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番外編
3.朝焼けの光に告げるのは
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「これなら舐めさせやすいですよ」
「あっ、あんっ、あ……、え?」
挿入したまま彼の上に向かい合って座る体勢になると、彼のその言葉に少し違和感を覚える。
“舐めさせ、やすい?”
一瞬ぽかんとすると下から突き上げられ、ひんっという声と共に思考が散った。
「舐めさせてくださいね?」
考えさせない代わりにすぐそう言った彼のその言葉にギョッとする。
つまり舐めて欲しければ自ら彼の口元に胸を近付け、彼の弧を描いているその唇に触れさせろと要求されているのだろう。
“それを自分でするの!?”
その事実に愕然としていると、突然私の肩口に顔を埋めた結翔さんが震え出す。
「……ちょっと」
「…………ふ」
「今めちゃくちゃ笑ってるでしょう」
「だってそんな、ふふっ、世紀末みたいな顔をするから」
「世紀末みたいな顔って何よ!?」
こんな状態なのに吹き出した彼に釣られて私もため息混じりに笑いがこみ上げる。
「意地悪」
「好きな子には意地悪したくなるんです」
「ッ! も、もう……っ」
「あ、照れました?」
「ほんっとうに貴方って!」
「大好きですよ。案外素直で可愛いところも、すぐ強がっちゃうところも」
彼の大きな腕が私の体をぎゅうっと包み、そして。
「ひゃあっ」
奥まで届くように下からズンッと突き上げられる。
体を抱き締められているせいで身動きが取れず、重力もあってか私の最奥を何度も何度も抉じ開けるように貫いた。
「やっ、それ、ふか……っ」
「――っ、すごい、めちゃくちゃ締め付けて……っ」
ぐちゅんぐちゅんと音を響かせながら、内側を強く擦られる。
その度に視界が白く弾け飛び――……
「っ、出します、から……っ」
「あっ、んん、あぁあッ」
彼のモノが私のナカでびゅくびゅくと震えるのを感じたのだった。
私の背に回った腕をそのままゆっくりと倒し、再びベッドへと横たわらせられる。
力尽きたように体から力が抜けた私からぬぷり猛りを抜いた結翔さんは、ゴムの端を縛りゴミ箱へと捨ててすぐに私の横へと寝転んで。
「ひゃあ、ちょ、ちょっと!?」
すぐさま私の乳首に舌を這わされビクッと体が跳ねた。
達したばかりで敏感になっている私にはその刺激が痛いくらいに強すぎて、軽く先端を舐められているだけなのにびくびくと体が何度も反応してしまう。
「あ、はぁ……ん、ちょ、さっきイッたからぁ……!」
「すみません美月さん、もう少し付き合ってください」
「!?」
ゴリ、と下腹部に固いものが触れギクリとする。
見なくてもわかる、これは絶対さっきまで私のナカに挿入されていた――
「……え?」
「もう少しだけですから」
「もう少し?」
「はい、そうです」
「そう……?」
チラッと視線を落とした先にあったのは、どう考えても“もう少し”で収まりそうにはない張り詰め反り返ったソレで。
「絶対嘘! それは流石に嘘だからっ」
「大丈夫ですよ、怖くないですからね」
「それも嘘ーっ!!」
私の心の底からのその叫びは、すぐにまた降ってきた彼からの口付けで塞がれそれ以上言葉にはならなかった。
人は一人では生きていけない。
生きるためには必ず誰かの何かが必要で、それは誰かが作った野菜かもしれないし誰かが発明した機械かもしれない。
だが人は案外誰かと関わらなくても生きていけるし、交流しなくても問題はない。
それでも。
もし大事にしたいと想う人が出来たのならば。
いつ眠ってしまったかはわからないが、重い瞼をうっすら開く。
カーテンの隙間からは白く、だがまだ薄暗い光が射し込みまだ夜が明けきっていないことを理解した。
私のお腹に回されている腕は思っているよりがっしりとしていて。
“寝顔も幼いわね”
気遣い屋で意地悪。
打算的なのに無邪気で。
大事にされているし大事にしたい。
そんな可愛い私の恋人。
「……大好き」
――その手を離してしまわないように、築く全てを大事に出来ますように。
「あっ、あんっ、あ……、え?」
挿入したまま彼の上に向かい合って座る体勢になると、彼のその言葉に少し違和感を覚える。
“舐めさせ、やすい?”
一瞬ぽかんとすると下から突き上げられ、ひんっという声と共に思考が散った。
「舐めさせてくださいね?」
考えさせない代わりにすぐそう言った彼のその言葉にギョッとする。
つまり舐めて欲しければ自ら彼の口元に胸を近付け、彼の弧を描いているその唇に触れさせろと要求されているのだろう。
“それを自分でするの!?”
その事実に愕然としていると、突然私の肩口に顔を埋めた結翔さんが震え出す。
「……ちょっと」
「…………ふ」
「今めちゃくちゃ笑ってるでしょう」
「だってそんな、ふふっ、世紀末みたいな顔をするから」
「世紀末みたいな顔って何よ!?」
こんな状態なのに吹き出した彼に釣られて私もため息混じりに笑いがこみ上げる。
「意地悪」
「好きな子には意地悪したくなるんです」
「ッ! も、もう……っ」
「あ、照れました?」
「ほんっとうに貴方って!」
「大好きですよ。案外素直で可愛いところも、すぐ強がっちゃうところも」
彼の大きな腕が私の体をぎゅうっと包み、そして。
「ひゃあっ」
奥まで届くように下からズンッと突き上げられる。
体を抱き締められているせいで身動きが取れず、重力もあってか私の最奥を何度も何度も抉じ開けるように貫いた。
「やっ、それ、ふか……っ」
「――っ、すごい、めちゃくちゃ締め付けて……っ」
ぐちゅんぐちゅんと音を響かせながら、内側を強く擦られる。
その度に視界が白く弾け飛び――……
「っ、出します、から……っ」
「あっ、んん、あぁあッ」
彼のモノが私のナカでびゅくびゅくと震えるのを感じたのだった。
私の背に回った腕をそのままゆっくりと倒し、再びベッドへと横たわらせられる。
力尽きたように体から力が抜けた私からぬぷり猛りを抜いた結翔さんは、ゴムの端を縛りゴミ箱へと捨ててすぐに私の横へと寝転んで。
「ひゃあ、ちょ、ちょっと!?」
すぐさま私の乳首に舌を這わされビクッと体が跳ねた。
達したばかりで敏感になっている私にはその刺激が痛いくらいに強すぎて、軽く先端を舐められているだけなのにびくびくと体が何度も反応してしまう。
「あ、はぁ……ん、ちょ、さっきイッたからぁ……!」
「すみません美月さん、もう少し付き合ってください」
「!?」
ゴリ、と下腹部に固いものが触れギクリとする。
見なくてもわかる、これは絶対さっきまで私のナカに挿入されていた――
「……え?」
「もう少しだけですから」
「もう少し?」
「はい、そうです」
「そう……?」
チラッと視線を落とした先にあったのは、どう考えても“もう少し”で収まりそうにはない張り詰め反り返ったソレで。
「絶対嘘! それは流石に嘘だからっ」
「大丈夫ですよ、怖くないですからね」
「それも嘘ーっ!!」
私の心の底からのその叫びは、すぐにまた降ってきた彼からの口付けで塞がれそれ以上言葉にはならなかった。
人は一人では生きていけない。
生きるためには必ず誰かの何かが必要で、それは誰かが作った野菜かもしれないし誰かが発明した機械かもしれない。
だが人は案外誰かと関わらなくても生きていけるし、交流しなくても問題はない。
それでも。
もし大事にしたいと想う人が出来たのならば。
いつ眠ってしまったかはわからないが、重い瞼をうっすら開く。
カーテンの隙間からは白く、だがまだ薄暗い光が射し込みまだ夜が明けきっていないことを理解した。
私のお腹に回されている腕は思っているよりがっしりとしていて。
“寝顔も幼いわね”
気遣い屋で意地悪。
打算的なのに無邪気で。
大事にされているし大事にしたい。
そんな可愛い私の恋人。
「……大好き」
――その手を離してしまわないように、築く全てを大事に出来ますように。
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