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17-3重ねる体◆

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 それに触るのは、当然、初めてである。
 ちらりと見はしたが、間近で、まじまじと見るのは初めてだ。
 彩人にこんなものがついているなんて、いまだに不思議で仕方がない。

 ――こんな大きなもの、どうやってズボンにしまっているんだろう。普段はふにゃってなってたとしても、急に大きくなったら、どうするんだろう。

 ふわふわとした頭で、どうでもよいことを考えながら、波奈は胡座をかいた彩人の前で、手を動かしていた。
 触り心地は悪くない。
 硬い。
 大きい。
 つるりとした先端から、透明な液がにじみ出ているのが、何だかすごく、いやらしい。

「ハナっ……っ……」

 彩人が色っぽい息を漏らしているのも、ぞくぞくする。自分がされていた時とはまた違う、悦びがあった。
 波奈が気持ちよくなると蜜を漏らすように、彩人も気持ちよいとそこから蜜が漏れるのだろう。
 にじみ出た液が、たらりと茎の部分に垂れていく。
 液で滑りが良くなった淫茎を、指で輪を作って握り、上下に擦った。

 口でする愛撫があるのは知っていたけれど、まだちょっと勇気がない。

「ハナ……もういいよ。でちゃいそう」

 目元を赤く染め、色っぽい顔で彩人が言う。

「いいよ。だして」

 というか射精しないと、彩人も辛いだろう。そのために、波奈は恥ずかしいけれど擦っているのだ。

「挿入はしないから。一緒に気持ちよくなりたい」

 彩人はそう言って、波奈に膝立ちするように言う。
 足を閉じて、ベッドの上に膝立ちという、よくわからない格好をさせられ戸惑っていると、背後から彩人に抱きしめられた。
 そして――。

「あっ……アヤっ……」
 
 太股の合間に硬いものが差し込まれる。
 そして波奈の秘部に硬いものを擦りつけるように、彩人が背後で腰を振り始めた。

「あっ……だめっ……」

 陰部を擦るそれは、先ほどまで触っていた彩人の剛直だ。
 意識すると、雄を求めるように、ヒクヒクと蠢いた。
 ぐちゅぐちゅと淫音が鳴り始めたのは、波奈のそこがヒクつくたびに、新たな蜜をこぼしているせいだ。
 滑りがよくなり、動きも滑らかになる。

「アヤっ……あっ、あっ……んん」

 俯くと、淫靡な光景が目に飛び込んできた。
 自分の足の間から、彩人の先端が見え、消える。
 恥ずかしい、いやらしい光景は、波奈の快楽を煽った。
 
「ひゃっ……あああん……」

 背後から回ってきた手が、波奈の陰核に触れる。
 くりくりと指で優しく弄くられ、波奈は顎を上げて、悦楽を極めた。

「ハナっ……ハナっ……」

 ぐったりと四つん這いのような格好になった波奈を、彩人が背後から獣のように犯す――真似事をする。

「くっ……あ……」

 彩人が甘い息を漏らした。
 おそらく射精をしたのだろう。

 うつ伏せになりぐったりしていると、仰向けにひっくり返され、口づけをされる。

「ハナ」

 彩人が満ち足りた顔をしていたので、波奈も嬉しくなり、自分からキスをしたのだが――。

「もう一回しよう。今度は前から」

 弾んだ声で言われた。

 挿入もなしに、その日、波奈は幾度も彼と体を重ねた。
 波奈が疲れ果てるまで、続けられた。


 際限のない彩人の性欲に、波奈はこれからの結婚生活を不安に思った。
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