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装備を考える
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オウカのリハビリも進み、そろそろ次の段階へ向かう事をコレットが決め、この際だからオウカの分と一緒にエピルらラヴィン、フィーネ達の装備を造る事にした。
「スーラ、エピルとラヴィン、フィーネの装備はどうしようか」
俺の工房でスーラと相談しながら、屋敷で働いてくれているエピル達の装備を考えていた。
ちなみにエピル達の種付け希望は、驚く事にエルおルシエルから勧められ、なし崩し的にそうゆう関係になってしまった。
「そうですね~、普段はあのスリットが深いドレスでありますから、暗器を仕込むにも限度があるのです」
アラクネのエピルやラミアのラヴィンは、変身すると下半身が人型ではなくなるので、服を着たまま変化出来るように、深いスリットが入ったチャイナドレス風の服を普段着ている。当然、下着も履いていないので、それを考えるとこっちが落ち着かないのだが……。
「あの服はエピルさんの糸から造られてるので、物理耐性、魔法耐性ともに優れているであります」
エピル達が着ているチャイナドレス風の服は、アラクネであるエピルの糸を使用していて、下手な金属鎧に負けない防御力を誇っている。
「そうなんだよなぁ~、しかも警護以外にもメイドの仕事もしているから余計に難しいよな」
「それとオウカさんがイリアさんと同じ様に、カイト様付きの護衛になりたいと言ってたであります」
「えっ?」
思わず何時も側につき従うイリアを見る。イリアが仕方ないと言うように首を振る。
「獣人族の本能がカイト様を求めているのでしょう。彼女は希少種ですが、カイト様の側なら危険はないでしょう」
「そうか……、そうだな、そうすればイリアもルキナとルルと居る時間がもっと取れるな」
ルキナは自分の弟や妹が産まれて、張り切ってお世話を手伝ってくれているけど、まだまだ母親と一緒の時間が大事な時期だよな。
「ユーファンとフーガ辺りに鍛えさせるか」
イリアの希望で、完全に時間を半分にする事はしない事になった。そこは妻として譲れないらしい。
「ではオウカさんの装備も考えるであります」
「そうだな」
先ずはエピル達の装備を考える。
この際、防具は考えない事にして、武器のみにしぼる事にした。
あのチャイナドレス風の服にウエストポーチは合わないと思ったけど、暗器さえ隠すのに困る現状そこは目を瞑る事にした。ウエストポーチに空間拡張を付与して、アイテムボックス的な物にする事で、それぞれが得意な武器を収納出来る様にした。
短剣と投擲用のナイフは必須として、スーラがモップを武器にしたらどうかと提案したので、それも面白いかもと悪ノリが始まった。
「モップのヘッドは魔導具にしたいであります」
「モップのヘッドを魔導具?」
「そうであります。浄化の魔法を使えば掃除に使えるであります」
また贅沢な使い方だと思ったけど悪くない。
「それ面白いな。ついでにバトルハンマーとしても使えるようにするか」
「おおー、それ良いでありますなー」
ワイワイと騒ぎながらモップの仕様を決めていく。そうしてバトルモップをエピル達の正式装備に決めた。
「それではオウカさんの装備はどうするでありますか?」
「そうだな、オウカにはイリアと同じ様な革鎧系にしようと思ってるんだけど」
ガチガチの前衛ではなく、麒麟族は回復魔法と補助魔法に優れているらしいから、出来るだけ軽くて動き易い物が良いだろう。
「そうでありますな。防具はその線で問題ないであります。武器については、オウカさんは棍を使うそうであります」
「棍か、それとは別にナイフなんかのサブの武器も必要だよな」
オウカには棍と投擲用のスローイングナイフ、コレットの狐人族もそうなんだけど、幻獣種である麒麟族だけあって、獣人族には珍しく魔法に長けているので、指輪型か腕輪型の魔法発動を補助する魔導具を造る事に決まった。
杖じゃなく指輪型や腕輪型にするのは、近接戦闘に邪魔にならないように考えた。
「スーラ、オウカの鎧下はエピルに頼んでおいてくれるか」
「分かったであります。下着も含めて頼んでおくであります」
鎧下へのエンチャントはスーラに任せ、俺は皆んなの武器の製作に入った。
装備が揃ったら、一度深淵の森へパワーレベリングに行っても良いな。
「スーラ、エピルとラヴィン、フィーネの装備はどうしようか」
俺の工房でスーラと相談しながら、屋敷で働いてくれているエピル達の装備を考えていた。
ちなみにエピル達の種付け希望は、驚く事にエルおルシエルから勧められ、なし崩し的にそうゆう関係になってしまった。
「そうですね~、普段はあのスリットが深いドレスでありますから、暗器を仕込むにも限度があるのです」
アラクネのエピルやラミアのラヴィンは、変身すると下半身が人型ではなくなるので、服を着たまま変化出来るように、深いスリットが入ったチャイナドレス風の服を普段着ている。当然、下着も履いていないので、それを考えるとこっちが落ち着かないのだが……。
「あの服はエピルさんの糸から造られてるので、物理耐性、魔法耐性ともに優れているであります」
エピル達が着ているチャイナドレス風の服は、アラクネであるエピルの糸を使用していて、下手な金属鎧に負けない防御力を誇っている。
「そうなんだよなぁ~、しかも警護以外にもメイドの仕事もしているから余計に難しいよな」
「それとオウカさんがイリアさんと同じ様に、カイト様付きの護衛になりたいと言ってたであります」
「えっ?」
思わず何時も側につき従うイリアを見る。イリアが仕方ないと言うように首を振る。
「獣人族の本能がカイト様を求めているのでしょう。彼女は希少種ですが、カイト様の側なら危険はないでしょう」
「そうか……、そうだな、そうすればイリアもルキナとルルと居る時間がもっと取れるな」
ルキナは自分の弟や妹が産まれて、張り切ってお世話を手伝ってくれているけど、まだまだ母親と一緒の時間が大事な時期だよな。
「ユーファンとフーガ辺りに鍛えさせるか」
イリアの希望で、完全に時間を半分にする事はしない事になった。そこは妻として譲れないらしい。
「ではオウカさんの装備も考えるであります」
「そうだな」
先ずはエピル達の装備を考える。
この際、防具は考えない事にして、武器のみにしぼる事にした。
あのチャイナドレス風の服にウエストポーチは合わないと思ったけど、暗器さえ隠すのに困る現状そこは目を瞑る事にした。ウエストポーチに空間拡張を付与して、アイテムボックス的な物にする事で、それぞれが得意な武器を収納出来る様にした。
短剣と投擲用のナイフは必須として、スーラがモップを武器にしたらどうかと提案したので、それも面白いかもと悪ノリが始まった。
「モップのヘッドは魔導具にしたいであります」
「モップのヘッドを魔導具?」
「そうであります。浄化の魔法を使えば掃除に使えるであります」
また贅沢な使い方だと思ったけど悪くない。
「それ面白いな。ついでにバトルハンマーとしても使えるようにするか」
「おおー、それ良いでありますなー」
ワイワイと騒ぎながらモップの仕様を決めていく。そうしてバトルモップをエピル達の正式装備に決めた。
「それではオウカさんの装備はどうするでありますか?」
「そうだな、オウカにはイリアと同じ様な革鎧系にしようと思ってるんだけど」
ガチガチの前衛ではなく、麒麟族は回復魔法と補助魔法に優れているらしいから、出来るだけ軽くて動き易い物が良いだろう。
「そうでありますな。防具はその線で問題ないであります。武器については、オウカさんは棍を使うそうであります」
「棍か、それとは別にナイフなんかのサブの武器も必要だよな」
オウカには棍と投擲用のスローイングナイフ、コレットの狐人族もそうなんだけど、幻獣種である麒麟族だけあって、獣人族には珍しく魔法に長けているので、指輪型か腕輪型の魔法発動を補助する魔導具を造る事に決まった。
杖じゃなく指輪型や腕輪型にするのは、近接戦闘に邪魔にならないように考えた。
「スーラ、オウカの鎧下はエピルに頼んでおいてくれるか」
「分かったであります。下着も含めて頼んでおくであります」
鎧下へのエンチャントはスーラに任せ、俺は皆んなの武器の製作に入った。
装備が揃ったら、一度深淵の森へパワーレベリングに行っても良いな。
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