神殿育ちの嫌われΩは、隣国の伯爵αに蕩ける愛を刻まれる

甘梨鈴

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第79話 ドレスの中

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「痛くありませんか?」
 問いかけるルシアンの声は、穏やかだ。
 だが、見上げてくる瞳の奥に、熱が宿っている。
 ルビーのような赤い色が、獲物を狙うように細められた。興奮を滲ませた表情に、心臓がドクンドクンと鼓動を打つ。
「やっ……んんっ、だめっ……!」
 胸の奥から湧きあがる熱に、思わず声が漏れる。
 恋い慕うアルファの視線だけで、躰が火照っていく。
(ぁぁっ、どうしようっ……勃っちゃうッ)
 エマの昂ぶりが、むくりと頭をもたげる。
 蕾の奥、埋め込まれた静香石が熱に反応し、クルンと回り始めた。
「ひゃぁぁっ、ぁん、……ゃぁっ」
「エマ……また、静香石が動いているのですね?」
 囁く声が、熱を帯びて耳に触れた。
「んっ……は、はい……ルシアンさまの、その手が……っ」
 言葉の端が、甘く震える。
 まともに答えられないほど、もう躰は敏感に反応していた。
「私の……これ、ですね?」
 くすりと微笑むルシアンの指が、もう一度、エマの足に触れる。
 布越しに、包みこむように優しく揉み上げながら、撫でる手がじわじわと上に向かっていく。
(ぁっ、ドレスの中に……!?)
 驚きと期待に、どうしようもなく興奮する。
 ルシアンの指は、ドレスの裾を押し上げるようにして、膝の内側へ辿り着いた。
「ふぁ……や、ぁっ……」
 両脚の太ももを、交互になぞるように触れてくる。そのたびに、ゾクゾクと震えが走った。
「んぁぁっ、だ、ダメですっ!」
「手当をしているだけです。こうして揉んでおくと、後で楽になりますから」
「ンッ、……で、でもっ」
(ルシアン様の指……気持ちよくてッ……ぁぁっ)
 靴下越しの感触が、ふいに変わった。
 いつの間にか、ルシアンの指が、エマの素肌に触れている。
 スルリと滑る長い指が、太ももの内側を這う。両脚を開かされたことにも気付かず、指が敏感なところをかすめるたびに、身体が勝手に跳ねた。
「ひゃんっ、あぁっ……っ、んあッ……!」
 耐えきれずにもれた声が、自分でも信じられないほど甘い。
(だめ……勃ってるの、気付かれる……ッ)
 あと少し、指が伸びたら、昂ぶりに触れてしまう。
 エマは必死に腰を引くように揺らし、なんとか逃れようとする。
「だっ……だいじょうぶ、ですからっ……! ルシアンさま……っ」
 潤んだ目でルシアンを見上げ、震える手を伸ばした。
 けれど、遅かった。
「……ぁっ」
 無意識のうちに伸びたルシアンの指先が、エマの昂ぶりに触れてしまった。
「あぁぁっ、ん、ひあッ、ァァ……っ!」
 先端から零れた蜜を掬い取るように、ルシアンの指が動く。
「ひぅぅっ……!」  
 ビクビクと躰が震える。
 堪えきれずに、エマの瞳から涙がこぼれ落ちた。
 ドレスの裾をぎゅっと握りしめ、首を振ってイきそうになるのを耐える。  
「だめっ……や、ぁぁっ……ぁァ……っ」
「汚してしまうのが、心配ですか?」
 ルシアンは優しく問いかけながらも、その指はエマの昂ぶりを包み込むように握りしめていた。
「……んっ」
 目をぎゅっと閉じ、エマは小さく頷く。
(ルシアン様から頂いたドレスを汚すなんて、ダメ……)
 だから、もうやめてほしい。
 そう願ったのに、ルシアンはさらにエマを追い詰めた。
「我慢していては、余計につらいでしょう?」
 いたわるような声で、ルシアンはさらに深く手を添えた。
 ゆっくりと、でも確実に、エマの熱をなぞるように扱く。
「ひゃッ……っ、あぁ、やぁ……あ、ぁぅっ……」
 繊細な指使いに、快感の波が途切れなく押し寄せる。
(やだ……っ、このままじゃ、本当に……イっちゃう……っ)
 ルシアンの濃密なフェロモンが、エマの理性を快楽に染めていく。身体の奥から、煮え立つような熱が広がっていった。
 汚したらダメなのに……ルシアンの手はあまりにも優しくて、拒めない。
「んっ……ぁ、んんぁ……ッ、や、ぁぁっ……」
 声を漏らすたびに、羞恥で耳を塞ぎたくなる。
 もう、あと少し触れられたら……。  
「る、……ルシアン、さまっ……ぁぁんっ、ぁっ、……はぁぁんっ」
 下半身を覆うドレスのせいで、ルシアンの指がどう動くか分からない。
 どこに触れられるか、どんなふうに触れてくるのか。
 想像するだけで、粗相をする恐怖と快楽に震えてしまう。
 ゆっくりと撫でるような仕草に焦らされ、エマはたまらず腰を揺らしてしまった。
「ぁんっ……はぁっ、はぁっ……ッ、んぁっ……」
 蕾がきゅっとひくつき、先端からとろりと蜜が垂れる。
 ドレスを汚してしまう罪悪感は、もう遠くに押し流されていた。
(イかせて……触れて、もっと……!)
 エマは自ら腰を動かし、ルシアンの手に昂ぶりを押しつける。
「んぁっ……ああっ……ルシアン、さま……も、もぅ……ッ」






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