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第七章 公爵の異世界生活

イバラキ州

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「領地の名を決めていただかねばならなく」 

「名前?」

「はい、今まではシュルリー王女の直轄地でしたがそれが割譲されたので新たな名を決めないとなりません」

なるほど、地名ないのね。
地名?
茨城県・・・

「イバラキで良いですか?」 

「イバラが多い土地柄、良いかと思います。イバラキ州と」

オッカー良いのか?
俺、考えるのめんどくさいから、愛する出身地言ったのに良いのか?

「あと、村の名前も、今までは東西南北の村と呼んでいましたが領主様が名付けるのが慣例で」

「地図ありますか?」

「はい、用意してあります」

と、広げられたライトワール王国は南北に長い国でその中の王都に近い北側の細長い土地が俺の領地だった。

「えっと、北からキタイバラキ、ヒタチ、ミト、オオアライ、カシマ、、ツチウラで」

もう適当、俺、本当に考えるのめんどくさいから。
考えるの放棄、思考停止。
見たこともない村の名前なんか出てこないから。

「いや~流石に、流星のごとく昇進した人はひと味もふた味も違いますね」

「いや~お見事、こんなに即決で命名する人なんて初めてにございます」

すみません、本当にすみません。
そんなに誉めないで下さい。
俺が住んでる家の近くの村がミト村になり、
北にヒタチ村、更に北にキタイバラキ村で、ミト村から王都セルシーに向かって海沿いにオオアライ村、カシマ村、ツチウラ村になった。
う~ネーミングセンス磨きないとヤバイのかな?

「これにて一件落着」

「本日は失礼します、仕事の早い上司は本当に助かります、いえ、ありがたい限りです」

ははははっと、笑うしかないですよね。
だって茨城県の地名合わせただけなんですもん、ライトワール王国のイバラキ州の皆様ごめんなさい。





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