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第1章 婚約破棄の慰謝料が石ころだった件。
【3.変わった友人 後編】
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リベルがははあっと大きなため息をついたので、ヘルベルトが「お?」といった顔をした。
「この景色があんまりキレイすぎて人生の儚さでも感じちゃった?」
リリエッタは、隣にヘルベルトがいることを思い出してハッとした。ヘルベルトを慌てて振り返ると、穏やかな微笑の陰にリリエッタを心配しているのが見え隠れする。
「! そんなことないよ! 違うの、こっちの話。アーゼル様からもらうはずだった慰謝料が消えたのよ……」
ヘルベルトはそれを聞いて驚き、少し言葉が詰まった。しかし、すぐに飄々とした口調になって、
「すごいね、消えたって何かのマジック? それとも散財しちゃったって話?」
と聞いた。
「あはは、それならいいんだけど。ちょっと違ってね。アーゼル様から送られてきた慰謝料の木箱開けたら石ころしか入ってなかったんだよね。どういうことかって、それを今日聞きに行ったの。でもアーゼル様には身に覚えがないみたいだった。払ったって言い張るんだよね。なんならこっちが『まだもらってない』って嘘をついてるんじゃないかとまで言われちゃって。アーゼル様が知らないなら執事かその下の出納係かなんだろうけど、アーゼル様が庇うなら今のところちょっと訴えられないし……。慰謝料はもらえないかもしれないなー」
「……」
ヘルベルトは何か思うところがあるらしく、しばらく黙って考えていた。
「にしても、ほんっとストレスだった! 膝にエミリーを乗っけて、エミリーの方もアーゼル様の首に腕を回して。お客がいても改めようともしないのよ。私のこと舐めてるよね?」
リリエッタがアーゼルとエミリーの様子を思い出してぷりぷり腹立たしそうに言うと、ヘルベルトは同情するようにリリエッタの背を撫でた。
それから、ほんの少しいつもより低い声で、
「そういえばワートン公爵夫人のところに用事があったのを急に思い出した。ちょっと明日あたり行って来るよ」
ときっぱりと言った。
いつものおちゃらけた様子がないのでリリエッタは焦る。
「え? あ、いやいや、いいのよ、ヘルベルト。そんな私のためにワートン公爵夫人のところに行かなくても! これは私の問題だし、ワートン公爵夫人に言いつけたところで証拠も何もなければ判断のしようがないし。――というか、ワートン公爵夫人は普通にいい人なので、石ころの話聞いたら『私の方から慰謝料払う』なんて言い出しそう……」
ワートン公爵は大病を患っているので、今ワートン公爵夫妻は王都を離れて領地の方で療養しているのだった。リリエッタの婚約破棄も夫妻が領地で忙しいゴタゴタに合わせて行われたもので、王都での任務や生活についてはワートン公爵から裁量を任されたアーゼルが、ほぼ独断で決めたことなのだった。
ヘルベルトは小さく首を横に振った。
「いやいや、俺の都合だって。ワートン公爵夫人にこの橋の絵ハガキを届けるって約束してるんでね。なんでこんな重要な用事を忘れてたのかな。止めないで、リリエッタ」
「もー! また適当なことを言って! 届けるって言うけど、誰が絵ハガキを直接手渡すのよ。ってゆか、ここの絵ハガキ? ここ別に特別な景勝地ってわけじゃないよね? 景色はいいけど、フツーの田舎だよね?」
「いやいや、ワートン公爵夫人はお目が高いから、ここの絵ハガキ見たら感動して涙流して額に入れて飾るかもね。こればっかりは重要任務なので、他人の手に委ねられないな」
「もー! ほんっとに適当なことばっかり言うんだから! そんなこと言って、本当はアーゼルの件でしょ? じゃあ、ヘルベルトが行くなら私も行くわ」
「あ、いや、これは一人で行かないと目が飛び出て死んじゃう案件なんだよね。リリエッタは王都で待ってて」
「もう、なにアホなこと言ってんのよ、だから――」
「なんだよ、そんなに旅行行きたいの? そんなに旅行好きだったっけか? 今度誘うから。慰謝料のこと解決したら一緒に行こ」
「もう、今そんな話してないでしょ、違うでしょ!」
「よしアーゼル殿の慰謝料で旅行しよ。祝勝会ってことで」
「もうー」
ヘルベルトがどこまでも適当なことを言ってはぐらかそうとするので、リリエッタはほんの少しイライラしながら言うと、ヘルベルトはまた目の奥に真面目な光を宿しながら低い声で言った。
「……俺ならうまくできるから」
リリエッタはそんな風に言われてしまうとヘルベルトに反論できなくなって、口を噤んでしまう。
ヘルベルトは口ではアホなことばっかり言うけど、やることはいつもしっかりしているのだった。
いつもリリエッタにとって一番いいようにしてくれるのだ。
私のために何かしてくれようとするヘルベルト――。
リリエッタはこないだのことを思い出した。
それは初めてリリエッタが王宮の庭園で仲睦まじく寄り添いキスをしているアーゼルとエミリーを見てしまったときのことだった。ショックで血の気が引き逃げるようにその場を離れたが、結局王宮のエントランスに辿り着く頃には足もフラフラで壁際にへたり込んでしまった。
リリエッタの様子を聞きつけたヘルベルトが飛んで駆け付け、リリエッタを優しく介抱すると、王宮の外へ連れ出してくれた。
泣きわめいてその場の人に迷惑をかけないで済んだのはヘルベルトのおかげだ。
そして翌日、リリエッタが体の調子だけは取り戻すと、ヘルベルトは何も聞かずに遠乗りに付き合ってくれた。
ヘルベルトは遠乗りだって言ってるのにチョコレートをポケットに忍ばせてきて、いざ一休みしようというときとり出したら、チョコレートはべちゃべちゃに溶けてしまっていた。
リリエッタはその日一日泣きたい気分だったけれど、情けない顔をしたヘルベルトを見たら思わず笑ってしまった。
「何やってんの」
とリリエッタが吹き出しながら言うと、ヘルベルトは、
「泣きかけの女にはチョコレート食わせとけって弟が言ってた」
なんて言う。
まだ10歳にもならないヘルベルトの弟のおすまし顔を思い浮かべて、リリエッタはまた少し笑った。
それから、見晴らしのいい人気のない丘に着いたとき、
「耳ふさいどくから気持ち叫ぶといいよ」
とヘルベルトが言ってくれたので、リリエッタがその言葉に甘えて、
「アーゼル様、好きだったよ! バーカ!!!」
って叫んだら、リリエッタの大声に馬の方がビクッとなって体を捩り、ヘルベルトは馬から落ちかけた。
しかし、ヘルベルトは必死に聞かない振りを続けて、明後日の方向を見ながら何食わぬ顔で体勢を整えようとしていた。その律義さにリリエッタは泣けてきた。
「アーゼル様がヘルベルトくらい誠実だったら良かったのにな……」
そんなことをぼんやり思い出しながら、リリエッタは今もヘルベルトのことを考える。
ヘルベルトは根はいいヤツ。皆に優しいけど、私には特に優しい。
その意味を考えなくはないけど、今更友達ってどーやって辞めるんだっけ?
友達やめて恋人なんてなれるもの?
考えてみたら恋なんてまともにやったことなかったと、リリエッタは戸惑いで胸がいっぱいになっているのだった。
あのときも、今も――。
「この景色があんまりキレイすぎて人生の儚さでも感じちゃった?」
リリエッタは、隣にヘルベルトがいることを思い出してハッとした。ヘルベルトを慌てて振り返ると、穏やかな微笑の陰にリリエッタを心配しているのが見え隠れする。
「! そんなことないよ! 違うの、こっちの話。アーゼル様からもらうはずだった慰謝料が消えたのよ……」
ヘルベルトはそれを聞いて驚き、少し言葉が詰まった。しかし、すぐに飄々とした口調になって、
「すごいね、消えたって何かのマジック? それとも散財しちゃったって話?」
と聞いた。
「あはは、それならいいんだけど。ちょっと違ってね。アーゼル様から送られてきた慰謝料の木箱開けたら石ころしか入ってなかったんだよね。どういうことかって、それを今日聞きに行ったの。でもアーゼル様には身に覚えがないみたいだった。払ったって言い張るんだよね。なんならこっちが『まだもらってない』って嘘をついてるんじゃないかとまで言われちゃって。アーゼル様が知らないなら執事かその下の出納係かなんだろうけど、アーゼル様が庇うなら今のところちょっと訴えられないし……。慰謝料はもらえないかもしれないなー」
「……」
ヘルベルトは何か思うところがあるらしく、しばらく黙って考えていた。
「にしても、ほんっとストレスだった! 膝にエミリーを乗っけて、エミリーの方もアーゼル様の首に腕を回して。お客がいても改めようともしないのよ。私のこと舐めてるよね?」
リリエッタがアーゼルとエミリーの様子を思い出してぷりぷり腹立たしそうに言うと、ヘルベルトは同情するようにリリエッタの背を撫でた。
それから、ほんの少しいつもより低い声で、
「そういえばワートン公爵夫人のところに用事があったのを急に思い出した。ちょっと明日あたり行って来るよ」
ときっぱりと言った。
いつものおちゃらけた様子がないのでリリエッタは焦る。
「え? あ、いやいや、いいのよ、ヘルベルト。そんな私のためにワートン公爵夫人のところに行かなくても! これは私の問題だし、ワートン公爵夫人に言いつけたところで証拠も何もなければ判断のしようがないし。――というか、ワートン公爵夫人は普通にいい人なので、石ころの話聞いたら『私の方から慰謝料払う』なんて言い出しそう……」
ワートン公爵は大病を患っているので、今ワートン公爵夫妻は王都を離れて領地の方で療養しているのだった。リリエッタの婚約破棄も夫妻が領地で忙しいゴタゴタに合わせて行われたもので、王都での任務や生活についてはワートン公爵から裁量を任されたアーゼルが、ほぼ独断で決めたことなのだった。
ヘルベルトは小さく首を横に振った。
「いやいや、俺の都合だって。ワートン公爵夫人にこの橋の絵ハガキを届けるって約束してるんでね。なんでこんな重要な用事を忘れてたのかな。止めないで、リリエッタ」
「もー! また適当なことを言って! 届けるって言うけど、誰が絵ハガキを直接手渡すのよ。ってゆか、ここの絵ハガキ? ここ別に特別な景勝地ってわけじゃないよね? 景色はいいけど、フツーの田舎だよね?」
「いやいや、ワートン公爵夫人はお目が高いから、ここの絵ハガキ見たら感動して涙流して額に入れて飾るかもね。こればっかりは重要任務なので、他人の手に委ねられないな」
「もー! ほんっとに適当なことばっかり言うんだから! そんなこと言って、本当はアーゼルの件でしょ? じゃあ、ヘルベルトが行くなら私も行くわ」
「あ、いや、これは一人で行かないと目が飛び出て死んじゃう案件なんだよね。リリエッタは王都で待ってて」
「もう、なにアホなこと言ってんのよ、だから――」
「なんだよ、そんなに旅行行きたいの? そんなに旅行好きだったっけか? 今度誘うから。慰謝料のこと解決したら一緒に行こ」
「もう、今そんな話してないでしょ、違うでしょ!」
「よしアーゼル殿の慰謝料で旅行しよ。祝勝会ってことで」
「もうー」
ヘルベルトがどこまでも適当なことを言ってはぐらかそうとするので、リリエッタはほんの少しイライラしながら言うと、ヘルベルトはまた目の奥に真面目な光を宿しながら低い声で言った。
「……俺ならうまくできるから」
リリエッタはそんな風に言われてしまうとヘルベルトに反論できなくなって、口を噤んでしまう。
ヘルベルトは口ではアホなことばっかり言うけど、やることはいつもしっかりしているのだった。
いつもリリエッタにとって一番いいようにしてくれるのだ。
私のために何かしてくれようとするヘルベルト――。
リリエッタはこないだのことを思い出した。
それは初めてリリエッタが王宮の庭園で仲睦まじく寄り添いキスをしているアーゼルとエミリーを見てしまったときのことだった。ショックで血の気が引き逃げるようにその場を離れたが、結局王宮のエントランスに辿り着く頃には足もフラフラで壁際にへたり込んでしまった。
リリエッタの様子を聞きつけたヘルベルトが飛んで駆け付け、リリエッタを優しく介抱すると、王宮の外へ連れ出してくれた。
泣きわめいてその場の人に迷惑をかけないで済んだのはヘルベルトのおかげだ。
そして翌日、リリエッタが体の調子だけは取り戻すと、ヘルベルトは何も聞かずに遠乗りに付き合ってくれた。
ヘルベルトは遠乗りだって言ってるのにチョコレートをポケットに忍ばせてきて、いざ一休みしようというときとり出したら、チョコレートはべちゃべちゃに溶けてしまっていた。
リリエッタはその日一日泣きたい気分だったけれど、情けない顔をしたヘルベルトを見たら思わず笑ってしまった。
「何やってんの」
とリリエッタが吹き出しながら言うと、ヘルベルトは、
「泣きかけの女にはチョコレート食わせとけって弟が言ってた」
なんて言う。
まだ10歳にもならないヘルベルトの弟のおすまし顔を思い浮かべて、リリエッタはまた少し笑った。
それから、見晴らしのいい人気のない丘に着いたとき、
「耳ふさいどくから気持ち叫ぶといいよ」
とヘルベルトが言ってくれたので、リリエッタがその言葉に甘えて、
「アーゼル様、好きだったよ! バーカ!!!」
って叫んだら、リリエッタの大声に馬の方がビクッとなって体を捩り、ヘルベルトは馬から落ちかけた。
しかし、ヘルベルトは必死に聞かない振りを続けて、明後日の方向を見ながら何食わぬ顔で体勢を整えようとしていた。その律義さにリリエッタは泣けてきた。
「アーゼル様がヘルベルトくらい誠実だったら良かったのにな……」
そんなことをぼんやり思い出しながら、リリエッタは今もヘルベルトのことを考える。
ヘルベルトは根はいいヤツ。皆に優しいけど、私には特に優しい。
その意味を考えなくはないけど、今更友達ってどーやって辞めるんだっけ?
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