同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

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第二六八話 「放送コードって何ですか!? 試写会は叫びと赤面の嵐」

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夏の昼下がり。

俺の家に、一通の大きな封筒が届いた。

差出人は──アニメ制作会社。

中身は……そう。

アニメ第一話の完成見本DVD。

「うおおおおお……ついに来た……!」

封筒を抱きしめながら、思わず叫ぶ俺。

「完成版……試写会やるしかない……!」

◆ ◆ ◆

その夜。

リビングの大型テレビの前に、ヒロイン全員集合。

「うわーっ! めっちゃ緊張するっ!」
「ついに“私たちの物語”がアニメに……」
「観察対象が動く……しかも地上波で……」
「弘弥、これって“全部”映ってるの?」
「心の準備は……できてないかも……」

「じゃあ──再生、いきます」

俺がリモコンを押すと、
画面にオープニングアニメが流れ始めた。

◆ ◆ ◆

数分後──

「お、おい……」

「……え、なにこれ……」

「これ、作画めっちゃいいんだけど……って、
なんでいきなり湯気!!??」

「いやいやいや!! これシャワーシーン!? なんで!? 1話だよね!?」

画面では、明らかにヒロインポジのキャラが、

・制服が濡れて透けてる
・パンチラどころか“全力で見せてる”
・なぜか日常会話中にスカートがめくれる

──という、肌色満載な展開を連発。

「……これ、本当に放送されるの?」

すみれが固まった。

「弘弥……わたし、アニメで“服が吹き飛ぶ系ヒロイン”だったんだけど」

碧純が目を伏せてつぶやく。

「私、完全に“エロ担当”じゃん!? ギャルだけどギャグ要員じゃないよ!?」

ルナが画面に向かって抗議する。

「うふふ……お色気過剰演出、ありがちね……でもこれ、倫理的にはどの国基準……?」

「……もしかして、弘弥の夢精シーンも描かれるの?」

「やめろおおおおおおおお!!!」

◆ ◆ ◆

エンディングが流れる頃には、
リビングは爆笑と赤面と、謎の静寂が混在していた。

「……あのさ弘弥。これ、ほんとに地上波?」

「……スタッフに確認したときは“修正入る予定”って言ってたけど、
今の段階ではまだ“放送コード検討中”らしい……」

「放送コードって……検討中で流すレベルじゃないよこれ!」

「観察記録:“乳揺れカット、秒数9.3秒”。やばい」

「……私、もう“録画”するのやめようかな……」

「ちょ、ヒロインの皆さん!? 公式の顔が下向かないで!?」

◆ ◆ ◆

最後にみつきさんが、ビール片手にぽつりと言った。

「ふふ……ま、でも弘弥くん。

こういうのも青春よね♡」
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