『白木荘』の入居者はみんなSSR美少女♪

rui ji roku

文字の大きさ
3 / 8

お笑い芸人 紫尊倫太郎編

しおりを挟む
「ねえ、桃(もも)、翠(みどり)、聞いて。わたし、今日、恋しちゃったかも」
「ええっ?お姉ちゃん好きな人できたの?お姉ちゃん男嫌いじゃなかったっけ?」

白木 (しらき もも)は白木 (しらき あか)の双子の妹だ。緋は生徒会長でお淑やかで清楚で品がある。なのに桃は真逆だ。ギャルで派手で陽キャでみんなの人気者。
タイプはまったく正反対の双子だ。
しかし2人とも学校で1、2を争う可愛さだ。

「うん、大抵の男は嫌い。でもあの人は違ったの。いやらしさがなくて気取らなくて爽やかでイケメンなの」

「今日ってことは学校の生徒ってことだよね?だれ?だれなの?」

七瀬 (ななせ みどり)が割り込んでくる。翠は緋にも桃にも負けないくらいかわいい。アイドルとして一芸入学をしている。性格は頑張り屋で真面目。なんでも一生懸命な努力家だ。でも世間には天然アイドルで有名だ。それがまたかわいいと評判だ。

「それがわからないの。うちの生徒なのは間違いないんだけど見たことなくて」
「生徒会長でも把握してないって転校生とかかな?」
「うーん、それもちがうかも。本当にわからないの」

3人が首を傾げながら話し合っている姿が僕の目にも入る。

「佐伯くん、あそこの3人、誰が好き?
この学校のマドンナ四天王のうち、3人がこのクラスって最高だね。おかげで1年A組にいるだけで鼻高々だしね」

「いや、僕、興味ないし」

「いやいや、男ならあの3人のどれかのタイプにはあてはまるっしょ?優等生の白木 緋ちゃん、ギャルの白木 桃ちゃん、愛されキャラの七瀬 翠ちゃん、さあどれだ?」
「全く選ぶ気にもならないよ」
「え?もしかして佐伯くんてB線?なんでこの学校入ったの?だってここって、最低でもSRクラスの女の子しか入れないんだよ? さらにこのクラスはSSR級美少女が3人もいるんだよ。こんなラッキーそうそうないよ」
「そこまで気になるなら僕に話しかけずにあそこに入ってくればいいじゃん」
「むりむり、生徒会長は大の男嫌いっていうじゃん。それに桃ちゃんと翠ちゃんも告白してきた男をふりまくってるって言うし、近づき難いよね。外から見てるのが1番さ。でも話してる内容は気になるからあの近くに座っている田中くんにでも話しかけながら盗み聞きでもしてくるよ」
「いってら。僕は君から話しかけられなくてうれしいよ。長居しておいで」
「おう。じゃあ情報収集したら報告に戻ってくるね」

(おいおい、僕の皮肉を理解してないのか?
 まあ、紫尊くんらしいけどね)

▽▼▽

「おい、佐伯くん。男嫌いの生徒会長が恋したらしいぞ。なんでも昼休みに生徒会長を助けた学校内の男子生徒らしい」

ギクッ
(ちょっと、それってのことだ。むりむり。むりだから。僕に関わらないでほしい)

「それにその男の正体が不明らしい。学校内で見たことない男らしいよ。誰だろうね。佐伯くんみたいなマイナーキャラだったりして」

ギクッ、ガチャンッ

びっくりした僕は筆箱を床に落としてしまった。

「なになに、その慌てようはもしかして生徒会長のことが好きだったとか?」

「いや、できれば話したくもないし顔も合わせたくないね。四天王だが SSR美少女だがよくわからないけど僕には関係ないことさ」
冷静を保ちながら無愛想に突き放す。

「相変わらずだな、佐伯くんは。ラブコメだとそこまで嫌がるってことは実はもう付き合ってたり、一緒に住んでたりしたりするからね」

「そろそろ本気で怒るよ。もし一緒になんか住んでいたらなんでもいうこと聞くよ。なんなら僕の隠してる本当の姿を君に教えてあげるよ。それくらい無い!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

あとがき

2話目をお読みいただきありがとうございます♪

1章のメインキャラが揃い始めました。

これからは SSR美少女とどうなるのか?

次話はついに理事長と白木荘が登場します。
ぜひお楽しみに。

よろしくお願いします!


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※特別編3が完結しました!(2025.12.18)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...