-私のせいでヒーローが闇落ち!?-悪役令息を救え!

春瀬湖子

文字の大きさ
43 / 51
フロルルート

40.想いが続く未来まで

しおりを挟む
「レオ、待⋯っ、んん!」

パタンとドアが閉まる音が何故だか遠く聞こえるのは、ドクドクと自身の心臓が激しく音を鳴らしているからで。

「レオ、ベッド⋯ベッドに⋯っ」
「えぇ、ベッドでもしましょうね」
「ん、んぁあっ」

まだ部屋に入ったばかりの立った状態なのに、もう待ちきれないと言うかのごとくレオが深い口付けをする。
激しく舌を絡め合い、強く吸われ扱かれて。

レオの左腕に強く腰を抱き寄せられている私は、おそらくわざとなのだが既に主張し始めているレオの下半身を体で感じていた。


「ここじゃ⋯っ、だめ⋯!」
「どうして?」

どこか切羽詰まったかのようなレオは既に劣情を瞳に瞬かせていて。
下半身を押し付けている腕とは反対の手が、私の胸を容赦なく揉みしだく。

「や、だって⋯、ひゃんっ」

服の上から執拗に擦られた私の胸の先端は、その場所を見せつけるかのように固くなった。


「ふふ、セリの胸は待ちきれないって言ってくれてるようですが」
「ば、ばかぁ⋯っ」

幾度となく重ねた体は、レオから与えられる快感をすっかり覚えてしまっていて。

“やだ、もう濡れてきてる⋯っ”
自身の下腹部がじわりと熱を孕んだ事に気付き、それが恥ずかしくて堪らない。


「ここ⋯いや⋯っ」
「じゃあこっちならいいですか?」
「ちが、そうじゃ⋯っ」


執拗に胸を刺激していた手をするりと下ろしたレオは、私の期待で溢れた下半身に這わされて。

「ーーーッッ!!」

言いたいことは沢山あるのに、レオの愛撫で頭が痺れて上手く言葉に出来なかった。


ぐちゅりと下着の隙間から指を挿れられ、内側を軽くくすぐるように擦られる。
その優しい刺激は私に快感を与えるが、絶頂は与えてくれなくて⋯


「ーーん、んぅ⋯っ」
「ほら、ちゃんと口で言って、セリ?」
「足りな⋯⋯っ、ぁあんっ」
「何が足りないですか?どうして欲しい?」
「ん、んん⋯」


本当はもっと強く擦って欲しいし、指なんかでは物足りないし。
そもそも立ったままでは不安定だしはしたない。
ベッドでちゃんと愛し合いたいとも思っているけれど。

「ほら、セリ、言って?」

楽しそうに、愛おしそうに。
私の反応を楽しむ反面、まるでおねだりをされてるような不思議な声色で。


“私が最初に言いたいのは⋯”



ーー最初は、好きになんかなるはずないとすら思っていた。

気付けば流されるように絆されてしまった。


そう思っていたけれど。


「私⋯っ」
「ん?」
「きっとずっと、レオの事が好きだった⋯!」
「⋯っ、え⋯?」

焦らすように刺激していた指を止めたレオは、少しぽかんとした表情をして。


「ずっと不思議だった。いつからこんなに好きになったんだろう?って⋯」

“記憶を仕舞いこんでしまっていたせいで気付くのが遅れたけれど、5歳だったあの頃からきっとレオの事が好きでー⋯”

ーーいつの間にか、じゃなくて。
隠れてしまっていただけで『ずっと』だった私の気持ち。


「忘れてる間も、レオの事が好きだった」


ぽかんとしていたレオは、潤む瞳を誤魔化すように顔を歪める。
そんなレオが愛おしくて。

きっとこの瞬間が何よりも幸せなんだとそう思えて、私は自然と笑みを溢していた。


「セリ?」

そんな私に気付いたレオは、少し不思議そうな顔をしていて。

「大好きだなって思っただけよ」

そっと掠めるだけの口付けをすると、すぐにレオからも口付けが降る。


「僕もです、セリ」
「うれしー⋯⋯、ひゃあ!」


動かされなかった為に油断していた私は、再び挿れた指を動かされビクンと背を逸らす。
そんな私を味わうように、舌舐りをしたレオは挿れていた指を唐突に抜いて。

「ん、んぁ⋯っ、⋯?」

少し荒くなった息を整えつつレオの様子を窺うと、灰暗い劣情を揺らめかした瞳が弧を描いた。


「ーー移動しましょう、お望み通りに」
「⋯⋯ぁ」

“これは、抱き潰されるやつだ”
瞬時にそう悟った私は一瞬で顔を青ざめさせるが、そんな事お構い無しのレオは至極楽しそうに私を抱き上げ真っ直ぐベッドに向かった。


「待⋯!!」
「え?どうしてですか?」

“ど、どうしてですか!?!?”

「そ、それは⋯っ!」

待って欲しい理由を瞬時に巡らすが何も思い付かなくて。

「~~~お、お手柔らかに⋯」
「はい、もちろんですよ」

にこりと微笑んだレオは本当に嬉しそうだったので、私は内心諦めにも似た覚悟を決める。

“これは、止まってくれないやつぅ⋯”



もう慣れたと言わんばかりのスピードでサクサクと私の服を脱がしたレオは、バサリと自身の服も投げ捨てる。

半日も離れていなかったはずなのに、改めて自覚したからかレオが愛しくて⋯欲しくて。
私に覆い被さり、再び私のソコを慣らそうと這わされる彼の手を握って止めた。


「セリ?」
「も⋯じゅ、ぶん⋯濡れてる⋯から」

言われた言葉の意味がわからなかったのか、ぽかんとしたレオ。
そんなレオに抱きつくように全身を引っ付けた私は。

「早く、ちょうだい⋯っ!」

ねだるように体を絡めると、レオの胸板で私の胸が潰れる。
ぴったりと引っ付いた胸からレオの心臓が激しいくらい鳴っているのを感じ、とろりと愛液が零れた事に気が付いた。


ーーそして、気付いたのはレオもだったようで。


「本当にセリは、僕をどうしたいんですか⋯っ」

余裕のない声色を漏らしたレオは、私の求めるままにぐちゅりとレオの反り返った熱棒を蜜壺にあてがう。

そのまま数往復、ぐちゅぐちゅと音をさせながら愛撫していたと思ったら、唐突につぷ、とレオのが挿ってきて。


「ーーーッ!」

あまり慣らしていなかった私のソコは、その圧倒的な圧迫感に息を詰めた。


「ーーん、きつ⋯」
はっ、と熱い息を溢したレオの言葉が耳元で聞こえ、ぞわりと全身が震える。

「耳もいいんですか?」

そんな私に気付いたレオは、唇で食むように耳をくすぐったと思ったらピチャリと耳穴に舌をいれた。


「ぁ、ひゃぁあんっ」

ちゅぷちゅぷと卑猥な水音を漏らしているのは私の愛液なのか、それとも舐められているレオの舌なのかももうわからない。

わかるのは、ただ部屋中にレオのに絡む愛液の音と、肌がぶつかり合うパンパンという音が響いていてーー⋯


「や、激し⋯っ」
「煽ったのは、セリですから⋯っ」
「や、あぁっ、あっ、んぁあ!」

幾度となく奥を突かれ、痛いくらいに胸を握られて。
しっとりと吸い付く少し汗ばんだ肌を重ねた私達は、ひたすらお互いを求め合っていた。


「レオ、レ⋯っ、あんっ」
「ん、セリ、すき、好きです⋯っ」
「わた、しも⋯っ!レオ⋯っ」


絶頂に導くように、強くゴリッと内側を擦られた私は、ビクビクと走る快感に体をよじる。

そんな私を逃がさないというようにしっかりと抱き締めたレオの腕の中で、パチパチと瞬くように目の前が白く染まり絶頂の波が押し寄せてきて。

「ーーーッ、ーーーッッ!」
「⋯んっ」

下りてきた子宮口の入り口を抉じ開けるように、より深く奥まで挿入したレオはそのまま熱を放つ。

「ぁー⋯、ん⋯」
「⋯セリ?」

激しくイかされた私はぼんやりとした頭でレオのがじわりと広がるのを感じていてー⋯

「レオの、あつい⋯」
「すみません、セリのナカがあまりにも気持ちよくてあっさりイってしまって」
「ううん⋯嬉しい、レオにされること、全部すき⋯」

ぽやぽやと覚醒しきらない頭のせいか、いつもなら言わないそんな言葉がスルリと出た事を遠くの意識で聞いていると。


「ーー、ん、大丈夫です。僕はまだまだ出来ますから」
「うん⋯⋯。ーーー、⋯え、え!?」

コホンと咳払いをしたレオは、熱を孕んだ瞳を真っ直ぐ向けてそう言って。

そしてその一言は、達したせいで意識が朦朧としていた私を覚醒させるには十分すぎて。


「待って、待ってレオ、落ち着いて!休ませて!!」

慌てて静止するものの、固さを取り戻していたレオのソレがヌプッと再び抽挿を開始した。

「やぁ、ひゃ、あぁんっ」
「どうですか?気持ちいいですか?」
「きもち、い、から⋯っ、も、終わって⋯っ」
「ふふ、僕にされる事が全部好きなんですよね?だったらこういうのも好きでしょう?」

溢れ出す嬌声の合間に必死に静止するがもちろんレオが止まってくれるはずもなく。


「やぁんっ、あっ、んん、さっきより、おっき⋯!」
「キュウキュウ締め付けてきて、セリのココもイイ子ですね」
「あんっ、んんっ」


ギシギシと軋むベッドの音をより大きくしながら、私は何度も何度も絶頂させられるのだった。



そしてそれは、きっとずっと。
これからもーー⋯
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

【完結】ヤンデレ乙女ゲームの転生ヒロインは、囮を差し出して攻略対象を回避する。はずが、隣国の王子様にばれてしまいました(詰み)

瀬里@SMARTOON8/31公開予定
恋愛
 ヤンデレだらけの乙女ゲームに転生してしまったヒロイン、アシュリー。周りには、攻略対象のヤンデレ達が勢ぞろい。  しかし、彼女は、実現したい夢のために、何としても攻略対象を回避したいのだ。  そこで彼女は、ヤンデレ攻略対象を回避する妙案を思いつく。  それは、「ヒロイン養成講座」で攻略対象好みの囮(私のコピー)を養成して、ヤンデレたちに差し出すこと。(もちろん希望者)  しかし、そこへ隣国からきた第五王子様にこの活動がばれてしまった!!  王子は、黙っている代償に、アシュリーに恋人契約を要求してきて!?  全14話です+番外編4話

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

処理中です...