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プロローグ
・第一話・第一話・第一話
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「デル、君にはここを抜けてもらう」
さて、ここに一人。
一人の青年がいた。
物語の主人公としてもったいないほどのポテンシャルを持ったご都合主義の狗がそこにはいた。
彼は今まで所属していた冒険者チームから脱退を申し込まれている最中であった。
もはや世界の屁理屈と呼ばれるその能力の一つを有した青年を、捨てようとする哀れな人間たちの姿がそこにいた。
勇者の一人[アレクサンダー]
正教のヒーラー[ナタリア]
傭兵のタンク[トリップ]
美獣の弓兵[サーニア=レベフティ]
男女女女、そして男。
なんとも男が見ればうらやましがる女だらけの桃源郷。
その中で主人公は脱退を言い渡されていた。
もはや答えは判りきっていることだが、彼らの選択はもはや失敗とすらいえないに等しい。
「お前は、はっきり言って役立たずだ!変な魔法しか使えない、気持ち悪いんだよ!」
「で、でも、ここまでみんなでやってきたじゃないか」
「うるさいわね。彼の言うことが聞けないの?」
青年、デルヘヴァテェ=ザフラフサ。
この男、例にもれずかなりのお人よし。
幼いころに本で見た英雄にあこがれ、魔王討伐を目標に冒険者として活動する。弱気を助け、強気も助け、ただ善行を生きがいとするどうしようもない人間である。
「……わかった、みんながそこまで言うなら僕はもう抜けるよ」
「フン、いちいち俺に歯向かうなよグズ」
こうして彼は抜けることになった、自身の率いる神獣である三匹とともに。
――――――◇◇◇◇◇―――――――
「ミハリア=ロシェティア!貴様は第二王女への多くの嫌がらせを実行し、あまつさえ彼女やその友人たちであるご令嬢たちを暗殺しようとしたとして、国家反逆罪で死刑とする!!」
さて、ここに一人の少女が居た。
彼女の名はミハリア。丘の上にある大きな協会に彼女は住んでいる。
そこでシスターとして働いていたが、この瞬間、彼女は処されようとしていた。
「ま、待ってください!」
この少女、主人公としてはもったいないほどのポテンシャルを持った、御都合主義の飼い猫がそこにはいた。
結論から言ってしまえば、彼女は助かり、彼女にとっては幸せな方へと向かい始める。
オッドアイの彼女の目に映る大男、片手には剣を握りしめ少女をただ見つめる。
「……そ、そんな―――」
「君、名前は?」
剣を握った男が改めて問う。
「……ミハリアです」
こうしてこの二人は運命の出会いを果たしたのだった。
――――――◇◇◇◇◇―――――――
「……なんで君がここにいるんだ?」
一人の少年がそこにはいた。
少年はベッドでようやく目を覚ましたところであった。
そんな彼の横にはいつも見るメイド服の少女の姿があった。
その少年には、物語の主人公としてもったいないほどのポテンシャルを持ったご都合主義の塊がそこにはいた。
七人のメイドと暮らす彼はジャック=リチャード。
田舎貴族の四男で、のんびりと気ままに屋敷で日々を謳歌していた。
彼にとって15年ほど前、別の世界ではある青年がトラックにひかれ死亡。
その後転生を果たし、この田舎町で貴族ライフをエンジョイしていた。
「ご主人と一緒に寝たかったんです……」
もはや男の理想を体現した、媚びまくるメスの姿であった。
妖艶な雰囲気をまとい、わずか15ばかりの少年との距離をどんどん縮めていく。
唇と唇が重なる――――
「ちょっとアナ!抜け駆け禁止よ!」
瞬間に、別のメイドが部屋へと入ってくる。
部屋は騒がしくなり、少年は「またか」とすまし顔で一日を始める。
さて、ここに一人。
一人の青年がいた。
物語の主人公としてもったいないほどのポテンシャルを持ったご都合主義の狗がそこにはいた。
彼は今まで所属していた冒険者チームから脱退を申し込まれている最中であった。
もはや世界の屁理屈と呼ばれるその能力の一つを有した青年を、捨てようとする哀れな人間たちの姿がそこにいた。
勇者の一人[アレクサンダー]
正教のヒーラー[ナタリア]
傭兵のタンク[トリップ]
美獣の弓兵[サーニア=レベフティ]
男女女女、そして男。
なんとも男が見ればうらやましがる女だらけの桃源郷。
その中で主人公は脱退を言い渡されていた。
もはや答えは判りきっていることだが、彼らの選択はもはや失敗とすらいえないに等しい。
「お前は、はっきり言って役立たずだ!変な魔法しか使えない、気持ち悪いんだよ!」
「で、でも、ここまでみんなでやってきたじゃないか」
「うるさいわね。彼の言うことが聞けないの?」
青年、デルヘヴァテェ=ザフラフサ。
この男、例にもれずかなりのお人よし。
幼いころに本で見た英雄にあこがれ、魔王討伐を目標に冒険者として活動する。弱気を助け、強気も助け、ただ善行を生きがいとするどうしようもない人間である。
「……わかった、みんながそこまで言うなら僕はもう抜けるよ」
「フン、いちいち俺に歯向かうなよグズ」
こうして彼は抜けることになった、自身の率いる神獣である三匹とともに。
――――――◇◇◇◇◇―――――――
「ミハリア=ロシェティア!貴様は第二王女への多くの嫌がらせを実行し、あまつさえ彼女やその友人たちであるご令嬢たちを暗殺しようとしたとして、国家反逆罪で死刑とする!!」
さて、ここに一人の少女が居た。
彼女の名はミハリア。丘の上にある大きな協会に彼女は住んでいる。
そこでシスターとして働いていたが、この瞬間、彼女は処されようとしていた。
「ま、待ってください!」
この少女、主人公としてはもったいないほどのポテンシャルを持った、御都合主義の飼い猫がそこにはいた。
結論から言ってしまえば、彼女は助かり、彼女にとっては幸せな方へと向かい始める。
オッドアイの彼女の目に映る大男、片手には剣を握りしめ少女をただ見つめる。
「……そ、そんな―――」
「君、名前は?」
剣を握った男が改めて問う。
「……ミハリアです」
こうしてこの二人は運命の出会いを果たしたのだった。
――――――◇◇◇◇◇―――――――
「……なんで君がここにいるんだ?」
一人の少年がそこにはいた。
少年はベッドでようやく目を覚ましたところであった。
そんな彼の横にはいつも見るメイド服の少女の姿があった。
その少年には、物語の主人公としてもったいないほどのポテンシャルを持ったご都合主義の塊がそこにはいた。
七人のメイドと暮らす彼はジャック=リチャード。
田舎貴族の四男で、のんびりと気ままに屋敷で日々を謳歌していた。
彼にとって15年ほど前、別の世界ではある青年がトラックにひかれ死亡。
その後転生を果たし、この田舎町で貴族ライフをエンジョイしていた。
「ご主人と一緒に寝たかったんです……」
もはや男の理想を体現した、媚びまくるメスの姿であった。
妖艶な雰囲気をまとい、わずか15ばかりの少年との距離をどんどん縮めていく。
唇と唇が重なる――――
「ちょっとアナ!抜け駆け禁止よ!」
瞬間に、別のメイドが部屋へと入ってくる。
部屋は騒がしくなり、少年は「またか」とすまし顔で一日を始める。
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