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第1章 私が魔法騎士として生きる理由(わけ)
09:襲撃!(2)
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(そんなことさせる訳がないだろう)
覆面男の様子を一瞥すると、男が取ろうと手を伸ばすより早く、私は覆面男が狙っていた剣を足で踏みつけた。
「・・・っっ!!なに・・・!!?」
覆面男は、手を引っ込めながら、私に鋭い視線を向ける。
しかし次の瞬間に何かに気づいたかのように、ヒュッと息を飲む音が響く。
「・・・・・・っ」
男は、覆面で覆われていない箇所がサッと赤く染め上がった。つまり・・・耳が真っ赤になっている。
「・・・・・・妖精?」
(?・・・この世界には妖精もいるのか)
そう思い、私はあたりを見渡すがそれらしき者はいない。
不思議に思ったが・・・彼の視線の先には明らかに私しかいない。
・・・・・・・どうやら私を見て言ったようだ。
確かに「レティシア」は乙女ゲームの悪役令嬢だけあって、スタイルも顔もそこらの令嬢よりも抜群に良い。
「前世、喪女の私が妖精と間違われるとはな」と、内心苦笑しながら見つめ返していると、横から別の声が響いた。
「アイスランス」
兄・フレデリックが、覆面男に向かって魔法の呪文を唱えたのだ。
男が呆けている隙に仕留めようとしたのだろう。さすが私の兄、素晴らしい状況判断だ。
兄の頭上に氷の槍が複数出来始める。
しかし、次の瞬間----。
バシュッ!
大きな音と共に、霧のように出来ていたはずの氷の槍が消滅してしまった。
「!?・・・魔法が・・・・消えた?」
目を大きく見開き驚く兄・フレデリック。何が起きたのか分からないといった表情だ。
その姿をみて、覆面男は「はっ」と笑い声をあげた。
「こんな小さな魔道具に、本当にそんな効果があるのかと思ったが・・・!思ったよりすごいじゃないか・・・。
あの天才、フレデリックの魔法が消せるなんてなぁ!!!」
そう言って、自身の左手中指にはまっている指輪をきらめかせた。
その声色から、男が想像より若いことが分かる。
(なるほどな)
覆面男のセリフで私はなんとなく状況が読めた。
前世でプレイしていたアクションゲームには、<魔法無効化アイテム>というものがよく登場した。
強力すぎる魔法は無効化できないが、放出系の魔法はすべて消し去ることができる、というような代物だ。
この世界にもそういったアイテムが実在するのだろう。
だが、この男の持っている指輪も、やはりゲームと同じく放出系だけしか無効化できないらしい。
私はその場で軽くジャンプし、「剣聖」のときの動きが身体強化魔法により問題なくできることを確認すると、覆面男が先ほど取ろうとしていた剣を拾った。
その様子を見て、男は私から距離をとるように後ずさる。
「まさか・・・魔法を無効化する魔道具が・・・・? そんなもの存在するというのか・・・・・・」
「ははっ。それが実現するんだ!!・・・まぁ、小国のレイ皇国ではそんなものは無くて当然だろうがな!!」
そう言って鼻で笑うような仕草をしながらフレデリックを見下ろす覆面男。
相当な手練れ二人だと思っていたが、そんなセリフを言うからには、兄が驚くような珍しいアイテムを開発できるだけの力を持つ組織に属しているのだろう。
ひとしきり笑い終わると、覆面男は私から離れながら片手を懐に入れ、いくつもの針を兄に投げつけてきた。
「・・・・・・・・・ッ」
凄まじいスピードだった。「剣聖」時代の動体視力が再現されているのに、残像が残り、男の姿が幾重にもブレて見えるほどに。
キンッ
キンッ
だが・・・・・・兄に投げられた毒針と思わしきものを私は難なく剣ではじく。ブレていても、軌道は分かるのだから容易いものだ。
「・・・・・・はっ?!」
まさか至近距離で投げた毒針を私に全てたたき落とされるとは、思っていなかったのだろう
覆面男は驚愕の声をあげた。
しかし、驚くのはまだ早い。
・・・この男には、兄の右足を傷つけた代償をその身で払ってもらうのだから。
私は、こう見えて怒っているのだ。
距離を一気に詰め、剣戟を男に放つ。
ビュンッ!!
「・・・・・・ぐっっ」
覆面男は素早い速度で剣戟を避けるために、右後ろに飛んだ。
(・・・・・残念。そこは、移動した私の射程内だ)
「・・・・・・」
無言で剣を覆面男の太ももに向ける。
前世で平和に生きてきた私も、貴族令嬢としてのレティシアの意識も・・・・・・人の命を奪うのを・・・・・躊躇ったのだ。
ヒュッ
しかし次の瞬間、覆面男の太ももを斬りさいたはずの私の剣が・・・・・宙を舞った。
覆面男の様子を一瞥すると、男が取ろうと手を伸ばすより早く、私は覆面男が狙っていた剣を足で踏みつけた。
「・・・っっ!!なに・・・!!?」
覆面男は、手を引っ込めながら、私に鋭い視線を向ける。
しかし次の瞬間に何かに気づいたかのように、ヒュッと息を飲む音が響く。
「・・・・・・っ」
男は、覆面で覆われていない箇所がサッと赤く染め上がった。つまり・・・耳が真っ赤になっている。
「・・・・・・妖精?」
(?・・・この世界には妖精もいるのか)
そう思い、私はあたりを見渡すがそれらしき者はいない。
不思議に思ったが・・・彼の視線の先には明らかに私しかいない。
・・・・・・・どうやら私を見て言ったようだ。
確かに「レティシア」は乙女ゲームの悪役令嬢だけあって、スタイルも顔もそこらの令嬢よりも抜群に良い。
「前世、喪女の私が妖精と間違われるとはな」と、内心苦笑しながら見つめ返していると、横から別の声が響いた。
「アイスランス」
兄・フレデリックが、覆面男に向かって魔法の呪文を唱えたのだ。
男が呆けている隙に仕留めようとしたのだろう。さすが私の兄、素晴らしい状況判断だ。
兄の頭上に氷の槍が複数出来始める。
しかし、次の瞬間----。
バシュッ!
大きな音と共に、霧のように出来ていたはずの氷の槍が消滅してしまった。
「!?・・・魔法が・・・・消えた?」
目を大きく見開き驚く兄・フレデリック。何が起きたのか分からないといった表情だ。
その姿をみて、覆面男は「はっ」と笑い声をあげた。
「こんな小さな魔道具に、本当にそんな効果があるのかと思ったが・・・!思ったよりすごいじゃないか・・・。
あの天才、フレデリックの魔法が消せるなんてなぁ!!!」
そう言って、自身の左手中指にはまっている指輪をきらめかせた。
その声色から、男が想像より若いことが分かる。
(なるほどな)
覆面男のセリフで私はなんとなく状況が読めた。
前世でプレイしていたアクションゲームには、<魔法無効化アイテム>というものがよく登場した。
強力すぎる魔法は無効化できないが、放出系の魔法はすべて消し去ることができる、というような代物だ。
この世界にもそういったアイテムが実在するのだろう。
だが、この男の持っている指輪も、やはりゲームと同じく放出系だけしか無効化できないらしい。
私はその場で軽くジャンプし、「剣聖」のときの動きが身体強化魔法により問題なくできることを確認すると、覆面男が先ほど取ろうとしていた剣を拾った。
その様子を見て、男は私から距離をとるように後ずさる。
「まさか・・・魔法を無効化する魔道具が・・・・? そんなもの存在するというのか・・・・・・」
「ははっ。それが実現するんだ!!・・・まぁ、小国のレイ皇国ではそんなものは無くて当然だろうがな!!」
そう言って鼻で笑うような仕草をしながらフレデリックを見下ろす覆面男。
相当な手練れ二人だと思っていたが、そんなセリフを言うからには、兄が驚くような珍しいアイテムを開発できるだけの力を持つ組織に属しているのだろう。
ひとしきり笑い終わると、覆面男は私から離れながら片手を懐に入れ、いくつもの針を兄に投げつけてきた。
「・・・・・・・・・ッ」
凄まじいスピードだった。「剣聖」時代の動体視力が再現されているのに、残像が残り、男の姿が幾重にもブレて見えるほどに。
キンッ
キンッ
だが・・・・・・兄に投げられた毒針と思わしきものを私は難なく剣ではじく。ブレていても、軌道は分かるのだから容易いものだ。
「・・・・・・はっ?!」
まさか至近距離で投げた毒針を私に全てたたき落とされるとは、思っていなかったのだろう
覆面男は驚愕の声をあげた。
しかし、驚くのはまだ早い。
・・・この男には、兄の右足を傷つけた代償をその身で払ってもらうのだから。
私は、こう見えて怒っているのだ。
距離を一気に詰め、剣戟を男に放つ。
ビュンッ!!
「・・・・・・ぐっっ」
覆面男は素早い速度で剣戟を避けるために、右後ろに飛んだ。
(・・・・・残念。そこは、移動した私の射程内だ)
「・・・・・・」
無言で剣を覆面男の太ももに向ける。
前世で平和に生きてきた私も、貴族令嬢としてのレティシアの意識も・・・・・・人の命を奪うのを・・・・・躊躇ったのだ。
ヒュッ
しかし次の瞬間、覆面男の太ももを斬りさいたはずの私の剣が・・・・・宙を舞った。
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