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昼休みの風景
思い切り噛んでる!
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「・・・」
お風呂を借りてシャワーを浴びる気も起きない。元々、そう言う目的で来た家じゃないし。
言い合いをしているうちにまた汗をかいてしまったけど、他のものは乾いてしまったからいいかと、そのままベッドの下に降りて脱ぎ捨てた服を手に取る。
「実花ちゃん、シャワーは?」
「・・・」
無視して下着を付けていく。
ちょっと気持ち悪い気がしたけど、我慢。
シャワーを借りたくないからしょうがない。
夏川先輩が生でしたがらなくてよかった。そうしたら、気持ち悪いまま家に帰るだけじゃなくて、こんなサイテーなことで子どもなんかできたら、その子も私もみんな不幸になるし。
絶対、シャワーは借りたくない。シャワーで汚れを落とすんじゃなくて、家に帰ってしっかりと身体洗いたい。
こんなことをした記憶もすべて洗い流したい。
「シャワーに誘われなかったから拗ねちゃった?」
「はあ?」
何を言ってんですか、この人は?
思わず振り返ると、夏川先輩はベッドの上で気だるげな様子だが、満足そうな(何に満足しているのかわからないけど)表情でフェロモンを撒き散らしていた。掛け布団がかかっているから不純な交遊をする場所は見えないが、引き締まった上半身は見えている。
もう、やめて!
私のHPはもう0よ!
これ以上、魅了しないで!
精神力がガンガン削られて行くと言うのに、私は夏川先輩の均整の取れた身体から目が離せなかった。
乳首が擦れるたびに痺れさせた硬い胸板。思い出しただけで下腹部が疼くほど衝撃的な体験だった。
しっかりした肩からしなやかな筋肉に覆われた腕。その肩には歯形が付いている。
・・・犯人は私。
二度目にイった時に意識が真っ白になってしまって、怖くて堪らなかった。だから三回目にイきそうになった時にパニックを起こして、「肩を噛めばいい」と言ってくれた夏川先輩の申し出を素直に受け入れた。
その結果、――歯形が夏川先輩の肩に付いてしまった。
「!!」
よく見たらその歯形に血が滲んでいる。
思い切り噛んでる!
どうしよう。
夏川先輩に怪我させちゃったよ。
謝る?
謝るもんだよね?
どうしよう。
何て言って謝ればいいんだろう?
ごめんじゃ駄目だよね?
ごめんなさいですむ?
申し訳ありません?
これは堅苦しい?
他人行儀?
でも、他人だし、しょうがないよね。
だけど、どうしよう。
何て言ったらいい?
どう話しかければいい?
さりげなく?
「気付かなくてごめんね。一緒にシャワーを浴びる?」
私がきっかけを探している間に夏川先輩が話しかけてきた。
「それはいい! ・・・。でも・・・」
歯形を付けてごめんなさい?
血まで出してごめんなさい?
どう言えばいいのかわからず、戸惑った私が肩を見てるのに気付くと夏川先輩は頬を緩める。
「ああ。これ? 実花ちゃんって情熱的だよね。マグロや不感症だなんて嘘だから、気にしなくていいよ」
「情熱的?! 歯形を付けるのが?! あんたやっぱりマゾじゃないの?!」
「実花ちゃんが無意識に付けた所有の証だよ」
普通はキスマークでしょ?!
楽し気に語る夏川先輩とは反対に私は頭を抱えたい気分だった。
「あんたなんか所有したくない!!」
「だから無意識の行動なんだって」
「いやー!!!」
なんで付けちゃったのよ、私!!
マグロや不感症じゃなかったってわかっただけでもいいけど、こんなの所有したくない!!
どうして、歯形付くくらい噛んじゃったのよ・・・。
自己嫌悪で落ち込みそう。
叫んでしまった私は慌てて服を着ると一目散に家に逃げ帰った(理想)。
連れられてきた場所から自力で迷わずに帰られるはずもなく、私が部屋を飛び出す前に何事もなかったかのように服を着ている最中だった夏川先輩に追い付かれて、知っている場所までに何度も道を教えられ、家に入るまで見届けてられてしまった・・・。
夏川先輩は送って行くと言った通りにしてくれたけど・・・これはなんか違うと思うのは私だけ?
お風呂を借りてシャワーを浴びる気も起きない。元々、そう言う目的で来た家じゃないし。
言い合いをしているうちにまた汗をかいてしまったけど、他のものは乾いてしまったからいいかと、そのままベッドの下に降りて脱ぎ捨てた服を手に取る。
「実花ちゃん、シャワーは?」
「・・・」
無視して下着を付けていく。
ちょっと気持ち悪い気がしたけど、我慢。
シャワーを借りたくないからしょうがない。
夏川先輩が生でしたがらなくてよかった。そうしたら、気持ち悪いまま家に帰るだけじゃなくて、こんなサイテーなことで子どもなんかできたら、その子も私もみんな不幸になるし。
絶対、シャワーは借りたくない。シャワーで汚れを落とすんじゃなくて、家に帰ってしっかりと身体洗いたい。
こんなことをした記憶もすべて洗い流したい。
「シャワーに誘われなかったから拗ねちゃった?」
「はあ?」
何を言ってんですか、この人は?
思わず振り返ると、夏川先輩はベッドの上で気だるげな様子だが、満足そうな(何に満足しているのかわからないけど)表情でフェロモンを撒き散らしていた。掛け布団がかかっているから不純な交遊をする場所は見えないが、引き締まった上半身は見えている。
もう、やめて!
私のHPはもう0よ!
これ以上、魅了しないで!
精神力がガンガン削られて行くと言うのに、私は夏川先輩の均整の取れた身体から目が離せなかった。
乳首が擦れるたびに痺れさせた硬い胸板。思い出しただけで下腹部が疼くほど衝撃的な体験だった。
しっかりした肩からしなやかな筋肉に覆われた腕。その肩には歯形が付いている。
・・・犯人は私。
二度目にイった時に意識が真っ白になってしまって、怖くて堪らなかった。だから三回目にイきそうになった時にパニックを起こして、「肩を噛めばいい」と言ってくれた夏川先輩の申し出を素直に受け入れた。
その結果、――歯形が夏川先輩の肩に付いてしまった。
「!!」
よく見たらその歯形に血が滲んでいる。
思い切り噛んでる!
どうしよう。
夏川先輩に怪我させちゃったよ。
謝る?
謝るもんだよね?
どうしよう。
何て言って謝ればいいんだろう?
ごめんじゃ駄目だよね?
ごめんなさいですむ?
申し訳ありません?
これは堅苦しい?
他人行儀?
でも、他人だし、しょうがないよね。
だけど、どうしよう。
何て言ったらいい?
どう話しかければいい?
さりげなく?
「気付かなくてごめんね。一緒にシャワーを浴びる?」
私がきっかけを探している間に夏川先輩が話しかけてきた。
「それはいい! ・・・。でも・・・」
歯形を付けてごめんなさい?
血まで出してごめんなさい?
どう言えばいいのかわからず、戸惑った私が肩を見てるのに気付くと夏川先輩は頬を緩める。
「ああ。これ? 実花ちゃんって情熱的だよね。マグロや不感症だなんて嘘だから、気にしなくていいよ」
「情熱的?! 歯形を付けるのが?! あんたやっぱりマゾじゃないの?!」
「実花ちゃんが無意識に付けた所有の証だよ」
普通はキスマークでしょ?!
楽し気に語る夏川先輩とは反対に私は頭を抱えたい気分だった。
「あんたなんか所有したくない!!」
「だから無意識の行動なんだって」
「いやー!!!」
なんで付けちゃったのよ、私!!
マグロや不感症じゃなかったってわかっただけでもいいけど、こんなの所有したくない!!
どうして、歯形付くくらい噛んじゃったのよ・・・。
自己嫌悪で落ち込みそう。
叫んでしまった私は慌てて服を着ると一目散に家に逃げ帰った(理想)。
連れられてきた場所から自力で迷わずに帰られるはずもなく、私が部屋を飛び出す前に何事もなかったかのように服を着ている最中だった夏川先輩に追い付かれて、知っている場所までに何度も道を教えられ、家に入るまで見届けてられてしまった・・・。
夏川先輩は送って行くと言った通りにしてくれたけど・・・これはなんか違うと思うのは私だけ?
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