わがまま放題の悪役令息はイケメンの王に溺愛される

水ノ瀬 あおい

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デート

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「サラ!いいから」
「よくねぇ!」

 止めようと手を伸ばしてきたリューラの前に立ってグルリと取り囲む連中を見渡す。

「それともお前らは王は一日たりとも休まず国のために尽くせっつぅのか?」

 反論してきたら噛み付く勢いで構えていると、奴らは頭を下げてそろそろと去り始めた。ただ、

「何であんなのが一緒に居るんだ」
「ちょっと王を見るくらいいいだろ」
「陛下はお優しいからそんなこと言わないし」

 そんな声も聞こえて舌打ちが大きくなる。

「わざわざ悪役にならなくていいのに」
「別に元からそうなんだから変わんねぇだろ」

 飛びかかりかけた俺の腕を掴んで止められて、俺はリューラを見上げた。

「ねぇ、少し買い物して移動しようか?」

 頷く前にリューラは慣れた様子であちこちの店で買って紙袋を増やしていく。
 俺が持とうとしても渡してはくれなかった。



 あれだけ言っても視線は感じたし、遠巻きについて来る奴も居たが……さすがに目の前に山がそびえ立った状態なのは俺もためらう。だが、

「ここ行く気か?」
「ん?最近運動してないだろうし……無理?」

 いい感じに煽ってこられて俺は即足を踏み出した。
 睨みつけてやるのににっこり笑われて毒気が抜かれてしまう。

「……何で笑ってんだよ」
「そりゃ、サラと一緒だからね」
「っ、歩きにくいわっ!」

 満面の笑みを向けて寄り添われて、その体を避けた。

「っ!!」

 その足元にあった岩に足を取られた俺をリューラはサッと片腕で支えてくれる。
 その胸に顔を押し付けてしまうとフワッとリューラの香りを感じてドキドキした。
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