相性がいいってホントですか!?-大嫌いな伯爵令息とマッチングした結果-

春瀬湖子

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3.快感を与える側にも脳内麻薬は効くもので

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通された部屋は外観よりもずっと綺麗で、白をベースにした清潔感のある部屋だった。

“こ、ここで今からカイルと⋯”
なんて思うと緊張から体が少し強張る。

そしてそんな私に気付いたのかカイルがそっと近付いてきて⋯


「⋯ッ、あひゃひゃひゃひゃ!!」
「うりゃりゃ!」

思いっきりくすぐられた。

「ちょ、ちょっと何すんのよ!?」
「あー?緊張してるみたいだったから」

なんてしれっと言われた。

「別に無理してヤる必要はねぇし。離れがたいとは思ったけど、ここで話してるだけでも俺は十分⋯」

続けられる言葉に胸がきゅうっとなるのがわかる。

“このタイミングでそのセリフは卑怯だから⋯!!”

恥ずかしいような嬉しいような複雑な感情が胸を締め付け、その勢いのまま私はカイルを半ば体当たりのようにしてベッドに押し倒した。

「わ、私は⋯十分、じゃ、ないから⋯」

羞恥から少し目線を外してそう伝えると、ごくりと唾を呑む音が聞こえる。
この音はカイルからしたのか、それとも自分からしたのかはわからなかった。

そして気付けば少し控えめにそっと口が塞がれ⋯角度を変えて今度はしっかりと口付けられる。

「ん⋯んんっ」

唇を挟むように甘噛みされて思わず声が漏れる。
少し緩んだその隙間にすかさずカイルの舌が捩じ込まれて。

「あ⋯んんっ」

ちゅくちゅくと口内をカイルの熱い舌が動き歯列を舐められる。
おずおずとカイルの舌に自分の舌を触れさせると、強く扱かれるように絡められた。

いつの間にか溢れていた唾液が一滴口の端から伝い、それが堪らなく卑猥に感じさせる。
それでもこのキスを止めたくなくて、必死にカイルの舌に併せて自分の舌を動かすとそのまま強く吸われて。

「ん⋯。はぁ⋯んんっ」

足りない酸素を補給すべく必死に吸い込むが上手く取り込めず浅い呼吸を繰り返すと、それに気付いたカイルがキスの勢いを少し緩めて⋯

「あ、あぁんっ」

服の上から揉まれる胸に思わず嬌声が漏れた。

「待っ、やぁ⋯っ、そこはっ」
「ここか?」
「ひゃぁん!」

待ってって言ってるのに全然待つ気のないカイルは執拗に乳首があるだろう場所をカリカリと刺激してきて。
服の上からだと言うのに与えられる刺激で芯を持ち始めたその先端をきゅっと摘ままれた。

「あ、ぁん⋯っ、カイル、カイルぅ⋯っ」
「うは、やば⋯可愛すぎて頭沸きそう⋯」

耳元で囁くように言われた言葉が甘く掠れ、その声にも反応してしまう。
そんな私にはお構い無しに、服の上から揉まれ形を変える胸にそのまま吸い付かれた。

「⋯⋯ッッ、んぁっ!」
「すげ、服の上からなのにほら、こんななってんぞ」
「ば、ばか⋯っ、言わな⋯⋯ゃんっ」

指でピンッと弾かれ反対は舌で潰されるように捏ねられて。

「脱がしていいか?」
「⋯い、いちいち聞かな⋯で⋯」

恥ずかしくて手で顔を隠しながらそう答えると、隠す手のひらの上からまるで口付けするかのようにそっと手にキスをされて。
そしてそのまま一気に脱がされた。

「ひ、ひゃあっ!?」
「⋯ぅ、わ」
「う、うわって何よ、うわって!?」

カイルから漏れる言葉に思わず睨み噛みつくが目に飛び込んで来た彼の頬が上気して赤くなり、一目でわかるくらい照れていて⋯

“え、ちょ⋯脱がされたのは私なんだけど⋯”

思わず釣られて私の頬も一段と赤くなった。

そしてそっと壊れ物に触れるかのように優しくお腹に手を這わされたかと思ったら、そのままするりと上に上がり。

「ふ、んぁ⋯っ」

直接触れられた手が思ったよりも熱く、それがゾクリと快感を誘った。

そのままもにもにと揉まれたと思ったらゆっくり顔を近付けられて⋯

「⋯⋯ッ、?」

服の上からされたようにまた彼の舌に蹂躙されるのだと身構えるが一向にその刺激は与えられず思わず怪訝な顔をしてしまう。
服の上から執拗にされた愛撫ですっかりピンと主張してしまっているその両先端には触れず、ベロりと乳輪をなぞるように舐められるだけで。

這うように舌を動かされ、それでも敏感なソコに求めていた刺激が訪れる事はなく⋯

「や、焦らさな⋯っ」
「ん、どうして欲しい?」
「そんなの言えな⋯ッ!」
「俺は聞きたい」
「う、うぅ⋯」

聞きたい、なんて真っ直ぐ言われ思わず唸ってしまう。
そんなはしたないこと当然バッサリ切り捨てたいが、カイルの瞳が熱を孕んでいて何故だか従いたくなってしまって。

「⋯ちゃんと、舐めて⋯さっきみたいに吸って欲しいの⋯ッ」
「⋯ほんと可愛い」

必死にそう言うと、頬にちゅ、と軽く口付けられそしてすぐに望んだ強い刺激が乳首に与えられた。

「ひゃ、ぁあん!」

ぢゅ、と音を立てぴちゃりと舌で直接弾かれる。
きゅっと反対の先もつねられた。
望んだ刺激を一気に与えられ、思わずベッドの上で背を仰け反らすとふるりと胸が大きく揺れて。

その震えた胸にしっかり刻むように、乳首の少し上を痛いくらいにカイルに吸われる。

「あん⋯っ」

チリッと熱く感じ、ソコに目をやると赤く花弁のような痕が刻まれていた。

「ん、胸に⋯」
「あ⋯悪い、嫌だった、か⋯?」

少し不安そうに胸元から見つめられ胸が熱くなる。
そっと首を左右に振ると、彼は安心したようにへにゃりと頬が弛み、その表情がなんだか凄く愛おしく感じた。

「髪に挿してくれた花みたいだな、って⋯そう思っただけだから⋯」
「確かにそうだな」
「こっちは花と違って枯れて散ったりはしないから、少し嬉しいかも⋯なんて⋯」
「んッ、んんんッッ!」

気恥ずかしくもあったが、正直に伝えたくてそう告白するとボスンと私の顔の横にカイルが顔を埋めてきて。

「? カイ⋯⋯っ、んッ」

そっと太股を撫でられ思わず声が漏れてしまう。
そしてそのまま私の膝を割るように自身の足を間に入れたカイルの手が少しずつ上がってきて。


ーーくち、と小さく粘り気のある音が部屋に響いた。


下着の上からくちゅくちゅと擦られ、その度に卑猥な水音が響き羞恥で固く目を閉じる。
そんな瞼を掠めるようにカイルの唇が寄せられて。

「⋯嬉しい」
「ぇ⋯?」

それは想像していたどの言葉とも違い、そしてどの言葉より私の胸を震わせた。

「俺で濡れてくれてんだろ?そんなん嬉しいに決まってる⋯」
「な、何よ⋯学生時代はあんなに喧嘩売ってきたくせに⋯」

確かに胸を占める喜びを気取られないようにわざと憎まれ口を叩いてみると、先程よりも想定外の言葉が重ねられて⋯

「んなの、好きな女に負かされっぱなしはダサいから挑んでただけだし⋯」

思わずぽかんと口を開けてしまった。


“好きな、女⋯?”

だからあんなにずっと挑まれていたの?
そんなに私の事を好きだったってこと⋯?

その“好き”って、もしかして今も⋯⋯?


そんな考えが頭を巡り、そしてジュンっと下腹部が熱くなったのを感じた。
そしてその事に気付いたのはカイルもだったようで⋯

「すげ、溢れてきた⋯」
「や、そんな事言わな⋯っ、ひゃん!」

くちゅりと音を立ててカイルの指がそっと下着の隙間から入り、溢れた愛液を絡めるように指に纏わせそのままそっと挿れられた。

ゆっくり挿れられた指がそのまま浅いところを何度も擦る。
その度にちゅくちゅくと音を響かせていて。

「ごめん、ちょっと余裕ないかも」
「⋯? ッ、きゃあっ!?」

熱を孕んだ声で何か言われたと思ったら、そのまま一気に下着も全部脱がされていた。
そしてばさりとカイルも服を脱ぎ捨てて。

「え⋯ちょ、嘘よね?待⋯⋯っ!」

私の制止より早くグイッと両太股を掴まれたと思ったらそのまま左右に大きく開かれ、そのままカイルの顔を近付けられて。

「あぁんっ、んっ、んぁあっ」

熱い舌が挿れられゾクリと快感が体に走る。
ねじ込むようにカイルの舌がナカで動き、更に指まで一緒に挿れられた。
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