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1章
1章 2話
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「はぁ、はぁ、君ら、早いって。」
呼吸を整える暇もなくビルの中へ突撃した僕らは、僕を除いて平然とあたりの状況を確認していた。目をやるとそこにはまるで爆撃現場にでもなっていたかのような惨劇だった。
「こんなの、漫画でしか見たことないんだけど」
僕の父親の蔵書はちゃんとした生真面目な本だけでは無い。奥にはまるで隠してあるかのように大量の漫画が置かれていた。恋愛からバトル系、昔話のようなものまであった。僕と妹は暇さえあればそれに読みふけっては寝過ごすといったことを何度もしていた。漫画は2度読んでも飽きることはあまりなかった。
「ええ、でもこの惨劇を東雲さんには慣れてもらう必要がありますね」
南雲君がそういうと、
「じゃあ俺、先向かってるわ」
と後ろから日神君の声が聞こえ、振り返るとそこには誰もいなくなっていた。
「はぁ、また単独行動ですか。東雲さんは3階に行って下さい。僕は2階を見て回りますので」
日神君が消えることを当たり前かのように振舞っていた。
「え・・・?日神君はどこへ?大丈夫なの?」
「ああ、心配しないで下さい。彼、そういうやつなんで」
「いやいや、一瞬で消えたぞあの子!?なんなんだ一体」
「・・・東雲さん、夜半さんから聞いてましたけど本当に何も知らないんですね。一体今までどこで過ごしてたんですか?」
一瞬?が浮かんだが、南雲君は続けて言う。
「陽太が消えたのも、このビルが爆破されたのも同じ力によってです。これを異能力といって、この世界の総人口約九割が持っている異質な能力の事です。ここまでは説明されてると思います」
確かにあの夜、夜半に異能力があるということは聞いた。だがそのことはいまいち実感が掴めていなくて、ほぼ夢のように思っていた。
「陽太の異能力はバーナー。手のひらなどから瞬間的に炎を放ち、相手を焼き切る。そういう能力です」
「いや怖いなその能力」
「安心してください。陽太はあんまりその用途で使いません。陽太が使うのはもう1つ、そのバーナーによる高速移動です。」
「高速移動?ああ、さっきのやつか」
「ええ、あれはそのバーナーの火力によって自分を高速で移動させる応用的な力です。」
「そんな能力があるのか、驚いた」
そしてふと疑問に思った。
「そういえば南雲君の能力はなんなんだ?」
「僕の能力は・・・って話しすぎましたね。さすがに」
と、南雲君はくすくすと笑いながら、
「僕の能力はそのうち分かりますよ。とりあえずこの任務を終えてからにしましょう」
そうして二手に別れた。その瞬間、話していた時には忘れていた恐怖がふと襲いかかった。それもそうだ。ついこの前まで農村で農民をしていた僕がいきなり軍に入隊させられ更にはその日中に任務に取り掛かる。こんなことは確かに恐怖するのに事足りた。
「・・・よし!行くぞ!」
覚悟を決め、階段を上る。2階に上がり、あたりを見回す。いないでくれそう思いながら探した。すると、
「てめぇ、誰だ?」
一番恐れていた事態が起こってしまった。ああ、なんてツイてないんだ僕は・・・
呼吸を整える暇もなくビルの中へ突撃した僕らは、僕を除いて平然とあたりの状況を確認していた。目をやるとそこにはまるで爆撃現場にでもなっていたかのような惨劇だった。
「こんなの、漫画でしか見たことないんだけど」
僕の父親の蔵書はちゃんとした生真面目な本だけでは無い。奥にはまるで隠してあるかのように大量の漫画が置かれていた。恋愛からバトル系、昔話のようなものまであった。僕と妹は暇さえあればそれに読みふけっては寝過ごすといったことを何度もしていた。漫画は2度読んでも飽きることはあまりなかった。
「ええ、でもこの惨劇を東雲さんには慣れてもらう必要がありますね」
南雲君がそういうと、
「じゃあ俺、先向かってるわ」
と後ろから日神君の声が聞こえ、振り返るとそこには誰もいなくなっていた。
「はぁ、また単独行動ですか。東雲さんは3階に行って下さい。僕は2階を見て回りますので」
日神君が消えることを当たり前かのように振舞っていた。
「え・・・?日神君はどこへ?大丈夫なの?」
「ああ、心配しないで下さい。彼、そういうやつなんで」
「いやいや、一瞬で消えたぞあの子!?なんなんだ一体」
「・・・東雲さん、夜半さんから聞いてましたけど本当に何も知らないんですね。一体今までどこで過ごしてたんですか?」
一瞬?が浮かんだが、南雲君は続けて言う。
「陽太が消えたのも、このビルが爆破されたのも同じ力によってです。これを異能力といって、この世界の総人口約九割が持っている異質な能力の事です。ここまでは説明されてると思います」
確かにあの夜、夜半に異能力があるということは聞いた。だがそのことはいまいち実感が掴めていなくて、ほぼ夢のように思っていた。
「陽太の異能力はバーナー。手のひらなどから瞬間的に炎を放ち、相手を焼き切る。そういう能力です」
「いや怖いなその能力」
「安心してください。陽太はあんまりその用途で使いません。陽太が使うのはもう1つ、そのバーナーによる高速移動です。」
「高速移動?ああ、さっきのやつか」
「ええ、あれはそのバーナーの火力によって自分を高速で移動させる応用的な力です。」
「そんな能力があるのか、驚いた」
そしてふと疑問に思った。
「そういえば南雲君の能力はなんなんだ?」
「僕の能力は・・・って話しすぎましたね。さすがに」
と、南雲君はくすくすと笑いながら、
「僕の能力はそのうち分かりますよ。とりあえずこの任務を終えてからにしましょう」
そうして二手に別れた。その瞬間、話していた時には忘れていた恐怖がふと襲いかかった。それもそうだ。ついこの前まで農村で農民をしていた僕がいきなり軍に入隊させられ更にはその日中に任務に取り掛かる。こんなことは確かに恐怖するのに事足りた。
「・・・よし!行くぞ!」
覚悟を決め、階段を上る。2階に上がり、あたりを見回す。いないでくれそう思いながら探した。すると、
「てめぇ、誰だ?」
一番恐れていた事態が起こってしまった。ああ、なんてツイてないんだ僕は・・・
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