25 / 40
ご褒美②
しおりを挟むさぁ、どうしよう。
悠香はニコニコして、うちを見とる。
必死に考えた。
1、「あーん」してもらう。
やってほしいけど恥ずいなこれ。下手したら悠香のオカンにもバレるかもしれん。
2、ギューって悠香を抱き締める。
これやりたい。でも今汗だくやねん、このまま抱き締めたら「夏希って汗臭いんだね。」って言われてアウトや。
3、キスする
うん、妥当。でもご褒美って言われるとそうじゃないねんなぁ。
頭の中で選択肢がいっぱいでとるけど、ネガティヴな自問自答してしまう。
あぁ、なんてヘタレなんだろうか。
「夏希?」
「ん?どないしたん?」
気が付いたら悠香が目の前まで来ていた。
「たくさん迷ってるなぁって思って。」
「なかなか決めれなくてな。」
「ゆっくり考えて。待ってるから。」
言葉は優しいのに、はよ決めてくれって言わんばかりの顔をしてる。
こりゃあ待たせたらあかんな。
「んじゃあ、悠香ここ座ってや。」
うちは胡座をかいて太腿をポンポンっと叩いた。
「ここ?私重いよ。」
「ええから、ええから。」
のそのそとうちと向き合うように太腿の上に乗る。
悠香って軽いんやな。
「汗臭いやろうけど、ちょっとだけ我慢してくれへん?」
ギュッーと抱き締める。うちより小さくて細くていい匂いがする。
「汗臭くないよ。石鹸の良い匂いがする。」
「石鹸?制汗剤か。」
分からんと思うけど、うちの匂いなんかより、悠香の方がいい匂いするんやで。
うちなんか、悠香の匂いが好きで匂うたんびにニヤニヤしてる気がするし。
うちってほんまに変態やな。
「なぁ、悠香からしてほしいな。」
「するって何を?」
「ん~、分からんかぁ。まぁ、悠香からするの珍しいしな。」
「あっ!!」
気がついたとたん、悠香の顔は真っ赤。
「この状態で…?」
「そや。逃げられんようにしっかり悠香を抱き締めてるから。逃げても無駄やで。」
「うぅ、恥ずかしいよ。」
「大丈夫。誰もおらんから…。」
「……うん。」
久々に悠香からキスしてくれたけど、パッとすぐに口を離した。
「やっぱり、私からは恥ずかしい。」
「えぇ、もう終わりなん?」
「うん、ダメ?」
「ダメやないけど、うちは寂しいな。」
「それじゃあ、夏希からして。私そっちの方がいい。」
「しゃあないなぁ。」
悠香は目をつぶって待っていてくれている。
そんな顔をして、待つのはズルい。
「もう、可愛ええなぁ。大好きや。」
顔をもう一度近付けたけど…
コンッコンッ
「ご飯できたわ、降りてらっしゃい。」
2人でびっくりして、ウチからのキスは未遂に終わった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる