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第1章 私が魔法騎士として生きる理由(わけ)
02:前世を思い出す
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私の前世での名前は、理奈。
ごく普通の25歳の日本人女性・・・なら良かったんだけど、ちょっと違う。
とあるVRMMOゲームの中では、「剣聖」の二つ名で呼ばれるちょっとした有名人。
そして・・・引きこもり歴10年の喪女である。
基本的にアクションゲームしか興味がなかった私がなぜこの世界が乙女ゲーム「皇国のファジーランド」の世界だと気づいたのか・・・それは5つ上の姉のせいだ。
淡白な性格だといわれる私と違い、昔から少女趣味全開の姉。
彼女は、数多の乙女ゲームにはまり、ことあるごとに私にその画面を見せてきたのだ。
「やーん、見てよ理奈。アルフォンスってば超塩対応~!でも、超カッコいい!」
「・・・・・・」
そんな画面を姉から見せられても私は当然無反応なのだが・・・そこは25年の付き合いだ。
姉はそんな私の様子を気にもせず、つらつらと話しかけてくる。
だから私はプレイしたこともないのに、25歳にして、かなりの数の乙女ゲームの内容を知っていた。
そして、私が死ぬ間際に姉がハマっていた乙女ゲームこそが「皇国のファジーランド」だったのだ。
乙女ゲーム「皇国のファジーランド」。
中世ヨーロッパ風の世界観・魔法あり、という鉄板世界で繰り広げられる恋愛ファンタジーゲーム。
その世界ファジーランドには数多の小国家群と5つの大国があり、ゲームは5大国最弱であるレイ皇国が、5大国最強のルナリア帝国に宣戦布告をされたときから始まる。
このままでは武力差で負けることを確信したレイ皇国は、古(いにしえ)より伝わる「聖女召還魔法」を使い、異世界の聖女<ヒロイン>を召還する。
莫大な魔力を持ち、光魔法の使い手であるヒロイン。
そのヒロインが攻略対象者と愛を育みながら、ルナリア帝国を倒す・・・というストーリー。
------そうして今から1年前。レイ皇国の庭園-----
5大国最弱、レイ皇国の宰相である父・コドックに、連れられてきた王城の庭園。
バラの花々が咲きほこる美しい場所。
そこで、婚約者候補として紹介されたトーマス王太子を見た瞬間、これらの情報が私の中を駆け巡ったのだ---。
頭を下げて、淑女の礼をしていた私の顔を、青い髪という地球にはない色を持った壮絶なイケメンが覗き込む。
「はじめまして。トーマス・レイだ。レティシア嬢、君と会えて嬉しいよ」
「はじめまして」も何も、まったく初めてと思えない既視感のある顔立ちに私は青ざめて、体中の震えがとまらなくなる。
(「皇国のファジーランド」の攻略対象者、トーマス・レイが・・・なんで目の前に・・・!!!)
「・・・・ん?レティシア嬢?」
「レティシア、どうした?」
普段、公爵令嬢として淑女の鑑のようだと言われていた私。そんな私が王太子殿下に対して、挨拶を返すこともしない。
この顔会わせの茶会には、私やトーマス王太子のほかに、私の父であるコドックとトーマスの父である国王陛下もいるにも関わらず・・・。
父・コドックも陛下も私を心配して、声をかけてきた。
「コドック、君の娘はもしかして声を出せない病なのか?」
「そんなわけなかろう。かわいいレティはあんたのっ・・・!いかつい顔を見て、怖がって話せなくなったんだよ・・・・!!!」
コドックがその綺麗な茶色い髪をゆらしながら、王太子と同じ青い髪をした陛下に対して不敬な物言いをしている。
前世の記憶を取り戻す前のレティシアだったら、そんな父に小言をいう筈だが、今はその父の不敬な物言いさえも満足に耳に入ってこない。
ちなみに陛下はガッシリとした体型だが、顔はどちらかというと渋い顔のイケメンだ。断じていかつくはない。
「・・・・・・あああっっっ!・・・わたし・・・・・・・」
----------このままじゃ・・・・・っっ-------------
「ああああああああぁぁ・・・・!!!」
思わず前世の言葉遣いのまま、可愛らしくない悲鳴をあげる。
そのまま膝から崩れ落ちる。
「レティシア様!?・・・・・レティシア様----!!」
一緒に王宮へとやってきた侍女のメアリ。遠くから見守っていた彼女が、駆け寄ってくるのが聞こえる。
周囲も騒然としているのか、ざわめきがうるさい。
・・・・だが、混乱する私の脳ではその声が、どんな内容を話しているかまでは処理しきれない。
(・・・姉のプレイしていた乙女ゲーム「皇国のファジーランド」の世界に転生したのか・・・。
せっかくなら、いつもプレイしていたVRMMOの世界ならよかったのに・・・。
っつ・・・・それよりも!
レティシア・フランシスって確か、異世界の聖女であるヒロインを悪辣な手でいじめ、最後には断頭台に送られる女だったはずだ・・・・
転生先が死亡フラグ満載の悪役令嬢とか・・・)
----------最・・・悪・・・・-------------
そう思った瞬間、私は前世からの焼ききれるような情報量に耐えきれず、意識を手放した。
ごく普通の25歳の日本人女性・・・なら良かったんだけど、ちょっと違う。
とあるVRMMOゲームの中では、「剣聖」の二つ名で呼ばれるちょっとした有名人。
そして・・・引きこもり歴10年の喪女である。
基本的にアクションゲームしか興味がなかった私がなぜこの世界が乙女ゲーム「皇国のファジーランド」の世界だと気づいたのか・・・それは5つ上の姉のせいだ。
淡白な性格だといわれる私と違い、昔から少女趣味全開の姉。
彼女は、数多の乙女ゲームにはまり、ことあるごとに私にその画面を見せてきたのだ。
「やーん、見てよ理奈。アルフォンスってば超塩対応~!でも、超カッコいい!」
「・・・・・・」
そんな画面を姉から見せられても私は当然無反応なのだが・・・そこは25年の付き合いだ。
姉はそんな私の様子を気にもせず、つらつらと話しかけてくる。
だから私はプレイしたこともないのに、25歳にして、かなりの数の乙女ゲームの内容を知っていた。
そして、私が死ぬ間際に姉がハマっていた乙女ゲームこそが「皇国のファジーランド」だったのだ。
乙女ゲーム「皇国のファジーランド」。
中世ヨーロッパ風の世界観・魔法あり、という鉄板世界で繰り広げられる恋愛ファンタジーゲーム。
その世界ファジーランドには数多の小国家群と5つの大国があり、ゲームは5大国最弱であるレイ皇国が、5大国最強のルナリア帝国に宣戦布告をされたときから始まる。
このままでは武力差で負けることを確信したレイ皇国は、古(いにしえ)より伝わる「聖女召還魔法」を使い、異世界の聖女<ヒロイン>を召還する。
莫大な魔力を持ち、光魔法の使い手であるヒロイン。
そのヒロインが攻略対象者と愛を育みながら、ルナリア帝国を倒す・・・というストーリー。
------そうして今から1年前。レイ皇国の庭園-----
5大国最弱、レイ皇国の宰相である父・コドックに、連れられてきた王城の庭園。
バラの花々が咲きほこる美しい場所。
そこで、婚約者候補として紹介されたトーマス王太子を見た瞬間、これらの情報が私の中を駆け巡ったのだ---。
頭を下げて、淑女の礼をしていた私の顔を、青い髪という地球にはない色を持った壮絶なイケメンが覗き込む。
「はじめまして。トーマス・レイだ。レティシア嬢、君と会えて嬉しいよ」
「はじめまして」も何も、まったく初めてと思えない既視感のある顔立ちに私は青ざめて、体中の震えがとまらなくなる。
(「皇国のファジーランド」の攻略対象者、トーマス・レイが・・・なんで目の前に・・・!!!)
「・・・・ん?レティシア嬢?」
「レティシア、どうした?」
普段、公爵令嬢として淑女の鑑のようだと言われていた私。そんな私が王太子殿下に対して、挨拶を返すこともしない。
この顔会わせの茶会には、私やトーマス王太子のほかに、私の父であるコドックとトーマスの父である国王陛下もいるにも関わらず・・・。
父・コドックも陛下も私を心配して、声をかけてきた。
「コドック、君の娘はもしかして声を出せない病なのか?」
「そんなわけなかろう。かわいいレティはあんたのっ・・・!いかつい顔を見て、怖がって話せなくなったんだよ・・・・!!!」
コドックがその綺麗な茶色い髪をゆらしながら、王太子と同じ青い髪をした陛下に対して不敬な物言いをしている。
前世の記憶を取り戻す前のレティシアだったら、そんな父に小言をいう筈だが、今はその父の不敬な物言いさえも満足に耳に入ってこない。
ちなみに陛下はガッシリとした体型だが、顔はどちらかというと渋い顔のイケメンだ。断じていかつくはない。
「・・・・・・あああっっっ!・・・わたし・・・・・・・」
----------このままじゃ・・・・・っっ-------------
「ああああああああぁぁ・・・・!!!」
思わず前世の言葉遣いのまま、可愛らしくない悲鳴をあげる。
そのまま膝から崩れ落ちる。
「レティシア様!?・・・・・レティシア様----!!」
一緒に王宮へとやってきた侍女のメアリ。遠くから見守っていた彼女が、駆け寄ってくるのが聞こえる。
周囲も騒然としているのか、ざわめきがうるさい。
・・・・だが、混乱する私の脳ではその声が、どんな内容を話しているかまでは処理しきれない。
(・・・姉のプレイしていた乙女ゲーム「皇国のファジーランド」の世界に転生したのか・・・。
せっかくなら、いつもプレイしていたVRMMOの世界ならよかったのに・・・。
っつ・・・・それよりも!
レティシア・フランシスって確か、異世界の聖女であるヒロインを悪辣な手でいじめ、最後には断頭台に送られる女だったはずだ・・・・
転生先が死亡フラグ満載の悪役令嬢とか・・・)
----------最・・・悪・・・・-------------
そう思った瞬間、私は前世からの焼ききれるような情報量に耐えきれず、意識を手放した。
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