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44(イザベラ)
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突然の訪問にも威厳をもって対応するテレザ夫人の姿勢には恐れ入った。テレザ夫人は夕食に誘ってくれたが、私たちは辞退した。
「二人きりでお話が」
私がそう言うだけで通じた。
夫と私は別々の談話室へと案内された。
暖炉の火がテレザ夫人の顔を赤々と照らし、硬い表情には畏怖の念さえ覚えてしまう。
私もテレザ夫人のように生きられたらよかった。
私の顔や体だけに注がれる何万人の愛よりも、私自身に注がれるたった一人の愛が私を幸せにした。
夫に先立たれたら私はテレザ夫人のように立ってはいられないだろう。
これほどまでに弱い私よりも孤独と苦痛に喘ぎ沈黙を貫くしかなかった女性がいる。私たちが幸せだから、安全だからといって、彼女たちに鞭打ってはいけない。声を上げる義務はない。
「遅い時間に約束もなく押し掛けて申し訳ございません」
「訳あってのことでしょう」
テレザ夫人が火掻き棒で暖炉の炭を突く。
寒さに震える私の為にそうしているのだと気づくのに、数秒かかった。
若い頃、私はテレザ夫人が恐かった。
早くに結婚し、厳格でありながら女だてらに政治手腕を振るう彼女なら、私を軽蔑しているに決まっている。そう考えていたから。
「仰ってください」
暖炉の火を見つめながらテレザ夫人は言う。
私はテレザ夫人の顔を覗き込んで告げた。
「嘆願書の提出をやめて頂きたいの」
「……」
テレザ夫人の火掻き棒で炭を突く手つきがおざなりになり、その瞳は火の中に何かを見ている。歯向かう女をどうしてきたのだろう。そもそも、そんな勇気のある貴婦人はいなかったのではないだろうか。
でもこれは私の為ではない。
だから恐がる必要はない。
「犠牲者に声を上げさせるには他人の無罪を願うような嘆願書ではいけません。勇気を出して名前を公表したところでノアム侯爵を罰せるわけではないのです」
「……」
「カルメット侯爵の潔白が証明されたり、或いは嘆願書が却下されたとしても、ノアム侯爵家はただ侮辱されただとか陥れられたと憤るでしょう。意のままにして当然と思っている相手に噛みつかれたとすら感じるかもしれません」
「……」
テレザ夫人はこちらを見もしない。
私はテレザ夫人の腕を掴んだ。
「報復の理由を与えてしまうだけです。逆恨みでかつての悍ましい行為を吹聴されでもしたら、カルメット侯爵を救う為に勇気を出したことを後悔するでしょう。〝どこそこの誰は裏切らなかったのに〟などと騒がれでもしたら、沈黙を貫いてきた犠牲者まで白日の下に引きずり出してしまうことになるのです」
相手は話のわかる善良な人間ではない。
欲望を消化する道具にされた側がどれほど傷つくかなど考えもしない身勝手な悪魔だ。
彼らは、やめてと懇願しても愉しみ、追いかけて来る。そしてある程度まで嗜虐を楽しむと、私たちが従順でないことや感謝していないことを責めるのだ。
「夫や、婚約者や、子供たちに知れたら、今までのようには生きていけなくなる。傷を抉り、広げて、心の血を流してまで声を上げるならそれはノアム侯爵家の男たちを抹殺する嘆願書でないと……!」
「ああ、だから」
テレザ夫人が顔を上げた。その目はやけに晴れやかで、口元には微かな笑みさえ浮かべている。そしてやっと私の方を向くとテレザ夫人は極めて普通の微笑みを見せた。
「親子ですね」
「はい?」
「カルメット侯爵夫人は怒って嘆願書を破り捨て、燃やしてしまいましたよ」
「……え」
娘ならやりそうだと、その光景がありありと目に浮かんだ。母親として何故か謝りたくなってしまうけれど、今は強い姿勢を見せる時だと自分を奮い立たせる。安堵も深い。
「そうですか」
「ええ。今、男たちの署名を集めています」
テレザ夫人が火掻き棒を立てかけ、私に椅子を勧めた。
私たちは親しい友人のように暖炉の火にあたりながら語らう形になった。それは私の目に、とてつもなく異様な光景として映る。
「若く善良なカルメット侯爵を罰するより、目障りなノアム侯爵家をどうにかしてほしいと願っている貴族は大勢います。しかし侯爵位には敵いませんし、陛下は戦争がお嫌いですから。ですが、弱き者でも数で勝つための署名運動です」
私には深く語り合うような友人がいなかった。
テレザ夫人は友人になったわけではないが、真剣な話の相手として私を扱ってくれている。
「カルメット侯爵夫人が何に怒っているのか腑に落ちませんでした。正しい人を救うために勇気を振り絞ったことの何がいけないのか。カルメット侯爵を救って、彼女たちの傷ついた誇りが少しでも取り戻せるなら善い事だと確信していました」
「……」
こんな時、なんと言葉をかけたらいいかわからない。
「シルヴィは私が判断を誤ることがあると教えてくれました」
私にはこの時テレザ夫人が娘を名前で呼んだ理由もわからなかった。私が黙っているとテレザ夫人は静かな笑みを向け零した。
「私のように、痛みを知らない女は無神経ですね」
「……」
「今日まで、あなたは喜んでいたと思っていました」
「……!」
面と向かって言われるとかつての傷口が忽ち開き、私は傷ついた少女に戻ってしまいそうになる。けれど耐えられた。夫の愛が、重ねた穏やかな年月が、私を乗り越えさせてくれていた。
「多くの人がそう思っていらっしゃる」
「あなたも、辛い目に?」
問う声は慎重で思いやりに溢れていた。
私は首を振った。
「私は夫しか知りません。夫の前でしか、素肌を晒したこともありません」
「そうでしたか。ごめんなさい」
「いえ。申し上げたいのは、私程度の苦しみでも相当なのに、もっと傷ついた女性たちを矢面に立たせるべきではないということです」
「よくわかりました」
テレザ夫人が手を延ばし、私の手首を掴んだ。
夫以外に私を励ましてくれる人がいることに、私は心の底から驚いた。
テレザ夫人になら言ってもいいと思えた。
それが理解を深め、いい結果を齎してくれる。彼女に託す者の気持ちが私にも理解できた。
「奴らは追い掛けてくるのです。望む姿を見せることが当然の義務であるかのように。拒めばこちらの感情を全否定します」
「ルブラン伯爵との結婚は正解でしたね」
「ええ……でも、それでも、夫が私を無理矢理閉じ込めて独占していると騒ぐ人たちがいて、肖像画と胸像に限り芸術家たちの出入りを許していた時期があります。その時、娘が言われたのです。……」
「酷いことを?」
──あなたのお母様は男の前で裸になるのが大好きだった。きっとあなたも気持ちがいいはずです。さあ、レディ……シルヴィ脱いで。脱ぎなさい。脱げ!
「その時ばかりは夫も画家の指を折って身包みを剥ぎ追放しました」
「なるほど。そういう形で連鎖するのですね……止めて頂いてよかった。やはり私は、天秤にかけるものを間違いましたか」
「ノアム侯爵の御子息はきっと自業自得です」
「たった一回の裁判で敗訴させるだけでは到底足りない。そういう男は徹底的に叩き潰すか、記憶から消し去るか。女にできるのは二つに一つですね」
「……え?」
選択肢がある時点でテレザ夫人はやはり強かった。
暖炉の火に煽られながら悠然と脚を組み虚空を見上げる姿はまるで軍師のようだ。
「署名を掻き集めがてら失脚の種でも探しましょう」
「……」
「老いゆく未亡人が男のやり方で足を掬うのですから、誰の誇りも傷つかない。ましてや戦争とは思われないでしょう」
ふいに彼女は近寄り難い空気を解き、厳格な貴婦人らしい笑みを私に向けた。
「息子にはシルヴィのような子を選んでほしいものです」
「テレザ夫人……」
「善い家庭を築かれましたね、イザベラ夫人」
その夜はテレザ夫人が整えてくれた最上級の客室に夫婦で泊まり、翌朝、朝食を共にした。夫が慰謝料は受け取らないと申し出た時、私は、これが私の愛した人だと胸が熱くなった。
「では、心からのお祝いを」
テレザ夫人の言葉に含まれたものを私たちは理解したが、共に沈黙を貫いた。
「二人きりでお話が」
私がそう言うだけで通じた。
夫と私は別々の談話室へと案内された。
暖炉の火がテレザ夫人の顔を赤々と照らし、硬い表情には畏怖の念さえ覚えてしまう。
私もテレザ夫人のように生きられたらよかった。
私の顔や体だけに注がれる何万人の愛よりも、私自身に注がれるたった一人の愛が私を幸せにした。
夫に先立たれたら私はテレザ夫人のように立ってはいられないだろう。
これほどまでに弱い私よりも孤独と苦痛に喘ぎ沈黙を貫くしかなかった女性がいる。私たちが幸せだから、安全だからといって、彼女たちに鞭打ってはいけない。声を上げる義務はない。
「遅い時間に約束もなく押し掛けて申し訳ございません」
「訳あってのことでしょう」
テレザ夫人が火掻き棒で暖炉の炭を突く。
寒さに震える私の為にそうしているのだと気づくのに、数秒かかった。
若い頃、私はテレザ夫人が恐かった。
早くに結婚し、厳格でありながら女だてらに政治手腕を振るう彼女なら、私を軽蔑しているに決まっている。そう考えていたから。
「仰ってください」
暖炉の火を見つめながらテレザ夫人は言う。
私はテレザ夫人の顔を覗き込んで告げた。
「嘆願書の提出をやめて頂きたいの」
「……」
テレザ夫人の火掻き棒で炭を突く手つきがおざなりになり、その瞳は火の中に何かを見ている。歯向かう女をどうしてきたのだろう。そもそも、そんな勇気のある貴婦人はいなかったのではないだろうか。
でもこれは私の為ではない。
だから恐がる必要はない。
「犠牲者に声を上げさせるには他人の無罪を願うような嘆願書ではいけません。勇気を出して名前を公表したところでノアム侯爵を罰せるわけではないのです」
「……」
「カルメット侯爵の潔白が証明されたり、或いは嘆願書が却下されたとしても、ノアム侯爵家はただ侮辱されただとか陥れられたと憤るでしょう。意のままにして当然と思っている相手に噛みつかれたとすら感じるかもしれません」
「……」
テレザ夫人はこちらを見もしない。
私はテレザ夫人の腕を掴んだ。
「報復の理由を与えてしまうだけです。逆恨みでかつての悍ましい行為を吹聴されでもしたら、カルメット侯爵を救う為に勇気を出したことを後悔するでしょう。〝どこそこの誰は裏切らなかったのに〟などと騒がれでもしたら、沈黙を貫いてきた犠牲者まで白日の下に引きずり出してしまうことになるのです」
相手は話のわかる善良な人間ではない。
欲望を消化する道具にされた側がどれほど傷つくかなど考えもしない身勝手な悪魔だ。
彼らは、やめてと懇願しても愉しみ、追いかけて来る。そしてある程度まで嗜虐を楽しむと、私たちが従順でないことや感謝していないことを責めるのだ。
「夫や、婚約者や、子供たちに知れたら、今までのようには生きていけなくなる。傷を抉り、広げて、心の血を流してまで声を上げるならそれはノアム侯爵家の男たちを抹殺する嘆願書でないと……!」
「ああ、だから」
テレザ夫人が顔を上げた。その目はやけに晴れやかで、口元には微かな笑みさえ浮かべている。そしてやっと私の方を向くとテレザ夫人は極めて普通の微笑みを見せた。
「親子ですね」
「はい?」
「カルメット侯爵夫人は怒って嘆願書を破り捨て、燃やしてしまいましたよ」
「……え」
娘ならやりそうだと、その光景がありありと目に浮かんだ。母親として何故か謝りたくなってしまうけれど、今は強い姿勢を見せる時だと自分を奮い立たせる。安堵も深い。
「そうですか」
「ええ。今、男たちの署名を集めています」
テレザ夫人が火掻き棒を立てかけ、私に椅子を勧めた。
私たちは親しい友人のように暖炉の火にあたりながら語らう形になった。それは私の目に、とてつもなく異様な光景として映る。
「若く善良なカルメット侯爵を罰するより、目障りなノアム侯爵家をどうにかしてほしいと願っている貴族は大勢います。しかし侯爵位には敵いませんし、陛下は戦争がお嫌いですから。ですが、弱き者でも数で勝つための署名運動です」
私には深く語り合うような友人がいなかった。
テレザ夫人は友人になったわけではないが、真剣な話の相手として私を扱ってくれている。
「カルメット侯爵夫人が何に怒っているのか腑に落ちませんでした。正しい人を救うために勇気を振り絞ったことの何がいけないのか。カルメット侯爵を救って、彼女たちの傷ついた誇りが少しでも取り戻せるなら善い事だと確信していました」
「……」
こんな時、なんと言葉をかけたらいいかわからない。
「シルヴィは私が判断を誤ることがあると教えてくれました」
私にはこの時テレザ夫人が娘を名前で呼んだ理由もわからなかった。私が黙っているとテレザ夫人は静かな笑みを向け零した。
「私のように、痛みを知らない女は無神経ですね」
「……」
「今日まで、あなたは喜んでいたと思っていました」
「……!」
面と向かって言われるとかつての傷口が忽ち開き、私は傷ついた少女に戻ってしまいそうになる。けれど耐えられた。夫の愛が、重ねた穏やかな年月が、私を乗り越えさせてくれていた。
「多くの人がそう思っていらっしゃる」
「あなたも、辛い目に?」
問う声は慎重で思いやりに溢れていた。
私は首を振った。
「私は夫しか知りません。夫の前でしか、素肌を晒したこともありません」
「そうでしたか。ごめんなさい」
「いえ。申し上げたいのは、私程度の苦しみでも相当なのに、もっと傷ついた女性たちを矢面に立たせるべきではないということです」
「よくわかりました」
テレザ夫人が手を延ばし、私の手首を掴んだ。
夫以外に私を励ましてくれる人がいることに、私は心の底から驚いた。
テレザ夫人になら言ってもいいと思えた。
それが理解を深め、いい結果を齎してくれる。彼女に託す者の気持ちが私にも理解できた。
「奴らは追い掛けてくるのです。望む姿を見せることが当然の義務であるかのように。拒めばこちらの感情を全否定します」
「ルブラン伯爵との結婚は正解でしたね」
「ええ……でも、それでも、夫が私を無理矢理閉じ込めて独占していると騒ぐ人たちがいて、肖像画と胸像に限り芸術家たちの出入りを許していた時期があります。その時、娘が言われたのです。……」
「酷いことを?」
──あなたのお母様は男の前で裸になるのが大好きだった。きっとあなたも気持ちがいいはずです。さあ、レディ……シルヴィ脱いで。脱ぎなさい。脱げ!
「その時ばかりは夫も画家の指を折って身包みを剥ぎ追放しました」
「なるほど。そういう形で連鎖するのですね……止めて頂いてよかった。やはり私は、天秤にかけるものを間違いましたか」
「ノアム侯爵の御子息はきっと自業自得です」
「たった一回の裁判で敗訴させるだけでは到底足りない。そういう男は徹底的に叩き潰すか、記憶から消し去るか。女にできるのは二つに一つですね」
「……え?」
選択肢がある時点でテレザ夫人はやはり強かった。
暖炉の火に煽られながら悠然と脚を組み虚空を見上げる姿はまるで軍師のようだ。
「署名を掻き集めがてら失脚の種でも探しましょう」
「……」
「老いゆく未亡人が男のやり方で足を掬うのですから、誰の誇りも傷つかない。ましてや戦争とは思われないでしょう」
ふいに彼女は近寄り難い空気を解き、厳格な貴婦人らしい笑みを私に向けた。
「息子にはシルヴィのような子を選んでほしいものです」
「テレザ夫人……」
「善い家庭を築かれましたね、イザベラ夫人」
その夜はテレザ夫人が整えてくれた最上級の客室に夫婦で泊まり、翌朝、朝食を共にした。夫が慰謝料は受け取らないと申し出た時、私は、これが私の愛した人だと胸が熱くなった。
「では、心からのお祝いを」
テレザ夫人の言葉に含まれたものを私たちは理解したが、共に沈黙を貫いた。
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