGE 15
JOB 魔法使いLv.10
HP 220/220
MP 360/360
JOB 戦士Lv.10 魔法使いLv.10
魔法使いジョブのレベルが上がり、魔力量が増えて、魔導銃も30発以上撃てるようになった。
これで明日からのレベリングが捗るだろう。
冒険者ギルドで依頼分の一角兎とメドウウルフ、マッドボアを納品して家に戻る。
DランクやCランクの依頼料を貰っても、感動がなくなってしまった。初めての依頼だったのに、既に俺のアイテムボックスに、白金貨が300枚以上入っているから仕方ないよね。
「一日で魔法使いジョブが10も上がるなんて、夢を見ているみたい」
エルは一日でレベルが、大幅に上がったので上機嫌だ。
「今日は大量に狩ったからね」
「しかもカイトがバインドで拘束してくれるから、危なくないし楽だったわ」
「取り敢えず、戦士ジョブと魔法使いジョブをカンストするまで鍛えようか。そこから狩人ジョブと盗賊ジョブを鍛えて、気配察知スキルとかは覚えた方が良いよ。そのあと魔導士になっても良いし」
「うん、分かった。明日からもお願いね」
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手を繋ぎ二人でブラブラしながら家に帰った、
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