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死刑宣告
しおりを挟むその言葉は死刑宣告に近かった。
姫神 政宗と言う1人の男が死ぬ宣告に。
若王子の時もそうだが、今までだって、そっちから手を出してきて、私から手を出すことなんて無かったのに。
ここで彼の要求を飲んでしまったら、ノンケの自分が死ぬ、そう思った。
ぐちゅ、くちゅくちゅ
ただ、アナルに挿入された指がザラザラとした内壁や入口を撫で、カウパーでぬるぬるになった先端を親指の腹や掌で激しく擦られると、そんなことどうでも良くなった。
「くぅんッおっ...あ、あぁ゛ひ、ぃい...気持ちぃ、んんッ...!」
犬のように浅い呼吸を繰り返し、腰を揺らす。
すると
「何1人で気持ちよくなってんの...?」
ゴリッ
「んひ、ィい゛ッ...!」
前立腺を強く擦られ、目の前が真っ白になった。
脳内では完全にイったのに、射精した感覚はない。
それもこれも、神崎に自身の根元を掴まれていたからだった。
行き場を無くした精液が暴れ狂い、今にも理性が崩壊しそうだ。
「ねえ」
コリッ ゴリッ
「お゛ぁ、ッそこ...はひ、ぃんッだめ、ぇ...っ」
「1人だけ気持ちよくなるのはズルくない...?」
握らされた彼の自身をゆっくりと扱きはじめたが、与えられる快楽のせいで手が止まると、また前立腺を擦られた。
「っ、は...ぁ、...んっ」
色っぽい神崎の吐息と声に、余計射精欲が強まる。
カウパーで滑りが良くなった彼の先端をお返しと言わんばかりに強く擦ってやると、体をビクンと跳ねさせた。
「ん、...っあんたに触られると、あっ、は...ヤバいな...」
もうイきそうだーー。
そう耳元で囁かれれば、彼の手が激しく動き出す。
前後に途絶えることのない快楽を与えられ、私は神崎と同時に射精した。
ーーーーーー
ーーーーーーーー
そんな悪夢のような出来事の翌日。
自習の時間に、テスト勉強をする訳でもなく話し込む生徒達に少しイライラ。
中でも
「あれ?神崎、お前唇どうしたの?」
「噛まれた」
「お前犬とか飼ってたっけ?」
「いや、昨日飼い始めたばっか」
神崎、てめぇに1番イラついてんだよ!!
友人の深瀬と呑気に会話してんじゃねぇ、しかも犬ってなんだ、私のことか。
「へ~!いいなぁ!可愛いか?」
「ん、世界一だな。美人だし頭も良いし、もう少し躾ればオネダリとかも覚えるかも...。玩具で遊んであげることを考えるともう本当にヤバい」
「?普段クールな神崎が饒舌になるほどヤバいのね」
頬杖を付いて、こちらに熱っぽい視線を送る神崎は、私と目が合った瞬間ニヤリと笑った。
.....ムカつく。
「なあなあ!今度俺にも」
「神崎、深瀬...少し静かにしなさい」
一瞬にして教室内の空気が凍りつく。
「あっ、すんません...」
しゅん、とする深瀬とは対照に叱られたことによりうっとりとする神崎を見て、頭をかかえた。
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