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level 22
「そんなセリフは負けを認めるみたいで言えません」
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まるでサーキットでも走ってるみたいに、車線変更を繰り返して前のクルマを追い越していったり、赤に変わりそうな信号も、スピードをあげて無理に渡ったり、ヨシキさんの運転はいつになく荒く、苛立っているのが丸わかり。
少し気分が悪くなってきて、イラついた口調でわたしはヨシキさんに文句を言った。
「もう少し安全運転してください。危ないですから」
「早く帰らないといけないんだろ。だから急いでるんだけど」
「なにそれ。当てつけですか?」
「別に」
「ちょっとキスを拒否したからって、ヨシキさん、大人げないです」
そうなじると、ヨシキさんも少し、クルマのスピードを緩めた。
が、しばらく黙りこくったあと、唐突に言い放った。
「可愛げないよな、凛子ちゃんって」
「可愛げない?」
「そうだろ。拒否るにしても、もっと言い方があるだろ。相手の神経を逆撫でしないような」
「わたしが無神経だとでも言いたいんですか?!」
「そうじゃなくって。もっと男心をわかってほしいってこと」
「わたしこそ、もっとこっちの気持ちもわかってほしいです。
もうすぐ受験で余裕ないのに。
クリスマスイブだからといって、のんびりしてられる身じゃないんですから」
「はぁ、、、」
わたしの言葉に大きくため息をついたヨシキさんは、冷たく言い放った。
「じゃあ、おとなしく家で勉強してればよかったじゃん。フレンチなんかにノコノコ出てこないで」
「ヨシキさんが誘ったんでしょ」
「別の子、誘えばよかった」
「はあ? なんですか? それ」
「こんなことになるんだったら、別の女を食事に誘えばよかったって、言ったんだよ。クリスマスイブなのに」
「なにそれ。信じられない!」
「ここ最近、休みの日でも他のカメコと撮影ばかりしてて、デートできなかったろ。
凛子ちゃんはオレとちゃんとつきあう気あるのか?」
「ヨシキさんが言ったんじゃないですか。『他のカメコと個撮してみる?』って!」
「限度ってもんがあるだろ。オレと会う時間を犠牲にしてまで、やってほしくないんだよ」
「それって、やきもち焼いてるんですか?」
「はぁ? オレがその辺のくだらないカメコにやきもちなんか焼くわけないだろ」
「素直じゃないですね。わたしだって、、、
ヨシキさんにそそのかされなかったら、こんなにムキになって撮影なんてしないです」
「なに? オレが悪いわけ?」
「、、もうっ、いいです!」
そう言って、わたしはそっぽを向く。
そのセリフを最後に、ふたりともまた、黙りこくってしまった。
、、、つくづく。わたしの方こそ、素直じゃない。
『「やきもちだよ。凛子はオレのものだ」って、ヨシキさんに言ってもらえたら、他のカメコと撮影なんてしません』
って、ほんとは言いたかったのに。
なのにそんなセリフ、負けを認めるみたいで、言えない。
こういう、負けん気が強すぎる、つい相手と張り合ってしまうところが、可愛げないんだろうな。
これじゃ、いつかヨシキさんとも決定的なケンカをして、別れなきゃいけなくなる日がくるかもしれない。
そうなる前に、わたしももっと、素直で可愛い女の子に変わらなきゃいけないのかな。
でもそれも、自分を殺して相手の好みに合わせてるみたいで、なんだかイヤ。
他の女の子って、こういいうとき、どうしてるんだろ?
彼氏好みの女の子になるように努力するのが、ふつうなんだろうか?
わたしだってそうしたい気はあるけど、負けん気の強さが邪魔をする。
でもそれじゃあ、いつかヨシキさんに嫌われる日がくるかも、、、
つづく
少し気分が悪くなってきて、イラついた口調でわたしはヨシキさんに文句を言った。
「もう少し安全運転してください。危ないですから」
「早く帰らないといけないんだろ。だから急いでるんだけど」
「なにそれ。当てつけですか?」
「別に」
「ちょっとキスを拒否したからって、ヨシキさん、大人げないです」
そうなじると、ヨシキさんも少し、クルマのスピードを緩めた。
が、しばらく黙りこくったあと、唐突に言い放った。
「可愛げないよな、凛子ちゃんって」
「可愛げない?」
「そうだろ。拒否るにしても、もっと言い方があるだろ。相手の神経を逆撫でしないような」
「わたしが無神経だとでも言いたいんですか?!」
「そうじゃなくって。もっと男心をわかってほしいってこと」
「わたしこそ、もっとこっちの気持ちもわかってほしいです。
もうすぐ受験で余裕ないのに。
クリスマスイブだからといって、のんびりしてられる身じゃないんですから」
「はぁ、、、」
わたしの言葉に大きくため息をついたヨシキさんは、冷たく言い放った。
「じゃあ、おとなしく家で勉強してればよかったじゃん。フレンチなんかにノコノコ出てこないで」
「ヨシキさんが誘ったんでしょ」
「別の子、誘えばよかった」
「はあ? なんですか? それ」
「こんなことになるんだったら、別の女を食事に誘えばよかったって、言ったんだよ。クリスマスイブなのに」
「なにそれ。信じられない!」
「ここ最近、休みの日でも他のカメコと撮影ばかりしてて、デートできなかったろ。
凛子ちゃんはオレとちゃんとつきあう気あるのか?」
「ヨシキさんが言ったんじゃないですか。『他のカメコと個撮してみる?』って!」
「限度ってもんがあるだろ。オレと会う時間を犠牲にしてまで、やってほしくないんだよ」
「それって、やきもち焼いてるんですか?」
「はぁ? オレがその辺のくだらないカメコにやきもちなんか焼くわけないだろ」
「素直じゃないですね。わたしだって、、、
ヨシキさんにそそのかされなかったら、こんなにムキになって撮影なんてしないです」
「なに? オレが悪いわけ?」
「、、もうっ、いいです!」
そう言って、わたしはそっぽを向く。
そのセリフを最後に、ふたりともまた、黙りこくってしまった。
、、、つくづく。わたしの方こそ、素直じゃない。
『「やきもちだよ。凛子はオレのものだ」って、ヨシキさんに言ってもらえたら、他のカメコと撮影なんてしません』
って、ほんとは言いたかったのに。
なのにそんなセリフ、負けを認めるみたいで、言えない。
こういう、負けん気が強すぎる、つい相手と張り合ってしまうところが、可愛げないんだろうな。
これじゃ、いつかヨシキさんとも決定的なケンカをして、別れなきゃいけなくなる日がくるかもしれない。
そうなる前に、わたしももっと、素直で可愛い女の子に変わらなきゃいけないのかな。
でもそれも、自分を殺して相手の好みに合わせてるみたいで、なんだかイヤ。
他の女の子って、こういいうとき、どうしてるんだろ?
彼氏好みの女の子になるように努力するのが、ふつうなんだろうか?
わたしだってそうしたい気はあるけど、負けん気の強さが邪魔をする。
でもそれじゃあ、いつかヨシキさんに嫌われる日がくるかも、、、
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