上 下
293 / 323

宇宙の旅・異臭

しおりを挟む
チンアナコンダなる生物の肉を採取した龍之介一行は、宇宙船に戻ろうと歩き出す。
ピロリン船長は、チンアナコンダの体液が乾きだしカピカピと光、
まるでコガネムシのように、七色?マジョラカラー?不思議な色にテカっている、
おじさん・・・・・・。
乾くにつれ臭いも凝縮され強くなる。
生臭く、磯臭く、そして、酸っぱいゲ〇のような異臭が強くなる。
その異臭に誘われてだか、上空にはなにやら生物の影が集まりだしていた。
この臭いつられてくる生物、
霧が晴れないため目視でどの様な生物なのかを確認することはできずにいたが、
霧に映る影の巨大さから強敵になる予感が想像できる。
そんな生物の姿を先頭にいた龍之介だけは神眼には映っていた。
すると龍之介が、抜刀し上空に刀を向け、

「オンキリキリ、オンキリキリ、ハッ、カーーーーーーーーッツ」

と、何やら叫ぶと閃光の柱が上空に伸び花火のようにはじける。
その影はすぐに散って消えていた、逃げていった。
霧の中も迷うことなく無事に宇宙船に戻る一行、先頭の龍之介が迷うことはなかった。
千里眼・心眼・神眼、先見?、洗顔?予見?ナビ?GPS?・・・・・・

宇宙船に乗り込むと、エリリと司録が出迎えていた。

「お帰りなさいませ」

「留守、御苦労」

すると、パカルが、

「龍之介様、少々お待ちください。今これを調理させますから、ピロリン船長は
早く洗ってきてください。臭いです。」

宇宙船に乗っていた乗組員達はみな、鼻をつまんだり人差し指で鼻の穴をふさいだり
口で呼吸するなりしていた。
明らかに臭いのだろう。
そして、その異臭が異様にテカり輝いているピロリン船長が元凶であることが想像できた。
ピロリンの悲劇を知らない乗組員たちは、なんでこいつ臭いんだと蔑みの視線を送る。
その冷たい視線に、ピロリン船長は肩を落として、そのまま自室のシャワー室に
入っていった。
ピロリンが臭いを消せるまで約3時間を必要とした。

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:2,386pt お気に入り:141

学園長からのお話です

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:56pt お気に入り:253

腹黒上司が実は激甘だった件について。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,853pt お気に入り:140

婚約破棄させてください!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:4,991pt お気に入り:3,015

伯爵令嬢は執事に狙われている

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,619pt お気に入り:453

片思いの相手に偽装彼女を頼まれまして

恋愛 / 完結 24h.ポイント:2,932pt お気に入り:17

処理中です...