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こちらはシェルター村です。
鍛冶屋のマスター怖い。色んな意味で。
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「着いた!」
「えー……ここに入るのか?」
「お、俺様はここで待っているからな!お前らだけで行ってこい!」
「逃げるな。狐。嫁入り呼ばわりしてやろうか」
「誰が狐の嫁入りじゃあぁぁああああ!!」
「あーはいはい。うるさいから。少し黙って」
エイルが着いたと言った場所は村の商店街の奥の奥の奥の方にあるおんぼろな店だった。『鍛冶屋の馬鹿力』と書かれているのは店の名前だろうか。心底疑いの目を向けてしまう。馬鹿力って自分でつけた名前か?名前変えたいとか思ったことはないのだろうか。すると、エイルはくるっとこちらを向いて
「よし!じゃあ早速入りましょうか。見た目はこんなだけど、マスターはいい人よ。早く入りましょう!」
と言った。
しかし、なぜこんなにもエイルはウキウキしているんだ。疑問しか浮かばない。こんなところに何があるというんだ。仕方なく行く覚悟を決める。
ギ、ギーとエイルが扉を開けて、ずんずんと進んでいく。その後に俺、そして恐る恐るきているダウトだ。すると、エイルはいきなり叫びだした。
「マスター!こんにちはー!エイルよ!今日は仲間の装備を作りにきたのー!いるでしょー?」
叫ぶ事にもびっくりしたがここの店が結構広いという事にも驚いた。コツコツとエイルのハイヒールの音だけが響く。マスター本当にいるのか?第一、こんなところに人なんか来るのか?ダウトはブルブル震えてるし。
「マスター!いるんでしょー?早く出てきてー!」
「ぁぁ。帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい……」
「狐ちゃんは黙ってて!もう!マスターが驚かせようとしちゃうでしょ!」
驚かせようとする?どういうことだ。
考えていると背後に気配を感じた。結構異様な。
……!?誰かいるのか?だが、俺の後ろにはダウトしかいないはず。誰だ?
その瞬間鳥肌が立った。背後から背中を押されたのだ。しかも、どんっという言うなれば「よっ!久しぶり!」みたいなノリじゃなくて、つん……。みたいに静かに押された。人生の中で驚いたランキング上位に入るくらいびっくりして、思わず情けない声を上げてしまった。
「ふぅわぁぁああ!?」
「ひぃぃいいい!!やめてくださいぃ!俺様……いえ、僕は何もしてないんですぅうう!」
ダウトは何もされていないのに、ブルブルと引き続き震えている。1番ダサいのはダウトだなと鼻で笑ってやった。まあ、俺も人(狐)のこと言えないんだけど。
「ビビりすぎでしょ。あなたたち……」
エイルがふぅ。とため息をつく。え、なんで驚かないの?そこに驚きなんだけど。普通は女子の方が驚くのが鉄板なのに。
「マスター。いきなりつついたらびっくりしちゃうでしょ。やめてあげて」
キッと誰もいないはずの場所にエイルは目を向ける。すると高身長の男が出てきた。黒いマントを被っていて顔はよく見えない。
「あははは!ごめんねぇ。ついつい驚かせたくなっちゃってぇ。それより面白いねぇ。君の連れのお仲間さんはぁ」
「へ?マスター?」
マスターと呼ばれた男は頭をマントの上からぽりぽりとかいた。しかし、長身すぎて首が折れそうだ。どれだけ高いんだ……。いや、俺が人並みより少し低いのもあるけど。
「紹介が遅れたねぇ。いやはや、すまないすまない。僕の名前はリフィル。あ、呼びにくいって思ったでしょぉ?フルネームはリフィル・ジ・エース。好きな呼び方でいいよぉ」
「あ、大丈夫です。マスターって呼ぶんで」
リフィルとかエースなどと呼ぶとただでさえエイルだのダウトだのと名前が複雑なのに、こんがらがってしまう。俺はそこまで頭が良い方ではないので人の顔と名前を覚えるのは苦手だ。しかも、黒いマントで顔が見えないとなるとさらに分からなくなってしまう。
「えー。せっかく僕の名前を紹介してあげたのにぃ。まあ、いいやぁ。君の名はぁ?お前は誰だぁ?何者?あははは!」
流行りに乗るな。俺は聞いてなかった事にするからな。あははは!じゃねぇよ。あと、語尾につく小文字が気になって気になって仕方がないのだが。あれは直して頂けないものなのだろうか。
「えっとヤマトナオヤです。よろしくお願いします」
「へぇ。ナオヤくんって言うんだぁ。覚えとかないとねぇ。メモメモ……」
お前も人の顔と名前一致出来ないのかよ。俺は苦手だが、メモするくらい苦手ではないからな。
と言うか、本来の目的を忘れていると言うか……。すると、エイルが切り出してくれた。
「マスター。本来の目的を忘れているわ。私たちは装備を作りにきたの。ナオヤの装備よ」
「ナオヤくんの装備!?それは大変だぁ。早く作らなきゃ!ナオヤくん!いくつか質問してもいーかい?」
「あ、はい。いいですけど」
黒いマントの奥から少し笑みが見えたような気がした。不気味すぎる。その笑顔に何円もかけられないぞ。百円も。
これからの装備作りは大変そうだ。なんせこの鍛冶屋だからな……。
******
こんにちは。作者の野上葵衣と言います。この回全力でふざけさせていただきました。ごめんなさい。君の名は。何者。凄く良い映画でした。
地震が福島県辺りでありましたね。東日本大地震と続いているので心配です。どうか、お身体だけは崩されないように。
「えー……ここに入るのか?」
「お、俺様はここで待っているからな!お前らだけで行ってこい!」
「逃げるな。狐。嫁入り呼ばわりしてやろうか」
「誰が狐の嫁入りじゃあぁぁああああ!!」
「あーはいはい。うるさいから。少し黙って」
エイルが着いたと言った場所は村の商店街の奥の奥の奥の方にあるおんぼろな店だった。『鍛冶屋の馬鹿力』と書かれているのは店の名前だろうか。心底疑いの目を向けてしまう。馬鹿力って自分でつけた名前か?名前変えたいとか思ったことはないのだろうか。すると、エイルはくるっとこちらを向いて
「よし!じゃあ早速入りましょうか。見た目はこんなだけど、マスターはいい人よ。早く入りましょう!」
と言った。
しかし、なぜこんなにもエイルはウキウキしているんだ。疑問しか浮かばない。こんなところに何があるというんだ。仕方なく行く覚悟を決める。
ギ、ギーとエイルが扉を開けて、ずんずんと進んでいく。その後に俺、そして恐る恐るきているダウトだ。すると、エイルはいきなり叫びだした。
「マスター!こんにちはー!エイルよ!今日は仲間の装備を作りにきたのー!いるでしょー?」
叫ぶ事にもびっくりしたがここの店が結構広いという事にも驚いた。コツコツとエイルのハイヒールの音だけが響く。マスター本当にいるのか?第一、こんなところに人なんか来るのか?ダウトはブルブル震えてるし。
「マスター!いるんでしょー?早く出てきてー!」
「ぁぁ。帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい……」
「狐ちゃんは黙ってて!もう!マスターが驚かせようとしちゃうでしょ!」
驚かせようとする?どういうことだ。
考えていると背後に気配を感じた。結構異様な。
……!?誰かいるのか?だが、俺の後ろにはダウトしかいないはず。誰だ?
その瞬間鳥肌が立った。背後から背中を押されたのだ。しかも、どんっという言うなれば「よっ!久しぶり!」みたいなノリじゃなくて、つん……。みたいに静かに押された。人生の中で驚いたランキング上位に入るくらいびっくりして、思わず情けない声を上げてしまった。
「ふぅわぁぁああ!?」
「ひぃぃいいい!!やめてくださいぃ!俺様……いえ、僕は何もしてないんですぅうう!」
ダウトは何もされていないのに、ブルブルと引き続き震えている。1番ダサいのはダウトだなと鼻で笑ってやった。まあ、俺も人(狐)のこと言えないんだけど。
「ビビりすぎでしょ。あなたたち……」
エイルがふぅ。とため息をつく。え、なんで驚かないの?そこに驚きなんだけど。普通は女子の方が驚くのが鉄板なのに。
「マスター。いきなりつついたらびっくりしちゃうでしょ。やめてあげて」
キッと誰もいないはずの場所にエイルは目を向ける。すると高身長の男が出てきた。黒いマントを被っていて顔はよく見えない。
「あははは!ごめんねぇ。ついつい驚かせたくなっちゃってぇ。それより面白いねぇ。君の連れのお仲間さんはぁ」
「へ?マスター?」
マスターと呼ばれた男は頭をマントの上からぽりぽりとかいた。しかし、長身すぎて首が折れそうだ。どれだけ高いんだ……。いや、俺が人並みより少し低いのもあるけど。
「紹介が遅れたねぇ。いやはや、すまないすまない。僕の名前はリフィル。あ、呼びにくいって思ったでしょぉ?フルネームはリフィル・ジ・エース。好きな呼び方でいいよぉ」
「あ、大丈夫です。マスターって呼ぶんで」
リフィルとかエースなどと呼ぶとただでさえエイルだのダウトだのと名前が複雑なのに、こんがらがってしまう。俺はそこまで頭が良い方ではないので人の顔と名前を覚えるのは苦手だ。しかも、黒いマントで顔が見えないとなるとさらに分からなくなってしまう。
「えー。せっかく僕の名前を紹介してあげたのにぃ。まあ、いいやぁ。君の名はぁ?お前は誰だぁ?何者?あははは!」
流行りに乗るな。俺は聞いてなかった事にするからな。あははは!じゃねぇよ。あと、語尾につく小文字が気になって気になって仕方がないのだが。あれは直して頂けないものなのだろうか。
「えっとヤマトナオヤです。よろしくお願いします」
「へぇ。ナオヤくんって言うんだぁ。覚えとかないとねぇ。メモメモ……」
お前も人の顔と名前一致出来ないのかよ。俺は苦手だが、メモするくらい苦手ではないからな。
と言うか、本来の目的を忘れていると言うか……。すると、エイルが切り出してくれた。
「マスター。本来の目的を忘れているわ。私たちは装備を作りにきたの。ナオヤの装備よ」
「ナオヤくんの装備!?それは大変だぁ。早く作らなきゃ!ナオヤくん!いくつか質問してもいーかい?」
「あ、はい。いいですけど」
黒いマントの奥から少し笑みが見えたような気がした。不気味すぎる。その笑顔に何円もかけられないぞ。百円も。
これからの装備作りは大変そうだ。なんせこの鍛冶屋だからな……。
******
こんにちは。作者の野上葵衣と言います。この回全力でふざけさせていただきました。ごめんなさい。君の名は。何者。凄く良い映画でした。
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