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参の章1590年 暗殺
参の伍
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「母上様おやめください」
政宗は保春院の短刀を握り止めていた。
「政宗殿、どうかこの母の命と引き換えに小次郎を助けてください」
「母上様、沙汰は後程、母上様が死なれましたなら、小次郎にも死んで貰います、良いですか」
保春院は泣き崩れていた。
それを庇うようにする小次郎。
「二人を座敷牢に、小十郎」
政宗は二人を座敷牢に閉じ込めるように片倉小十郎影綱に命じた。
連れていかれる二人、残された成実は政宗の命じた事が不服だった。
「なぜに斬られません?母、弟殺しにならないよう、この成実が斬って差し上げます」
血の気の多い成実としては当然の事であった。
「死人は使えん、生きているからこそ使える、違うか?」
「では、殿はあの二人を何かに使うお考えで?」
「ああ、考えはある、それより成実、直ぐに兵を率いて小次郎家臣を捕まえろ、生死は問わん、いや、家老一人は生かしておけ」
「は、では直ぐに」
成実は小次郎派一派の粛清を一日の内に終えた。
保春院と、小次郎の政宗暗殺は失敗として終わった。
政宗は保春院の短刀を握り止めていた。
「政宗殿、どうかこの母の命と引き換えに小次郎を助けてください」
「母上様、沙汰は後程、母上様が死なれましたなら、小次郎にも死んで貰います、良いですか」
保春院は泣き崩れていた。
それを庇うようにする小次郎。
「二人を座敷牢に、小十郎」
政宗は二人を座敷牢に閉じ込めるように片倉小十郎影綱に命じた。
連れていかれる二人、残された成実は政宗の命じた事が不服だった。
「なぜに斬られません?母、弟殺しにならないよう、この成実が斬って差し上げます」
血の気の多い成実としては当然の事であった。
「死人は使えん、生きているからこそ使える、違うか?」
「では、殿はあの二人を何かに使うお考えで?」
「ああ、考えはある、それより成実、直ぐに兵を率いて小次郎家臣を捕まえろ、生死は問わん、いや、家老一人は生かしておけ」
「は、では直ぐに」
成実は小次郎派一派の粛清を一日の内に終えた。
保春院と、小次郎の政宗暗殺は失敗として終わった。
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