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森を切り拓こう
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翌朝から俺達は、未開地の海側までの道を切り拓く作業を始めた。
樹々の伐採は、俺とエルにルシエルの3人が風の魔法で伐採していく。その間、他のメンバーが近寄って来る魔物を狩っていく。
伐採した木材をカイトがアイテムボックスへ収納していく。これは後々街を建設する時に使用する積りだ。
「……しかし、常識はずれの収納量ですな」
「そうニャ、カイト様は凄いニャ」
巨木をどんどん収納していくカイトに、ランカスとユーファンが目を丸くしている。
ズバッ! ドドーンッ!!
俺達は、次々と木々を切り倒していく。
暫く伐採を進めていき、俺は別の作業に移る。
「さて、俺は道を整備していくか」
伐採はエルとルシエルに任せ、俺は街道を敷いて行く。土魔法で平らに均し、表面を固めて舗装していく。
馬車が余裕を持ってすれ違える位の幅を、土魔法で舗装していく。雨水が貯まらない様に、中央を僅かに高くしてある。
「カイト、雨水が流れる溝も両側に要るわよ」
「そう言えばそうだな」
エルのアドバイスで、道の両側に雨水が流れる溝を追加していく。
「実は道敷くのが一番大変だな」
俺はジミな作業を黙々と続ける。
この街道を海側まで敷いて仕舞わないと、街を建設する職人達を呼ぶ事が出来ない。
「しかしカイト様、この森は浅い場所でもCランクの魔物が普通に出没しますが、大丈夫なのですか?」
休憩に森から出てきたランカスが、街道の安全性を心配する。
「あゝ、それは心配ない。道の側に魔物除けの結界を張る魔導具を埋め込むつもりだから」
「なるほど、それなら安心ですな」
街道の両側は、左右30メートルづつ木々を伐採して、森から来る魔物の突然の襲撃を防ぐ。
切り株を土魔法で取り除き、街道の両側も綺麗な平地が出来上がる。
森の木々の間伐を行い、一部では大規模な伐採で森を後退させる。
森の魔物の数をコントロールしながら伐採と整地を進める。
バシュ! バシュ!
ルキナの魔導銃から法撃が放たれ、魔物が近付く事も出来ずに斃れていく。
シュ! シュン! シュバ!
イリアが高速で動き回り、魔物を葬っていく。
メキッ! ドゴッ!
コレットも容赦なく魔物を撲殺していく。
「「「「………………」」」」
ランカス、ボーデン、バルデス、サンク、ユーファンが、その光景を唖然として見ていた。
「これは、我等も頑張らねば……」
「……そうだな、幼児に負けてはいられないぜ」
「…………」
「オイラも負けないぞ」
「私も頑張るニャ」
ルキナ達の無双する様を見て、ランカス達もエルレインとアンナのサポートを受けて、パワーレベリングを決行する。
エルレインやアンナが無力化した魔物のトドメをまかされるところから始まり、徐々に段階を経て難易度を上げていく。
ランカス達は、ステータスを底上げする為に基本職のレベルアップに励んでいた。
その後、自分達が目指す職種のレベルアップを目指していた。
「ランカス右ニャ!」
「承知!」
ユーファンが牽制の矢を放つ。
矢に気を取られた、魔物の右に回り込んだランカスが槍を突き刺す。
ザンッ!
左から時間差でバルデスが戦斧を振り下ろしトドメをさす。
シュ! シュ!
サンクが狼タイプの魔物に、投げナイフを投擲する。
「ボーデンのオッチャン!」
「…………」
サンクのナイフで脚を止められた魔物が、ボーデンのロングメイスで叩き潰される。
伐採作業をしていた、ルシエルのパワーレベリングも行い、森林の伐採と街道整備を続けて10日が経った頃には、新規メンバーの戦闘力もかなり上がっていた。
街道工事と森の伐採は、10日で森を抜ける事が出来た。
「じゃあ後はエルに任せるね」
「任せてちょうだい。皆んなで協力して魔物を殲滅すれば良いのね」
「あゝ、新しい街を造る側の森を2キロくらい後退させてくれれば良いよ」
「了解。じゃあ夕方には戻るわね」
エルがそう言って皆んなと森の方へ去って行った。俺は一人残されて道を海まで造り続ける。
しかも伐採された木材の回収も俺の仕事だった。木材は、街づくりでも使用されるので無駄にはならないのだが。
俺はひたすら真っ直ぐに道を伸ばしていく。
川があれば橋を架け、岩が邪魔をしていれば取り除く。
木を切り、岩を退かせ、丘を削り、ひたすら真っ直ぐに広い道を敷いていく。
森を抜けてから7日後、道は海に到達した。
その間、森を後退させる為の伐採も、4キロまで森を後退させる事が出来た。
ランカス達のジョブレベルとスキルレベルも上がり、ランカスは聖騎士に。
ユーファンは狩人と盗賊ジョブをカンストした後、ステータスの底上げの為、戦士や魔法使いジョブをカンストさせてからレンジャーになった。
熊人族のボーデン、は戦士、武闘家、僧侶を経て、中級職のベルセルクのジョブレベルを上げている。
虎人族のバルデスは、戦士、武闘家、騎士の後、中級職の斧戦士がカンスト間近だ。
ホビットのサンクは、盗賊、狩人、戦士の後、レンジャーを経て、現在はアサシンのレベルを上げて、上級職の忍者を目指している。
ルシエルも賢者を目指すべく、僧侶と神官のジョブレベルを上げ、精霊魔術師のレベルもカンスト間近だ。既に賢者への条件は満たしている。
森も縮小し、魔物の討伐も進み、他の魔物の領域に比べれば、まだまだ強力な魔物が出没するが、街道脇に設置された、結界を発生させる魔導具によって、街道や平野部に魔物が溢れる危険性も減った。
これで、開発の準備が整い、職人の手配と移民の受け入れを手配する為に、俺たちは王都へ向かう事にした。
樹々の伐採は、俺とエルにルシエルの3人が風の魔法で伐採していく。その間、他のメンバーが近寄って来る魔物を狩っていく。
伐採した木材をカイトがアイテムボックスへ収納していく。これは後々街を建設する時に使用する積りだ。
「……しかし、常識はずれの収納量ですな」
「そうニャ、カイト様は凄いニャ」
巨木をどんどん収納していくカイトに、ランカスとユーファンが目を丸くしている。
ズバッ! ドドーンッ!!
俺達は、次々と木々を切り倒していく。
暫く伐採を進めていき、俺は別の作業に移る。
「さて、俺は道を整備していくか」
伐採はエルとルシエルに任せ、俺は街道を敷いて行く。土魔法で平らに均し、表面を固めて舗装していく。
馬車が余裕を持ってすれ違える位の幅を、土魔法で舗装していく。雨水が貯まらない様に、中央を僅かに高くしてある。
「カイト、雨水が流れる溝も両側に要るわよ」
「そう言えばそうだな」
エルのアドバイスで、道の両側に雨水が流れる溝を追加していく。
「実は道敷くのが一番大変だな」
俺はジミな作業を黙々と続ける。
この街道を海側まで敷いて仕舞わないと、街を建設する職人達を呼ぶ事が出来ない。
「しかしカイト様、この森は浅い場所でもCランクの魔物が普通に出没しますが、大丈夫なのですか?」
休憩に森から出てきたランカスが、街道の安全性を心配する。
「あゝ、それは心配ない。道の側に魔物除けの結界を張る魔導具を埋め込むつもりだから」
「なるほど、それなら安心ですな」
街道の両側は、左右30メートルづつ木々を伐採して、森から来る魔物の突然の襲撃を防ぐ。
切り株を土魔法で取り除き、街道の両側も綺麗な平地が出来上がる。
森の木々の間伐を行い、一部では大規模な伐採で森を後退させる。
森の魔物の数をコントロールしながら伐採と整地を進める。
バシュ! バシュ!
ルキナの魔導銃から法撃が放たれ、魔物が近付く事も出来ずに斃れていく。
シュ! シュン! シュバ!
イリアが高速で動き回り、魔物を葬っていく。
メキッ! ドゴッ!
コレットも容赦なく魔物を撲殺していく。
「「「「………………」」」」
ランカス、ボーデン、バルデス、サンク、ユーファンが、その光景を唖然として見ていた。
「これは、我等も頑張らねば……」
「……そうだな、幼児に負けてはいられないぜ」
「…………」
「オイラも負けないぞ」
「私も頑張るニャ」
ルキナ達の無双する様を見て、ランカス達もエルレインとアンナのサポートを受けて、パワーレベリングを決行する。
エルレインやアンナが無力化した魔物のトドメをまかされるところから始まり、徐々に段階を経て難易度を上げていく。
ランカス達は、ステータスを底上げする為に基本職のレベルアップに励んでいた。
その後、自分達が目指す職種のレベルアップを目指していた。
「ランカス右ニャ!」
「承知!」
ユーファンが牽制の矢を放つ。
矢に気を取られた、魔物の右に回り込んだランカスが槍を突き刺す。
ザンッ!
左から時間差でバルデスが戦斧を振り下ろしトドメをさす。
シュ! シュ!
サンクが狼タイプの魔物に、投げナイフを投擲する。
「ボーデンのオッチャン!」
「…………」
サンクのナイフで脚を止められた魔物が、ボーデンのロングメイスで叩き潰される。
伐採作業をしていた、ルシエルのパワーレベリングも行い、森林の伐採と街道整備を続けて10日が経った頃には、新規メンバーの戦闘力もかなり上がっていた。
街道工事と森の伐採は、10日で森を抜ける事が出来た。
「じゃあ後はエルに任せるね」
「任せてちょうだい。皆んなで協力して魔物を殲滅すれば良いのね」
「あゝ、新しい街を造る側の森を2キロくらい後退させてくれれば良いよ」
「了解。じゃあ夕方には戻るわね」
エルがそう言って皆んなと森の方へ去って行った。俺は一人残されて道を海まで造り続ける。
しかも伐採された木材の回収も俺の仕事だった。木材は、街づくりでも使用されるので無駄にはならないのだが。
俺はひたすら真っ直ぐに道を伸ばしていく。
川があれば橋を架け、岩が邪魔をしていれば取り除く。
木を切り、岩を退かせ、丘を削り、ひたすら真っ直ぐに広い道を敷いていく。
森を抜けてから7日後、道は海に到達した。
その間、森を後退させる為の伐採も、4キロまで森を後退させる事が出来た。
ランカス達のジョブレベルとスキルレベルも上がり、ランカスは聖騎士に。
ユーファンは狩人と盗賊ジョブをカンストした後、ステータスの底上げの為、戦士や魔法使いジョブをカンストさせてからレンジャーになった。
熊人族のボーデン、は戦士、武闘家、僧侶を経て、中級職のベルセルクのジョブレベルを上げている。
虎人族のバルデスは、戦士、武闘家、騎士の後、中級職の斧戦士がカンスト間近だ。
ホビットのサンクは、盗賊、狩人、戦士の後、レンジャーを経て、現在はアサシンのレベルを上げて、上級職の忍者を目指している。
ルシエルも賢者を目指すべく、僧侶と神官のジョブレベルを上げ、精霊魔術師のレベルもカンスト間近だ。既に賢者への条件は満たしている。
森も縮小し、魔物の討伐も進み、他の魔物の領域に比べれば、まだまだ強力な魔物が出没するが、街道脇に設置された、結界を発生させる魔導具によって、街道や平野部に魔物が溢れる危険性も減った。
これで、開発の準備が整い、職人の手配と移民の受け入れを手配する為に、俺たちは王都へ向かう事にした。
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