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第三六二話 「炎上!?“ことね”の配信が切り抜かれまくってる件」
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──月曜の朝。
俺はリビングのテレビ前で、冷や汗まみれだった。
「……うわあ……マジで切り抜かれてる……」
画面に映るのは、YouTubeのおすすめ一覧。
【ことのは*ことね「おむ発言」神回まとめ】
【爆笑注意/VTuberの謎カミングアウト】
【“おむつしてます”って言っただけでファン10万人増えた女】
「いやいやいやいや! 言い方!!盛ってるよね!?」
◆ ◆ ◆
「おはよう弘弥く~ん」
リビングに入ってきたのはルナ。
トースト片手に画面を一瞥し――
「……え? えっ!? なにこれ!?!?」
「ひ、ひゃああああああ!?!?」
その後ろから、ぞろぞろとヒロインたちもやって来て――
\\\ 全員フリーズ。 ///
「これ……ことねちゃんだよね?」
「配信昨日のだよね? 見てたやつ……」
「“おむ”のやつ……?」
「サムネに“真壁弘弥しか勝たん”って書いてあるね」
「ぅあああああああああああ!!!!」
◆ ◆ ◆
「で、弘弥くん。これはどういうことか、説明してもらえる?」
すみれの笑顔が完全に“お姉さんの限界ライン”を超えている。
「な、なにも俺が悪いわけじゃないよ!? 配信したのは向こうでっ!!」
「でも“スパチャ”したのは弘弥くん」
「“推し”って言われて満更でもなかった顔してたのも弘弥くん」
「わたし……一晩中考えたよ……“おむ”って、どこまで許すべきかって……」
「なんの倫理議論だよおおおお!!!」
◆ ◆ ◆
学校でも、昼休み。
クラスの男子たちがざわついていた。
「なあなあ、知ってる? うちのクラスの転校生……」
「“ことのは*ことね”ってVTuberに似てるって、ネットで話題になってんぞ」
「声そのまんまだし、タイミング的にも……」
「ってかさ、“弘弥”って名前も出てたし……」
(やばいやばいやばい!!! もうバレる寸前じゃんこれ!!)
◆ ◆ ◆
そして――
「……弘弥くん」
放課後、下駄箱前に立っていたのは、ことねだった。
「ちょっと、話せるかな」
「う、うん……なに?」
ことねは少し震える指でスマホを取り出し、
SNSの画面を俺に見せた。
そこには――
【#ことね炎上中】
【#おむ発言VTuber】
【#真壁弘弥しか勝たん】
「これ……私、笑ってていいのかな……?」
「……ことね……」
「たぶん、もうすぐバレる。“わたしの正体”も、“あなたの正体”も」
「……でも、わたし――それでも、あなたの隣にいたいって思ってるよ」
夕焼けに照らされたその横顔は、
いつか画面越しに見ていたヒロインの“本当の顔”だった。
俺はリビングのテレビ前で、冷や汗まみれだった。
「……うわあ……マジで切り抜かれてる……」
画面に映るのは、YouTubeのおすすめ一覧。
【ことのは*ことね「おむ発言」神回まとめ】
【爆笑注意/VTuberの謎カミングアウト】
【“おむつしてます”って言っただけでファン10万人増えた女】
「いやいやいやいや! 言い方!!盛ってるよね!?」
◆ ◆ ◆
「おはよう弘弥く~ん」
リビングに入ってきたのはルナ。
トースト片手に画面を一瞥し――
「……え? えっ!? なにこれ!?!?」
「ひ、ひゃああああああ!?!?」
その後ろから、ぞろぞろとヒロインたちもやって来て――
\\\ 全員フリーズ。 ///
「これ……ことねちゃんだよね?」
「配信昨日のだよね? 見てたやつ……」
「“おむ”のやつ……?」
「サムネに“真壁弘弥しか勝たん”って書いてあるね」
「ぅあああああああああああ!!!!」
◆ ◆ ◆
「で、弘弥くん。これはどういうことか、説明してもらえる?」
すみれの笑顔が完全に“お姉さんの限界ライン”を超えている。
「な、なにも俺が悪いわけじゃないよ!? 配信したのは向こうでっ!!」
「でも“スパチャ”したのは弘弥くん」
「“推し”って言われて満更でもなかった顔してたのも弘弥くん」
「わたし……一晩中考えたよ……“おむ”って、どこまで許すべきかって……」
「なんの倫理議論だよおおおお!!!」
◆ ◆ ◆
学校でも、昼休み。
クラスの男子たちがざわついていた。
「なあなあ、知ってる? うちのクラスの転校生……」
「“ことのは*ことね”ってVTuberに似てるって、ネットで話題になってんぞ」
「声そのまんまだし、タイミング的にも……」
「ってかさ、“弘弥”って名前も出てたし……」
(やばいやばいやばい!!! もうバレる寸前じゃんこれ!!)
◆ ◆ ◆
そして――
「……弘弥くん」
放課後、下駄箱前に立っていたのは、ことねだった。
「ちょっと、話せるかな」
「う、うん……なに?」
ことねは少し震える指でスマホを取り出し、
SNSの画面を俺に見せた。
そこには――
【#ことね炎上中】
【#おむ発言VTuber】
【#真壁弘弥しか勝たん】
「これ……私、笑ってていいのかな……?」
「……ことね……」
「たぶん、もうすぐバレる。“わたしの正体”も、“あなたの正体”も」
「……でも、わたし――それでも、あなたの隣にいたいって思ってるよ」
夕焼けに照らされたその横顔は、
いつか画面越しに見ていたヒロインの“本当の顔”だった。
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