106 / 163
警備体制強化作戦
しおりを挟む
三人の子供が産まれ、特にルーファリスがハイエルフとして産まれた為に、エルフの国であるサーリット王国からの介入を危惧した俺達は、屋敷や領地の警備体制を強化する事にした。
スーラは工房に籠り、ドラーク領で生産された紙に何かを真剣に書き込んでいる。
「スーラ、必要な素材はリストアップ出来た?」
スーラは騎士型ゴーレムを設計中で、製作に必要な素材をリストアップするように頼んでおいた。
素材の確保は、騎士団や守備隊の訓練がてら行うので、必要な素材によっては、訓練に向かう場所が変わるし、場合によっては部隊を分けて素材確保しないといけない。
「魔物素材はこれで大丈夫だと思うのです」
スーラが紙にびっしり書き込まれた素材リストアップしてを俺に渡す。
「鉱石系はまだ在庫が有ったと思うのです」
「まぁ、オリハルコン合金製にする訳でもなし、他の鉱石はまだ有ったよな」
スーラが差し出したリストにざっと目を通す。
「うん、これなら大丈夫だと思うよ。
じゃあ、ランカスに回しとくよ」
「お願いするであります」
スーラはもうこっちを見る事もなく、騎士型ゴーレムの設計に没頭していた。
俺はスーラのリストに、自分が造るゴーレムの分を合わせてランカスとバルデスに依頼する。
「これがリストになるから、訓練がてら手分けして素材の確保頼むよ」
ランカスはリストに目を通しバルデスに渡す。
「じゃあバルデスが中心になって素材確保頼む」
ランカスがバルデスにリストを渡す。
ランカスは騎士団長なので、自ら素材確保に動けない。特に人材の育成と確保に忙しい今は、領都を離れる事は少ない。
「おう、俺とボーデンの所でちゃっちゃと集めてくるぜ。
ではカイト様、行って来ます」
リストを受け取ったバルデスが俺に挨拶して部屋を出て行った。
その後、俺も工房に籠り、ルフトに継ぐ警護ゴーレムを設計する事にする。
先ずはルフトの探知機能を向上させる必要がある。
それを踏まえ、警護に特化したゴーレムを新たに造ろうと決めた。
先ず、登録外の魔力パターンを察知する能力。
熱感知センサー
魔力レーダー
暗視カメラ
などを考えた。
さて、形をどうするか…………。
賊を征圧する戦闘力も必要だし……、だけど子供達を巻き込んでは駄目だから大規模な法撃は使えない…………。
護りの硬いタイプと、アサシンタイプ、遊撃タイプのスリーパターン造ってみるか。
護りの硬いタイプが子供達を護衛して、アサシンタイプが賊の排除、遊撃タイプが状況に応じて護衛と排除にと、……うん、良さそうだな。
そこで俺が考えたのは、
護りに特化した亀型ゴーレム。
これは大怪獣ガ○ラをモデルにしたゴーレム。
このゴーレムは、物理、魔法を遮断する結界を張り、ひたすら攻撃から子供達を護る。
ただ、当然攻撃手段も用意するつもりだ。
賊を排除するアサシンタイプには、ユキヒョウをモデルとしたゴーレム。
体長1メートル50センチメートル、尾長1メートル、体高60センチメートルのスピードタイプ。
魔力を纏った爪と牙、尾にも暗器を仕込もうと思っている。
遊撃には鷲型ゴーレム。
オオギワシをモデルにした、全長1メートル、翼開長2メートルの大型の猛禽類タイプゴーレム。
15センチメートル程の爪と、鋭い嘴。
飛行と攻撃する為に風魔法を使用する。
「こんな感じかな……」
大体の仕様を決めたので、残りの設計と術式を詰めていく。
「オオギワシ位の大きさがないと構造的に無理だな」
遊撃タイプのゴーレムはどうしても魔法で飛行する分、風魔法での飛行の術式や法撃を詰め込む必要があるんだようなぁ。
「ふぅ~、気分転換に俺も素材調達に行って来ようかな」
ずっと机に向かって設計図を描いていたので、固まった身体を伸びしてほぐす。
どうせ他の素材が調達出来てからの製作になるので、近場の魔物の領域で狩をする事にした。近場と言っても毒蛇王の森になるんだけどね。
スーラは工房に籠り、ドラーク領で生産された紙に何かを真剣に書き込んでいる。
「スーラ、必要な素材はリストアップ出来た?」
スーラは騎士型ゴーレムを設計中で、製作に必要な素材をリストアップするように頼んでおいた。
素材の確保は、騎士団や守備隊の訓練がてら行うので、必要な素材によっては、訓練に向かう場所が変わるし、場合によっては部隊を分けて素材確保しないといけない。
「魔物素材はこれで大丈夫だと思うのです」
スーラが紙にびっしり書き込まれた素材リストアップしてを俺に渡す。
「鉱石系はまだ在庫が有ったと思うのです」
「まぁ、オリハルコン合金製にする訳でもなし、他の鉱石はまだ有ったよな」
スーラが差し出したリストにざっと目を通す。
「うん、これなら大丈夫だと思うよ。
じゃあ、ランカスに回しとくよ」
「お願いするであります」
スーラはもうこっちを見る事もなく、騎士型ゴーレムの設計に没頭していた。
俺はスーラのリストに、自分が造るゴーレムの分を合わせてランカスとバルデスに依頼する。
「これがリストになるから、訓練がてら手分けして素材の確保頼むよ」
ランカスはリストに目を通しバルデスに渡す。
「じゃあバルデスが中心になって素材確保頼む」
ランカスがバルデスにリストを渡す。
ランカスは騎士団長なので、自ら素材確保に動けない。特に人材の育成と確保に忙しい今は、領都を離れる事は少ない。
「おう、俺とボーデンの所でちゃっちゃと集めてくるぜ。
ではカイト様、行って来ます」
リストを受け取ったバルデスが俺に挨拶して部屋を出て行った。
その後、俺も工房に籠り、ルフトに継ぐ警護ゴーレムを設計する事にする。
先ずはルフトの探知機能を向上させる必要がある。
それを踏まえ、警護に特化したゴーレムを新たに造ろうと決めた。
先ず、登録外の魔力パターンを察知する能力。
熱感知センサー
魔力レーダー
暗視カメラ
などを考えた。
さて、形をどうするか…………。
賊を征圧する戦闘力も必要だし……、だけど子供達を巻き込んでは駄目だから大規模な法撃は使えない…………。
護りの硬いタイプと、アサシンタイプ、遊撃タイプのスリーパターン造ってみるか。
護りの硬いタイプが子供達を護衛して、アサシンタイプが賊の排除、遊撃タイプが状況に応じて護衛と排除にと、……うん、良さそうだな。
そこで俺が考えたのは、
護りに特化した亀型ゴーレム。
これは大怪獣ガ○ラをモデルにしたゴーレム。
このゴーレムは、物理、魔法を遮断する結界を張り、ひたすら攻撃から子供達を護る。
ただ、当然攻撃手段も用意するつもりだ。
賊を排除するアサシンタイプには、ユキヒョウをモデルとしたゴーレム。
体長1メートル50センチメートル、尾長1メートル、体高60センチメートルのスピードタイプ。
魔力を纏った爪と牙、尾にも暗器を仕込もうと思っている。
遊撃には鷲型ゴーレム。
オオギワシをモデルにした、全長1メートル、翼開長2メートルの大型の猛禽類タイプゴーレム。
15センチメートル程の爪と、鋭い嘴。
飛行と攻撃する為に風魔法を使用する。
「こんな感じかな……」
大体の仕様を決めたので、残りの設計と術式を詰めていく。
「オオギワシ位の大きさがないと構造的に無理だな」
遊撃タイプのゴーレムはどうしても魔法で飛行する分、風魔法での飛行の術式や法撃を詰め込む必要があるんだようなぁ。
「ふぅ~、気分転換に俺も素材調達に行って来ようかな」
ずっと机に向かって設計図を描いていたので、固まった身体を伸びしてほぐす。
どうせ他の素材が調達出来てからの製作になるので、近場の魔物の領域で狩をする事にした。近場と言っても毒蛇王の森になるんだけどね。
80
あなたにおすすめの小説
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる