Postman AAA

オーバエージ

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空飛ぶ紙袋団

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馬車に揺られて何日たっただろうか。テッドは1日3回もらえる食事と水を必死に味わいながら、
耐えていたのだが、時間が経つ度につれ恐怖が頭をよぎってきた。
鉄格子越しに遠くをながめると、ぼんやりと街が見えてきた。ついにホーネットに着いたのだ。
「もうすぐ着くぞ」
馬車を操ってる段ボール男は嬉しそうに言葉を投げかける。
と、馬車が停車した。
紙袋男は言った。
「すまんがここからは目隠しをさせてもらう」
「なんだって⁉」
「大丈夫だ、お前を殺す目的じゃない。さぁ」
テッドは言われるがままに目隠しをされた。ここで暴れるのは得策ではないと感じたからだ。
再び馬車は動き出し、しばらくしておそらくホーネットの街中に入ったであろう喧騒が
テッドの耳に入ってきた。しかし1時間もすると喧騒は止み、森の中にいるような鳥の声が辺りに響いてきた。
(どこまで行くのかなぁ)
とにかく視界をふさがれている今、どんな場所なのか検討もつかない。
馬車はまだまだ動きを止めず走り続けた。



ヨーコがふと目覚めると、ゆっくり上半身を起こした。頭はぼーっとしている。
「一体どれくらい寝てたんだろ…」
「24時間眠りっぱなしだにゃ」
コーヒーを飲みながらネコパンチは少し開いたドアの角に身を預けつつ、言った。
「なんですって…⁉あんた早く起こしなさいよ‼」
「よっぽど疲れてるんだにゃあと思って、放っておいたんだにゃ」
ヨーコは上着を素早く着て
「追っかけるわよ!」
とモーテルのドアを勢いよく開いた。
猫族は嘆息すると、トボトボとした足取りで出入口のドアに向かうのだった。
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