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予期せぬ出来事とほころび
#8
しおりを挟むパウダールーム、しかも洗面台の上だというのに……。
要さんにいつもより激しく貫かれてしまってる所為で、いつもより感じてしまってる私の嬌声も、絶え間なく弾んでゆく。
「……あんっ、やっ、ひゃっ、アン」
要さんに腰を激しく打ち付けられるたび、パンパンと互いの肌がぶつかりあう乾いた音と。
グチュッグチャッという夥《おびただ》しい水音と、余裕なさげな要さんの荒い息づかいと、それらが相乗効果となって。
昂ってしまった私の身体は、要さんから与えられる快感を逃がすまいとするかのように……。
彼の首には両腕を、彼の腰には両脚を、それぞれ無意識のうちに絡めて、必死になって引き寄せていて。
それを要さんに、フンと鼻で笑ってから、
「どうした? そんなに自分から擦りつけてきて。そんなにいいか?」
意地の悪い声でそんなことを耳元辺りで言われても、認めてしまうのが恥ずかしいから、
「……やっ、ちがっ」
言葉では否定しようとするも、身体はいうことを聞かず、なおも自分の方へと腕と脚を引き寄せてしまっていて。
それをなおも、ご機嫌斜めの所為か、いつにも増して、可笑しなスイッチ全開になってしまってるらしい要さんに、
「こんなにグチャグチャにして何が違うんだ? 俺ので、もっと激しく奥を突いて、もっと気持ち良くしてほしいんだろう?」
そんなことを言われてしまっても、やっぱり恥ずかしいから、本当はもっと否定したいのに……。
実際には、要さんに言われてしまった通り、こうしてる間にも、泥濘の奥からは蜜がとろりと溢れてしまうから、真っ赤になって言葉を飲み込むしかない可哀想な私。
挙げ句の果てには、
「こら、どうした? ちゃんと答えないならもう突いてやらないぞ?」
なんてことを言って、私のナカから要さん自身を引き抜いてしまおうとする要さん。
あともう少しでイケそうなのに、中断なんてされたら堪らない。
焦ってしまった私は、恥ずかしさも忘れて、要さんの身体にぎゅうっとしがみついてしまってて。
それをいつにも増して可笑しなスイッチ全開の要さんが見逃してくれる訳もなく。
すかさず、
「ほらみろ、やっぱり気持ちいいからやめてほしくないんだろ?」
なんて痛いところをつかれたものだから……。
そのあまりの羞恥に、既に熱くなっていた私の顔も全身も、燃えるように熱くなってゆく。
絶え間なく与えられた快感と羞恥のお陰で、もう何がなんだかよく分からなくなってきて。
このままのぼせ上がって、蒸発でもしてしまいそうだ。
またまた要さんは、そこを狙ったように、
「もっと激しく突いてほしいんだろう? ここをこうやって」
そう言ってきたと同時に、今日一番の激しさで、一気にズクンと熱く滾った要さん自身で、最奥を強く深く突き上げられてしまって。
さらにトドメに、溢れた密で濡れそぼった花芽を親指で強く潰すように捏《こ》ねられてしまった所為で。
一気に限界まで導かれてしまった私は、
「……ひゃぁ、あああんっ!!」
悲鳴のような嬌声を出した直後、あっけなく意識を手放した。
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