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第三章 美少女と異世界生活

無一文

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はい、億万長者の夢は露に消えました。
仕方ないです、命には代えられません。
家はミラの家があります。
畑もあるので食べるのにはそんなには困りません。
とりあえず、疲れましたので現実逃避で寝ます。
明日から仕事を探さねばいけません。
野菜ばかり食べる生活は嫌です。
螽斯(キリギリス)にはなりたくありません。
しかし、ずいぶん維持費がかかる孤児院だと思うと、100人から子供がいるらしく自立させるために学校に行かせるように手配したとのことで入学金やらで必要になったとのこと。
一緒に行きましょうか?見てみますか?と、言われたが断った。
ごめんなさい。今は子供の甲高い騒がしい声は聞きたくないです。
本当にごめんなさい。
なんかいろいろ疲れて深い眠りに入った次の日の朝、

ドーン

地震か?火山か?

『小屋ごと焼き殺してくれる』

いきなり物騒な怒鳴り声が聞こえた。
慌てて寝間着のまま天叢雲剣を持ちそこには10メートル程のドラゴンが火を放っていた。

「焼くな、寝場所壊すんじゃねぇよ、こちは無一文になってイライラしてんだよ」

はい、納得はしていませんよ、悔しいですよ、苛つきますよ、この怒りをどこにぶつけて良いのかわかりません。

『貴様か、我が可愛い子を殺したのは』

「ドラゴラムの事か?斬った」

『おのれ~殺してやる』

敵討ちですね、ありそうだとは思ってましたが来ましたか。
怒りの捌け口になって貰いましょう。
俺は少しだけだが魔法を使うコツを掴んできた。
何かを強くイメージして呼び寄せるそれが憑依召喚魔法みたいだ。
ドラゴラムを倒したのは偶然に近い、しかし、この異世界で生きて行く以上、偶然やまぐれでは困る。
だから、今一度試してみよう。

「疾きとく風ごとく、
        徐かなること林のごとく、
            攻めること火のごとく、 
                動かざること山のごとし、
                                                              風林火山!疾風迅雷風烈滅掌」

呆気なく、ドラゴンは首と胴体が離れていた。

「御主人様?」

ミラが家から出てきた。
主従の契約をしたあとミラは俺を御主人様と呼ぶようになっていた。

「これ、売れるかな?」

「はい、もちろん売れますので手配いたします」

「えっと、村行かないとダメかな?ギルド?」

「大丈夫ですよ、主従の契約をしたので私が代理人なれますから」

っとまた使われないかなと、少し不安になったが、

「あ、あのですね、そのまた勝手に使っちゃわないかご心配になられてるかと思いますが、背信行為になりますので出来ませんので御安心下さい」

主従の契約は心までわかってしまうのかな?
ミラは村人呼びに行く、俺はベッドに戻った。
仕事は明日探そう。
明日出来ることは今日はやらない。
それが一番だ。
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