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イギリス国王ジェームズ一世

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龍之介はフランスを出たあと、イギリスへ向かった
 テムズ川河口に着いたのは夕方になっていたので上陸は避けテムズ川河口に停泊そのまま朝を待つつもりであった

 イングランドとスコットランドはすでに統一国家になっていた
 これは、龍之介がヨーロッパに介入したことによりパワーバランスが崩れたためであった

 1隻の船が、大和に接近してきたのであるイギリス王国の旗を掲げながら

 龍之介が乗る大和へ着船
 小船に縄梯子を垂らすと、正装をし帯刀している騎士があがってきた

 「イギリス国王よりの使者、トム・ハンコックであります」

 「日本国総代大将軍藤原朝臣三上龍之介正圀である、ご用向きは?」

 「国王の命により宿泊施設を準備しております。本日はそちらで休息されてはいかがかな?」

 「それがし、臆病者ゆえに初めての国では、宿泊は我が船と決めております 誠にありがたいお心遣い感謝します、とお伝え願いたい」

 「それがしも子供の使いではありません、警備隊長の位にあるもの今宵の宿も我が部隊が守備しております どうか、ご安心して宿泊されよ」

 「…武人ならお分かりでしょう 申し訳ないがお断り致す 」

 龍之介は自身の剣の腕を過信してはいなかった
 どう出るかわからぬ国の用意された宿へ泊まる事を避けたのだ

 「残念至極…では明朝お迎えに参ります」

 「ご丁寧にありがとうございます。」

 こうして、トム・ハンコックは渋々下船し帰って行ったのである

 龍之介は、大和に積んである龍之介用小船と兵士用2隻の準備をさせた
 小船ではあったが龍之介用は装飾が施されていた…美少女の彫金…痛船であった
 見た目とは裏腹にガトリング砲が積まれた、戦闘手こぎ鉄甲船である
 明朝はこれでテムズ川を登るつもりであった

 明朝、トム・ハンコックが小船を5隻で迎えに来た、1隻は品のある装飾がなされていた

 「おはようございます。お迎えに参りました どうぞこちらの船にお乗りください」

 「お出迎えご苦労、しかし乗りなれた船を用意してあるのでこちらで着いていきます」

 「左様ですか、わかりました」

 あっさり承諾する

 何故に、龍之介が用心しているかと言うと日本の忍に似た秘密情報部があると睨んでいたのだ
 剣で勝てても地の利がないとこでの白兵戦になった場合の被害を考えた用心であった

 龍之介は愛用の美少女甲冑と西陣織りの陣羽織に身を固め、兵士も甲冑と西陣織りの陣羽織でロンドンに入ったのである

 兵士70名フランスより20名ほど多くした
 これは、会談中船を守る兵士である

 トム・ハンコックの案内でロンドン市内の船着き場に到着した
 船の守衛を残し、龍之介と50名の兵士は宮殿に案内された

 やはりどこにでもある、謁見の間に通された
 待っていたイギリス国王ジェームズ一世も鎧に帯刀姿であった
 フランス国王との謁見の様子が伝えられていたのであろう
 円卓に椅子が用意されていた

 「日本国総代大将軍藤原朝臣三上龍之介正圀である」

 「イギリス国王ジェームズ一世である 会談の内容はすでにバチカンより聞いております」

 「ならば、話は早い イギリスも同盟参加を願いたい」

 「イギリスを統一したばかり、まだ外交については考えておりません」

本場のメイドがポットに入った紅茶を運んできた❤
 メイド服に目がない龍之介…仰視してしまった…

 紅茶と焼き菓子が円卓に置かれ、ジェームズ一世は同じポットから注がれた紅茶を飲んだ
 「毒など入れておりません、安心して召し上がられよ」

 龍之介も一口飲む

 そして、話は続いた
 「外交の考えが纏まりましたら返事をいたしましょう」

 「良い返事と信じております」

 「お互いの利益になるなら良いのですがな」

 龍之介は確信した、ジェームズ一世は大航海時代参入を目論んでいる事を

 「どうです、今宵はこの宮殿で晩餐会など催したく参加しては頂けませんか?」

 「残年ながら、先を急ぎたいと考えております」

 「左様ですか、では引き留めては失礼、またお会い出来るときに」

 「その時は友好国になっていれば喜んで参加いたします」

 イギリス国王との会談は何事もなく終わり、大和に乗り込む龍之介一行

 トム・ハンコックも何もせず見送りの挨拶をしていた

 
 龍之介は、日本国に向かうのではなくジブラルタに戻ったのである

 ジブラルタでは真田幸村が守衛総督の任務を全うしていた

 「幸村、政宗に伝えよ!フランスとイギリスに注意せよと!それと、地中海全体に海城を築き勢力を維持せよと」

 「は!やはりイギリスは動きますか?」

 「幸村もそう思うか?流石だの!暫くは動きないと思うが心して守衛の任務を当たってくれ」

 「心得ております」

 こうして、再び日本に戻る龍之介であった
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