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1巻
1-3
見上げれば空が赤らみ、うっすらとあたりが暗くなって来た頃、双子はホップラビとの戦闘から戻って来た。
確かスライムとやらとも戦ったのかな? スライムは半透明な楕円形の塊で、動く度にぷるぷるとして頼りなさげだ。
あぁ、もちろん俺は戦うことができないので、のんびり茂みで草毟りをしてたけど。
「どうした?」
「むー、もう少し戦いたかったんだけど、私の盾が壊れちゃったんだよぉ」
「HPもMPも残り少ない。だからちょうどいい」
ヒバリの手には木の盾がなく、アイテム欄を見せてもらうと、木の盾(破損)と表示されていた。こうなってしまった武具は、鍛冶屋で修理するか、買い直すしかないらしい。
だが買い直すだけのお金が今はないので、必然的に修理一択になる。
「じゃ、街に戻るか?」
「そうだね! ドロップアイテムも集まったし、要らない素材を売って、色々買わなくちゃ」
「街に帰ったらツグ兄の出番。調合して、合成して、いっぱい頑張って」
「できるだけ頑張るよ」
ヒタキが【気配察知】というスキルを使い、魔物と遭遇しないようにアースの街に向かう。そもそもこのあたりには、敵対する魔物はあまりいないが、念のための警戒とスキル上げのためらしい。
スキルのレベルを上げると、察知範囲が拡大し、より精密な察知ができるとのこと。
途中、満腹度と給水度が減っているのに気付く。俺もそれなりだが、双子はより激しく減っている。どうやらよく動いて戦ったせいらしい。
街に帰って俺が料理を披露することに決まり、今は水筒の水で給水度のみを回復させた。
「満腹度、給水度、なくなってからじゃ遅い」
「ゲームなら、どんなにツグ兄ぃの料理を食べても太らない……遠慮なく食べるぞー!」
「まだ、料理は最後。今日のうちにできることをする」
ヒバリが元気よく叫ぶも、ヒタキに諌められる。太る心配なく料理を腹一杯食べるのは、こいつの小さな頃からの夢だったな……確か。
ヒタキに言われてハッとしたヒバリは、何やら指折り数えて悩み出した。
「んーと……木の盾を直して、アイテムを売って、必要なアイテムを買うんだっけ?」
「ん、そう」
「ツグ兄ぃに錬金や合成してもらってもいいけど、失敗する危険性もあるからねー。お金がない今は、鍛冶屋で修理してもらって、また使うしかないよぉ」
「ツグ兄のお仕事は調合でポーション作り、おいしい料理作り。頑張って」
そんなことを話しながら、魔物には出会わず無事街に帰還。
夜の街は明かりが焚かれ、騒がしく活気付いている。古典的な篝火や発光する石が並び、幻想的な雰囲気だった。人工的な光に慣れた俺には、ちょっと暗く感じるけど。
盾を直すために鍛冶屋、要らない素材を売るために道具屋、物を買うために……と思考を巡らせていると、ピコンッと可愛らしい音が鳴る。
思わず驚いて前を見ると、ウィンドウが開かれていた。
【アイテム譲渡】
『プレイヤーヒバリから【兎の毛皮】21個、【兎の肉】47個、【兎の尾】6個、【スライムの核】33個、【スライムスターチ】28袋がプレイヤーツグミへ譲渡されました』
「ん? 何だこれ?」
「私、盾の修理に行って来るから売っといてー。戻ってくるのに時間掛かると思うからさっ」
「ヒバリちゃん、生産者に貸し出されてる建物、入り口集合」
「OK! んじゃ、ちょっと行ってくるね!」
俺が止める間もなく、ヒバリはヒタキと言葉を交わして行ってしまった。
NPCが経営する鍛冶屋での補修は、最低でも10分以上待たされるらしい。何でも公平性を期すためとか。んー……よく分からないな。
分担して用事を済ませようと、ヒタキに手を取られた俺は道具屋へ向かう。
こんな歳になって妹と手を繋ぐのはすごく恥ずかしいが、迷子にならないためなのでいたし方ない。周りの視線が微笑ましいものだったのでまだ助かった。
店の前に着くと、ヒタキからもアイテムを譲渡される。
「まずは道具屋。兎の尾、スライムの核を売る」
【兎の尾】×13
兎のお尻にある小さい尾。小さいため、使い道はあまりない。売値15M。
【スライムの核】×62
傷のないスライムの核。ペットフードの嵩増しに使われる。売値50M。
全部で3295M。あとでお金を分けることにして、一旦俺が預かり店を出る。次はどうやら防具屋らしい。
「毛皮はここに来ると売れる。革装備とか防寒具にするから」
「露店では売れないのか? 確か、他にも肉とかあったよな」
「露店はプレイヤーがやってる。絡んで来なそうな人、見極め中。必要になったら接触するけど、ウザいのは嫌。兎の肉はおいしい。スライムスターチは小麦粉と片栗粉の中間、ツグ兄の食材」
「なるほど。俺も話すならうるさい奴より、静かな奴の方がいいからな」
「ん」
「しかし、随分念入りに下調べしたもんだな」
「ふふ、任せて」
親父にこのゲームを買ってもらう前から、2人で毎日のように攻略サイトを巡って、情報を集めたらしい。そんなにやりたかったのか。
許可しなかったら、本当に風呂にまで入って来たかもしれない。俺は軽く身震いした。
道具屋の2軒隣に防具屋があり、笑顔が素敵な中年男性の店主に、兎の毛皮を買い取ってもらった。
ちなみにその間にある店はスキル屋と呼ばれ、今は必要ないけど後々お世話になるそうだ。必要な施設が集まってると、求め歩かずにすんで楽でいい。
【兎の毛皮】×39
ホップラビの毛皮。色々な多目的用途で使い道に溢れている。売値120M。
こちらは計4680M。こんなにお金が手に入るなら武器を新しくすれば? とヒタキに提案するも、一段階上の鉄の短剣すら、1万Mは必要とのこと。財布がスッカラカンになるな。
防具屋を出ると、ヒタキはNPCがやっている露店に向かった。
「ここは青果店みたいな場所。料理スキル持ちしか使わない、かも……? そのまま食べてもあまり効果ないから」
「へぇ、不便だな。まぁいいか、すみません!」
『はい、いらっしゃい。うちの品物は全部おいしいから、いっぱい買ってちょうだい! お兄さん格好いいし、オマケしちゃうよ』
店主はふくよかで快活なお姉さん。人好きな笑みを浮かべている。彼女がしゃべり終わると、ウィンドウが自動的に開いて品物が買えるようになった。
結構不自然な感じもするが、NPCの細かい点は気にしないという制限? 設定? をかけているので、問題ないとのこと。俺にはよく分からないが。
さて何を買おうか……。この露店に置き切れないほど、大量の品物が表示されているのは気になるが、さっさと決めてしまう。
あ、このお買い得セットがいいな。タッチパネル式のウィンドウをいじり回し、決定。
【お買い得肉セット】
牛、鳥、豚、馬、兎、草食魔物の肉がランダムで一定量入ったお買い得品。売値500M。
【お買い得野菜セット】
野菜がランダムで一定量入ったお買い得品。売値500M。
【コッコの卵】×5
コッコの産み立て卵。売値30M。
【お得調味料セット】
塩、砂糖、胡椒が110グラムずつ袋に入ったセット。少しお得。売値300M。
【硝子砂】
透明でキラキラ光る砂。100グラムのみ限定販売。売値100M。
全部で1550M。こんなに買っても、全てインベントリに入ってしまうんだから便利なものだ。現実にもインベントリがあったら是非とも欲しい。
硝子砂は調味料を仕入れた時に紛れ込んでおり、店主も捨てられずに困っていたそうだ。
ヒタキが「錬金のレベル上げに役立つかも」と言ったので、お買い上げすることに。
今の俺が何を作れるのか分からないけど、上手くできるといいな。
手先は器用だから多少は作れるはず。その分、運動神経がなぁ……って何でもない。
「買い忘れは……なしか? 次はどこに行くんだ?」
「ん、次はヒバリちゃんとの待ち合わせ場所。生産職の人に開放されてる作業場。そこでツグ兄の出番」
「調合とか、料理ができる場所なのか……。じゃあ、早く行かないとな」
「ん。ヒバリちゃん待ち惚け、少し可哀想、ふふ」
2人でヒバリが待っている姿を想像し、小さく笑い合った。きっとあたりを忙しなく見渡し、心細い表情をしているだろう。
さすが下調べをしていただけあって、少しの迷いもなく目的地にたどり着く。
外見は煉瓦で出来た2階建て。中は小学校の家庭科室のようで、壁は煉瓦、床は板張りだった。スペースは半分くらいすでに埋まっており、それぞれ作業している様子。
「……ヒバリちゃん、まだ」
待ち合わせ場所の入り口にヒバリがおらず、ヒタキが少ししょんぼりして肩を落とす。
そう言えば随分前に、双子の片割れが側にいないと落ち着かない、と聞いたことがあった。
「もう少し待ってみて、ヒバリが来ないなら探しに行こう。入れ違いは困るし」
「ん……あ、PTチャット。今聞いてみる」
家族でないと気付かない些細な心情を察し、俺は提案した。それにコクリと小さく頷いたヒタキだったが、ふと何かを思い出したようにウィンドウを開く。
チャットか……。現実世界でやってるものと同じなら、教えてもらえれば俺にもできそうだ。
ふんふん、とヒタキが頷きステータスを閉じる。
「ヒバリちゃん用事が長引いた。先にやって欲しいって。ツグ兄、中に入ろう」
「長引いてたのか。だったら仕方ないな……」
「ん。あ、あそこ人が少ない。あそこに決定」
盾の修理はそんなに長引くものなのだろうか? まあ考えていても仕方がないので、ヒタキが指定する作業台へ。ここは2階への階段がちょうど目隠しのようになっており、人の視線をあまり気にしなくてもよさそうだ。
まずは先ほど露店で買った硝子砂を用い、何か作るらしい。いや、作るのは俺だけど。
それを取り出し、昼に買った初級錬金セットと一緒に台に並べる。
「置いたはいいが、俺は何をすれば?」
「ん、錬金士は1つの物質を変化させることに長ける。ツグ兄に作って欲しいのは小瓶。それに調合したポーションを入れる」
「小瓶か……。んじゃ、硝子砂を入れればいいのか?」
「ん、半分入れる。あと、スキル【錬金】って言って、気合い入れて混ぜる」
「はいよ。入れて……スキル【錬金】。あと、混ぜる」
ヒタキのガイド通り、買った硝子砂を釜に半分ほど入れ、よく分からんスキルを発動させて混ぜる。スキルというものは、口に出せば大体大丈夫らしい。それがゲームの真理だそう。
しばらくすると釜の中が淡く輝き、混ぜる感触が変化していく。
そして1分くらい経った頃。ポンッという可愛らしい音と共に、完成した小瓶が台の上に現れた。
【硝子の小瓶】×8
硝子で出来た空の小瓶。割れ物なので注意。
「お、成功した」
「ツグ兄、おめでとう。全部小瓶にしよう」
「了解。ポーションの容器、買わずに済んでラッキーだったな」
「ん、ラッキーだった」
適当に混ぜていたのに、しっかりした小瓶が出来た。ちょっとだけ感動してしまう。
ヒタキに拍手をもらいながら、俺は残りの硝子砂も小瓶にするため釜に投入した。今度は雑ではなく、丁寧に均等に。
手を掛けてやれば掛けた分だけ、いい物が出来るらしいぞ? 本当か知らないけど。
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1:名無しのロリコン
立ててみた。ここはさっき始まりの街にいた天使ちゃんと悪魔ちゃんを見守るスレです。イエスロリータ! ノータッチ! 精神で願います。そんなことをする犯罪ペド野郎は私直々に罵ってやります。ひざまずくとよいのですよ。
2:名無しのロリコン
>>1乙wwwwハラスメントしたら1発アウトだからな。たとえ猶予があるとしても……! ハラスメント1発アウト(力説)
3:名無しのロリコン
>>1乙カレー。でも晒しにならんか? ロリっ娘と言えば、人数3桁くらいしかおらんのに。すぐにバレてしまいそうだ。
4:名無しのロリコン
見習い天使、見習い悪魔は15歳以下女の子限定職。つ・ま・り、15歳以下のリアルJCキター! これは右手がはかどる!
5:名無しのロリコン
元気な天使ちゃんと大人しい悪魔ちゃん、可愛かったよな。めっちゃ眼福。俺は見れれば構わん。手を出すとか愚行でしかない。ってか汚すな野郎共。
>>3名前出さなきゃ大丈夫かと思われ
6:名無しのロリコン
oh……朝、次の街に行っちまったよ……orz 戻るの面倒だし、向こうから来てくれる事を祈るわ。
>>3名前、詳しい容姿はNGにしとこう。あと過度に騒いだり接触もNG。ならスレ消されないかも?
7:名無しのロリコン
>>5>>6
おけおけ。
おまいらも気を付けろよ。未成年に手出してBANとか残念過ぎるからなw
8:名無しのロリコン
15歳以下は20歳以上の引率がなきゃログインできないとか、不遇すぐる
9:名無しのロリコン
ま、β版で色々とカモにされてたからな。見掛けたらすぐPKされてたし。おいら間近で見てた。あれはカワイソス。トラウマになってもいいレベル>>8
10:名無しのロリコン
15歳以下のプレイヤー見たことない……。もったいない気分だww
11:名無しのロリコン
>>1おつかれんこ。是非とも踏んでください。
>>8そのかわり少し優遇されてんじゃん。限定職もそうだし。確かPvPとPK不可設定も15歳以下は設定できたはず。でも絶対数が少ないのは確か。うーん、難しい。
12:名無しのロリコン
15歳以下のプレイヤー名を晒すスレ、立って数分で削除されとるwww
13:名無しのロリコン
話それてんぞー
14:名無しのロリコン
それで何だっけ? 見習い天使ちゃんと見習い悪魔ちゃんの引率がイケメンだから断罪する話だったかな? よし、任せておけ!
15:名無しのロリコン
>>13すまぬ(´_ゝ`)
16:名無しのロリコン
>>14やめぇいwww
だがイケメン爆発しろ!
17:名無しのロリコン
錬金士のローブ着てたから生産職なんだろうな。サブ職は分からんけど。ただでさえ大変な錬金士……。あぁでも、育てば引く手あまただ。頑張れーって感じ。あんま生産職いないからイジメんなよぉ。このゲーム不器用多すぎんだろ。
18:名無しのロリコン
双子ちゃんのお兄ちゃんかな? 父親にしたら若い。だがイケメン爆発しろ!
19:名無しのロリコン
天使ちゃんと悪魔ちゃん、ガチガチの戦闘職だったからな。お兄さん優しい
だがイケメン爆発しろ!
20:名無しのロリコン
>>16>>18>>19
もちつけ! ぺったんこぺったんこ。
21:名無しのロリコン
俺、お兄さん好みだわ。ちょっと女顔だけど、あの細腰鷲掴みしたい。
今度見掛けたら是非ともフレ登録してもらおう~♪
22:名無しのロリコン
>>17同意。錬金士は育てば有望な生産職なんだ。インゴット作れるまで育てば……。
>>21えっ
23:名無しのロリコン
>>21えっ
24:名無しのロリコン
>>21アッー!
25:名無しのロリコン
おまいら、JCとフレ登録するのは引率者が許可しなきゃ無理だかんな? 引率者がいないとログインすらできん。分かるな?
26:名無しのロリコン
>>25えっ
27:名無しのロリコン
>>25なるほど。>>21はお兄さんをだしに、JCとの出会いを求める出会い厨か。ワカリマス。
28:名無しのロリコン
>>21通報しますたww
29:名無しのロリコン
ちょwwまっwwww
俺マジでお兄さん好みなんだって! ちなみに俺は女!
30:名無しのロリコン
>>29おれ
31:名無しのロリコン
>>29おんな、だと!
32:名無しのロリコン
>>29<●><●>カッ
33:名無しのロリコン
また話それてんぞ
34:名無しのロリコン
>>33すまそ
35:名無しのロリコン
>>33ごめん母ちゃん
36:名無しのロリコン
>>35お前のようなロリコン息子は要らん!
37:名無しのロリコン
ここは元気っ子な見習い天使ちゃんと大人しい見習い悪魔ちゃん、生産職で女顔のお兄さんを暖かく見守るスレ。おK?
38:名無しのロリコン
>>37おK。騒いだり過度に接触せず、成長を見守れよ。合言葉はハラスメント1発アウト
39:名無しのロリコン
>>37>>38だな。嫌な思いさせて2度と来なくなったら泣ける。
40:名無しのロリコン
今更だけど>>1乙
>>37全力でおK! ロリコンで何が悪い! ロリコンは日本の文化だっ!
41:名無しのロリコン
お兄さんの生産系が育てば、依頼するついでに双子ちゃんに会える……!
42:名無しのロリコン
>>37ぉK
>>41はいはい。オッケーしてくれればいいな
43:名無しのロリコン
良スレはけーん。始まりの街にいる俺勝ち組!
44:名無しのロリコン
天使ちゃん、悪魔ちゃん、お兄さんを僕にください!
45:名無しのロリコン
ホwモwがw増wえwたwおホモ達がwwww
確かスライムとやらとも戦ったのかな? スライムは半透明な楕円形の塊で、動く度にぷるぷるとして頼りなさげだ。
あぁ、もちろん俺は戦うことができないので、のんびり茂みで草毟りをしてたけど。
「どうした?」
「むー、もう少し戦いたかったんだけど、私の盾が壊れちゃったんだよぉ」
「HPもMPも残り少ない。だからちょうどいい」
ヒバリの手には木の盾がなく、アイテム欄を見せてもらうと、木の盾(破損)と表示されていた。こうなってしまった武具は、鍛冶屋で修理するか、買い直すしかないらしい。
だが買い直すだけのお金が今はないので、必然的に修理一択になる。
「じゃ、街に戻るか?」
「そうだね! ドロップアイテムも集まったし、要らない素材を売って、色々買わなくちゃ」
「街に帰ったらツグ兄の出番。調合して、合成して、いっぱい頑張って」
「できるだけ頑張るよ」
ヒタキが【気配察知】というスキルを使い、魔物と遭遇しないようにアースの街に向かう。そもそもこのあたりには、敵対する魔物はあまりいないが、念のための警戒とスキル上げのためらしい。
スキルのレベルを上げると、察知範囲が拡大し、より精密な察知ができるとのこと。
途中、満腹度と給水度が減っているのに気付く。俺もそれなりだが、双子はより激しく減っている。どうやらよく動いて戦ったせいらしい。
街に帰って俺が料理を披露することに決まり、今は水筒の水で給水度のみを回復させた。
「満腹度、給水度、なくなってからじゃ遅い」
「ゲームなら、どんなにツグ兄ぃの料理を食べても太らない……遠慮なく食べるぞー!」
「まだ、料理は最後。今日のうちにできることをする」
ヒバリが元気よく叫ぶも、ヒタキに諌められる。太る心配なく料理を腹一杯食べるのは、こいつの小さな頃からの夢だったな……確か。
ヒタキに言われてハッとしたヒバリは、何やら指折り数えて悩み出した。
「んーと……木の盾を直して、アイテムを売って、必要なアイテムを買うんだっけ?」
「ん、そう」
「ツグ兄ぃに錬金や合成してもらってもいいけど、失敗する危険性もあるからねー。お金がない今は、鍛冶屋で修理してもらって、また使うしかないよぉ」
「ツグ兄のお仕事は調合でポーション作り、おいしい料理作り。頑張って」
そんなことを話しながら、魔物には出会わず無事街に帰還。
夜の街は明かりが焚かれ、騒がしく活気付いている。古典的な篝火や発光する石が並び、幻想的な雰囲気だった。人工的な光に慣れた俺には、ちょっと暗く感じるけど。
盾を直すために鍛冶屋、要らない素材を売るために道具屋、物を買うために……と思考を巡らせていると、ピコンッと可愛らしい音が鳴る。
思わず驚いて前を見ると、ウィンドウが開かれていた。
【アイテム譲渡】
『プレイヤーヒバリから【兎の毛皮】21個、【兎の肉】47個、【兎の尾】6個、【スライムの核】33個、【スライムスターチ】28袋がプレイヤーツグミへ譲渡されました』
「ん? 何だこれ?」
「私、盾の修理に行って来るから売っといてー。戻ってくるのに時間掛かると思うからさっ」
「ヒバリちゃん、生産者に貸し出されてる建物、入り口集合」
「OK! んじゃ、ちょっと行ってくるね!」
俺が止める間もなく、ヒバリはヒタキと言葉を交わして行ってしまった。
NPCが経営する鍛冶屋での補修は、最低でも10分以上待たされるらしい。何でも公平性を期すためとか。んー……よく分からないな。
分担して用事を済ませようと、ヒタキに手を取られた俺は道具屋へ向かう。
こんな歳になって妹と手を繋ぐのはすごく恥ずかしいが、迷子にならないためなのでいたし方ない。周りの視線が微笑ましいものだったのでまだ助かった。
店の前に着くと、ヒタキからもアイテムを譲渡される。
「まずは道具屋。兎の尾、スライムの核を売る」
【兎の尾】×13
兎のお尻にある小さい尾。小さいため、使い道はあまりない。売値15M。
【スライムの核】×62
傷のないスライムの核。ペットフードの嵩増しに使われる。売値50M。
全部で3295M。あとでお金を分けることにして、一旦俺が預かり店を出る。次はどうやら防具屋らしい。
「毛皮はここに来ると売れる。革装備とか防寒具にするから」
「露店では売れないのか? 確か、他にも肉とかあったよな」
「露店はプレイヤーがやってる。絡んで来なそうな人、見極め中。必要になったら接触するけど、ウザいのは嫌。兎の肉はおいしい。スライムスターチは小麦粉と片栗粉の中間、ツグ兄の食材」
「なるほど。俺も話すならうるさい奴より、静かな奴の方がいいからな」
「ん」
「しかし、随分念入りに下調べしたもんだな」
「ふふ、任せて」
親父にこのゲームを買ってもらう前から、2人で毎日のように攻略サイトを巡って、情報を集めたらしい。そんなにやりたかったのか。
許可しなかったら、本当に風呂にまで入って来たかもしれない。俺は軽く身震いした。
道具屋の2軒隣に防具屋があり、笑顔が素敵な中年男性の店主に、兎の毛皮を買い取ってもらった。
ちなみにその間にある店はスキル屋と呼ばれ、今は必要ないけど後々お世話になるそうだ。必要な施設が集まってると、求め歩かずにすんで楽でいい。
【兎の毛皮】×39
ホップラビの毛皮。色々な多目的用途で使い道に溢れている。売値120M。
こちらは計4680M。こんなにお金が手に入るなら武器を新しくすれば? とヒタキに提案するも、一段階上の鉄の短剣すら、1万Mは必要とのこと。財布がスッカラカンになるな。
防具屋を出ると、ヒタキはNPCがやっている露店に向かった。
「ここは青果店みたいな場所。料理スキル持ちしか使わない、かも……? そのまま食べてもあまり効果ないから」
「へぇ、不便だな。まぁいいか、すみません!」
『はい、いらっしゃい。うちの品物は全部おいしいから、いっぱい買ってちょうだい! お兄さん格好いいし、オマケしちゃうよ』
店主はふくよかで快活なお姉さん。人好きな笑みを浮かべている。彼女がしゃべり終わると、ウィンドウが自動的に開いて品物が買えるようになった。
結構不自然な感じもするが、NPCの細かい点は気にしないという制限? 設定? をかけているので、問題ないとのこと。俺にはよく分からないが。
さて何を買おうか……。この露店に置き切れないほど、大量の品物が表示されているのは気になるが、さっさと決めてしまう。
あ、このお買い得セットがいいな。タッチパネル式のウィンドウをいじり回し、決定。
【お買い得肉セット】
牛、鳥、豚、馬、兎、草食魔物の肉がランダムで一定量入ったお買い得品。売値500M。
【お買い得野菜セット】
野菜がランダムで一定量入ったお買い得品。売値500M。
【コッコの卵】×5
コッコの産み立て卵。売値30M。
【お得調味料セット】
塩、砂糖、胡椒が110グラムずつ袋に入ったセット。少しお得。売値300M。
【硝子砂】
透明でキラキラ光る砂。100グラムのみ限定販売。売値100M。
全部で1550M。こんなに買っても、全てインベントリに入ってしまうんだから便利なものだ。現実にもインベントリがあったら是非とも欲しい。
硝子砂は調味料を仕入れた時に紛れ込んでおり、店主も捨てられずに困っていたそうだ。
ヒタキが「錬金のレベル上げに役立つかも」と言ったので、お買い上げすることに。
今の俺が何を作れるのか分からないけど、上手くできるといいな。
手先は器用だから多少は作れるはず。その分、運動神経がなぁ……って何でもない。
「買い忘れは……なしか? 次はどこに行くんだ?」
「ん、次はヒバリちゃんとの待ち合わせ場所。生産職の人に開放されてる作業場。そこでツグ兄の出番」
「調合とか、料理ができる場所なのか……。じゃあ、早く行かないとな」
「ん。ヒバリちゃん待ち惚け、少し可哀想、ふふ」
2人でヒバリが待っている姿を想像し、小さく笑い合った。きっとあたりを忙しなく見渡し、心細い表情をしているだろう。
さすが下調べをしていただけあって、少しの迷いもなく目的地にたどり着く。
外見は煉瓦で出来た2階建て。中は小学校の家庭科室のようで、壁は煉瓦、床は板張りだった。スペースは半分くらいすでに埋まっており、それぞれ作業している様子。
「……ヒバリちゃん、まだ」
待ち合わせ場所の入り口にヒバリがおらず、ヒタキが少ししょんぼりして肩を落とす。
そう言えば随分前に、双子の片割れが側にいないと落ち着かない、と聞いたことがあった。
「もう少し待ってみて、ヒバリが来ないなら探しに行こう。入れ違いは困るし」
「ん……あ、PTチャット。今聞いてみる」
家族でないと気付かない些細な心情を察し、俺は提案した。それにコクリと小さく頷いたヒタキだったが、ふと何かを思い出したようにウィンドウを開く。
チャットか……。現実世界でやってるものと同じなら、教えてもらえれば俺にもできそうだ。
ふんふん、とヒタキが頷きステータスを閉じる。
「ヒバリちゃん用事が長引いた。先にやって欲しいって。ツグ兄、中に入ろう」
「長引いてたのか。だったら仕方ないな……」
「ん。あ、あそこ人が少ない。あそこに決定」
盾の修理はそんなに長引くものなのだろうか? まあ考えていても仕方がないので、ヒタキが指定する作業台へ。ここは2階への階段がちょうど目隠しのようになっており、人の視線をあまり気にしなくてもよさそうだ。
まずは先ほど露店で買った硝子砂を用い、何か作るらしい。いや、作るのは俺だけど。
それを取り出し、昼に買った初級錬金セットと一緒に台に並べる。
「置いたはいいが、俺は何をすれば?」
「ん、錬金士は1つの物質を変化させることに長ける。ツグ兄に作って欲しいのは小瓶。それに調合したポーションを入れる」
「小瓶か……。んじゃ、硝子砂を入れればいいのか?」
「ん、半分入れる。あと、スキル【錬金】って言って、気合い入れて混ぜる」
「はいよ。入れて……スキル【錬金】。あと、混ぜる」
ヒタキのガイド通り、買った硝子砂を釜に半分ほど入れ、よく分からんスキルを発動させて混ぜる。スキルというものは、口に出せば大体大丈夫らしい。それがゲームの真理だそう。
しばらくすると釜の中が淡く輝き、混ぜる感触が変化していく。
そして1分くらい経った頃。ポンッという可愛らしい音と共に、完成した小瓶が台の上に現れた。
【硝子の小瓶】×8
硝子で出来た空の小瓶。割れ物なので注意。
「お、成功した」
「ツグ兄、おめでとう。全部小瓶にしよう」
「了解。ポーションの容器、買わずに済んでラッキーだったな」
「ん、ラッキーだった」
適当に混ぜていたのに、しっかりした小瓶が出来た。ちょっとだけ感動してしまう。
ヒタキに拍手をもらいながら、俺は残りの硝子砂も小瓶にするため釜に投入した。今度は雑ではなく、丁寧に均等に。
手を掛けてやれば掛けた分だけ、いい物が出来るらしいぞ? 本当か知らないけど。
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1:名無しのロリコン
立ててみた。ここはさっき始まりの街にいた天使ちゃんと悪魔ちゃんを見守るスレです。イエスロリータ! ノータッチ! 精神で願います。そんなことをする犯罪ペド野郎は私直々に罵ってやります。ひざまずくとよいのですよ。
2:名無しのロリコン
>>1乙wwwwハラスメントしたら1発アウトだからな。たとえ猶予があるとしても……! ハラスメント1発アウト(力説)
3:名無しのロリコン
>>1乙カレー。でも晒しにならんか? ロリっ娘と言えば、人数3桁くらいしかおらんのに。すぐにバレてしまいそうだ。
4:名無しのロリコン
見習い天使、見習い悪魔は15歳以下女の子限定職。つ・ま・り、15歳以下のリアルJCキター! これは右手がはかどる!
5:名無しのロリコン
元気な天使ちゃんと大人しい悪魔ちゃん、可愛かったよな。めっちゃ眼福。俺は見れれば構わん。手を出すとか愚行でしかない。ってか汚すな野郎共。
>>3名前出さなきゃ大丈夫かと思われ
6:名無しのロリコン
oh……朝、次の街に行っちまったよ……orz 戻るの面倒だし、向こうから来てくれる事を祈るわ。
>>3名前、詳しい容姿はNGにしとこう。あと過度に騒いだり接触もNG。ならスレ消されないかも?
7:名無しのロリコン
>>5>>6
おけおけ。
おまいらも気を付けろよ。未成年に手出してBANとか残念過ぎるからなw
8:名無しのロリコン
15歳以下は20歳以上の引率がなきゃログインできないとか、不遇すぐる
9:名無しのロリコン
ま、β版で色々とカモにされてたからな。見掛けたらすぐPKされてたし。おいら間近で見てた。あれはカワイソス。トラウマになってもいいレベル>>8
10:名無しのロリコン
15歳以下のプレイヤー見たことない……。もったいない気分だww
11:名無しのロリコン
>>1おつかれんこ。是非とも踏んでください。
>>8そのかわり少し優遇されてんじゃん。限定職もそうだし。確かPvPとPK不可設定も15歳以下は設定できたはず。でも絶対数が少ないのは確か。うーん、難しい。
12:名無しのロリコン
15歳以下のプレイヤー名を晒すスレ、立って数分で削除されとるwww
13:名無しのロリコン
話それてんぞー
14:名無しのロリコン
それで何だっけ? 見習い天使ちゃんと見習い悪魔ちゃんの引率がイケメンだから断罪する話だったかな? よし、任せておけ!
15:名無しのロリコン
>>13すまぬ(´_ゝ`)
16:名無しのロリコン
>>14やめぇいwww
だがイケメン爆発しろ!
17:名無しのロリコン
錬金士のローブ着てたから生産職なんだろうな。サブ職は分からんけど。ただでさえ大変な錬金士……。あぁでも、育てば引く手あまただ。頑張れーって感じ。あんま生産職いないからイジメんなよぉ。このゲーム不器用多すぎんだろ。
18:名無しのロリコン
双子ちゃんのお兄ちゃんかな? 父親にしたら若い。だがイケメン爆発しろ!
19:名無しのロリコン
天使ちゃんと悪魔ちゃん、ガチガチの戦闘職だったからな。お兄さん優しい
だがイケメン爆発しろ!
20:名無しのロリコン
>>16>>18>>19
もちつけ! ぺったんこぺったんこ。
21:名無しのロリコン
俺、お兄さん好みだわ。ちょっと女顔だけど、あの細腰鷲掴みしたい。
今度見掛けたら是非ともフレ登録してもらおう~♪
22:名無しのロリコン
>>17同意。錬金士は育てば有望な生産職なんだ。インゴット作れるまで育てば……。
>>21えっ
23:名無しのロリコン
>>21えっ
24:名無しのロリコン
>>21アッー!
25:名無しのロリコン
おまいら、JCとフレ登録するのは引率者が許可しなきゃ無理だかんな? 引率者がいないとログインすらできん。分かるな?
26:名無しのロリコン
>>25えっ
27:名無しのロリコン
>>25なるほど。>>21はお兄さんをだしに、JCとの出会いを求める出会い厨か。ワカリマス。
28:名無しのロリコン
>>21通報しますたww
29:名無しのロリコン
ちょwwまっwwww
俺マジでお兄さん好みなんだって! ちなみに俺は女!
30:名無しのロリコン
>>29おれ
31:名無しのロリコン
>>29おんな、だと!
32:名無しのロリコン
>>29<●><●>カッ
33:名無しのロリコン
また話それてんぞ
34:名無しのロリコン
>>33すまそ
35:名無しのロリコン
>>33ごめん母ちゃん
36:名無しのロリコン
>>35お前のようなロリコン息子は要らん!
37:名無しのロリコン
ここは元気っ子な見習い天使ちゃんと大人しい見習い悪魔ちゃん、生産職で女顔のお兄さんを暖かく見守るスレ。おK?
38:名無しのロリコン
>>37おK。騒いだり過度に接触せず、成長を見守れよ。合言葉はハラスメント1発アウト
39:名無しのロリコン
>>37>>38だな。嫌な思いさせて2度と来なくなったら泣ける。
40:名無しのロリコン
今更だけど>>1乙
>>37全力でおK! ロリコンで何が悪い! ロリコンは日本の文化だっ!
41:名無しのロリコン
お兄さんの生産系が育てば、依頼するついでに双子ちゃんに会える……!
42:名無しのロリコン
>>37ぉK
>>41はいはい。オッケーしてくれればいいな
43:名無しのロリコン
良スレはけーん。始まりの街にいる俺勝ち組!
44:名無しのロリコン
天使ちゃん、悪魔ちゃん、お兄さんを僕にください!
45:名無しのロリコン
ホwモwがw増wえwたwおホモ達がwwww
感想
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