ロマンチック・トラップ

るっぴ

文字の大きさ
3 / 35

久々のplay

しおりを挟む
 そのまま達也と顔を合わせることなく大学は冬休みに入った。
今は12月で、町は早くもクリスマスムードになりつつあった。
僕はというと、Playの欠乏症で頭痛が朝から止まらない。ズキズキと痛み続ける頭痛は薬を飲んでも効かなくて、そろそろ達也にPlayしてもらわないとそろそろ限界かもしれない。
僕は倒れ込むようにベッドに寝転がった。

 「達也、、、、」

名前を呼んでも想う人は目の前に現れてはくれない。

 (連絡、、、してみようかな)

おそるおそるスマホの電源をつけ、達也の連絡先を押す。
 
 プルルルル、、、プルルルル、、、

電話の音が、静かな部屋に響き渡る。対照的に自分の心臓はバクバクと音を鳴らしていて手汗がにじむ。
だいぶ時間がたった後、やっと達也が出てくれた。

 「――もしもし」

久しぶりに聞いた彼の声は少し暗くて、前に駅で聞いた時のような冷たさを持っていた。
でも、言わなければ。

 「あ、達也、。あの、そろそろ、playが、した、、くて。」

 「ああ、わかった。じゃあ俺の家来て。」

達也はそれだけ言い残すと、プツリとあっけなく電話は切れてしまった。

なんだか雰囲気が怖い。あれだけ優しかった達也が、会いたいというたび喜んでくれた達也が。
達也の気持ちがもう僕のほうに向いていない気がして寂しかった。もう完全に彼の気持ちは冷めてしまったのだろうか、、、。

重たい体を引きずって、なんとか達也の家につき、インターホンを鳴らす。
すぐに達也が出てきて、目が合う。

―――怖い。

最初に出た感情はそれだった、
顔を合わせたら笑ってくれると勝手に思い込んでいた、、、、。今まではそうだったから、、。
でも、達也はとても冷たい目をしていた。その目からはglareが漏れ出ていた。

 「蓮都、どうした。playするんだろ」

玄関先で突っ立たまま動かない僕を見て、面倒くさそうに達也は口をひらく。

 「あ、、」

、、、動けない。体が鉛のようだ。

 「行くぞ。」

達也は僕の手を強引に引っ張って、部屋に連れ込んだ。

 「い、いたいよ、、達也、、、」

泣きそうな声で抵抗しようとするが、達也は目も合わせようとしない。
どうしてしまったのだろうか。いつものように笑いかけてくれない。優しい声で名前を呼んでくれない。

玄関の扉が大きな音を立てて閉まった。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

世界で一番優しいKNEELをあなたに

珈琲きの子
BL
グレアの圧力の中セーフワードも使えない状態で体を弄ばれる。初めてパートナー契約したDomから卑劣な洗礼を受け、ダイナミクス恐怖症になったSubの一希は、自分のダイナミクスを隠し、Usualとして生きていた。 Usualとして恋をして、Usualとして恋人と愛し合う。 抑制剤を服用しながらだったが、Usualである恋人の省吾と過ごす時間は何物にも代えがたいものだった。 しかし、ある日ある男から「久しぶりに会わないか」と電話がかかってくる。その男は一希の初めてのパートナーでありSubとしての喜びを教えた男だった。 ※Dom/Subユニバース独自設定有り ※やんわりモブレ有り ※Usual✕Sub ※ダイナミクスの変異あり

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 ★1000 Thank_You!!

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

【完結】俺だけの○○ ~愛されたがりのSubの話~

Senn
BL
俺だけに命令コマンドして欲しい 俺だけに命令して欲しい 俺の全てをあげるから 俺以外を見ないで欲しい 俺だけを愛して……… Subである俺にはすぎる願いだってことなんか分かっている、 でも、、浅ましくも欲張りな俺は何度裏切られても望んでしまうんだ 俺だけを見て、俺だけを愛してくれる存在を Subにしては独占欲強めの主人公とそんな彼をかわいいなと溺愛するスパダリの話です! Dom/Subユニバース物ですが、知らなくても読むのに問題ないです! また、本編はピクシブ百科事典の概念を引用の元、作者独自の設定も入っております。 こんな感じなのか〜くらいの緩い雰囲気で楽しんで頂けると嬉しいです…!

不透明な君と。

pAp1Ko
BL
Dom/Subユニバースのお話。 Dom(美人、細い、色素薄め、一人称:僕、168cm) 柚岡璃華(ユズオカ リカ) × Sub(細マッチョ、眼鏡、口悪い、一人称:俺、180cm) 暈來希(ヒカサ ライキ) Subと診断されたがランクが高すぎて誰のcommandも効かず、周りからはNeutralまたは見た目からDomだと思われていた暈來希。 小柄で美人な容姿、色素の薄い外見からSubだと思われやすい高ランクのDom、柚岡璃華。 この二人が出会いパートナーになるまでのお話。 完結済み、5日間に分けて投稿。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

処理中です...