なぜ私に? この国の王子様が子爵令嬢の私に告白してくるのだが?

はる

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どうしてこうなった?

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 突然のアルベルトの告白を受け、その後クリスティーナは意識がハッキリせず帰宅していた。そして、淡々と就寝の準備をし、ベットに入って突然、意識が覚醒する。そして一言――

 「どうしてこうなったぁーー!」

 当然、どうしたことかと両親と使用人たちが慌ててクリスティーナの元に訪れたのは言うまでもない。





 翌日、クリスティーナはいつも通り学園へ行き、授業を受けていた。そして午前中の事業を終え、昼食を取るために食堂へと訪れていた。
 いつもは楽しみにしている昼食。しかし、今のクリスティーナからは楽しみにしているようには感じられない。何故なら――

 「どうしてこうなった……?」

 深いため息と共にクリスティーナは昨日の出来事を振り返る。

 王子に呼び止められたらと思ったら告白。何が何だかサッパリ。どうして自分に告白をしたかがわからない。

 (そもそも私とアルベルト様は話したことがないわよね? じゃあ、一目惚れ? いや、自分の容姿で一目惚れはない)

 「まあ、大変だったね、クリス」

 頭を抱えてうなだれるクリスティーナに一人の女性が話しかける。

 彼女はマリア・レイン。身分は平民とクリスティーナより下だが、クリスティーナの一番の親友である――現にクリスティーナを愛称で呼んでいる。マリアはこの国では珍しい黒髪黒眼を持っていた。

 この国で何故黒髪黒眼が珍しいかというと、サウスでは適正のある属性によって髪の色などが変わり、黒はエデンでも珍しい闇属性の象徴だからだ。それとは別に例外もあるのだが。

 「いいじゃないか、玉の輿だぞ!」

 そう気楽に言うのが数少ない男性の友達、ガイア・ロードである。彼も黒髪黒眼の容姿を持っているが、マリアとは理由が異なっていた。それが例外の理由で、イーストの人間は適正属性にかかわらず、基本的に黒髪黒眼の容姿になるらしく、ガイアもイースト出身の人間であった。
 基本的にいい人なのだが、気楽すぎるのが偶に傷だ。

 「何言っているのよ!? クリスが困ってるのよ!」

 「だってお前も金はあった方がいいだろ?」

 「それとこれとは別よ! 私は好きな人と結婚して、できたらお金があった方がいいって言ったの!」

 「じゃあ、俺のことだな」

 「稼いでないでしょ!」

 この二人がこうやって言い合えるのは、この二人がすでにつきあっているからだ。今は結婚のことで悩んでいるのに、こうやって夫婦喧嘩を見せつけられたら、イラつきしか湧いてこない。

 「……はぁ、どうしようかなぁ……」

 二人のことを無視して、クリスティーナはアルベルトのことを考える。

 アルベルト・フォン・エルフリーデ――サウスの王族であり、王位継承権第一位を持っている人物。成績も優秀でその上、運動も出来る文武両道。魔力も高く、それの扱いにも長けており、さらには容姿も優れている完璧超人――
 考えれば考えるほど、アルベルトが告白してきた理由がわからなくなってくる。

 (調べる必要があるか……)

 そう決心したクリスティーナは未だに言い合っている二人を放って食堂を後にするのだった。
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