同居のヒロイン達に夢精がバレる俺は、正妻戦争の中心にいるらしい件

本能寺から始める常陸之介寛浩

文字の大きさ
600 / 630
『ハワイアンズ旅行編』

第五八九話『南国の誘惑──水着、解禁』

しおりを挟む
 スパリゾートハワイアンズ。
 常夏の楽園──と呼ばれるこの場所で、俺・真壁弘弥は今、理性の極限に立たされていた。

 チェックインを終え、開放感いっぱいのヒロインズたちは、プールへ行く前に着替えの時間に突入。
 そして──

「うおっ……」

 チェックインを終え、更衣室から現れたヒロインたちの姿を見た瞬間、
 弘弥は後方に10センチ飛び退いた。

「どうですか? 兄♡」

 白のフリルビキニに、あざとめピンクのパレオを巻いた碧純が、小悪魔スマイルを浮かべてくる。

「なかなか悪くないでしょう? 弘弥くん」
 すみれはシックな黒のハイウエストビキニで、艶めいた大人の余裕を演出。
 そのうえ、胸元の“あえての布面積少”が弘弥の目に直撃。

「わぁ~! このデザイン、目立つっしょー♡」
 ルナはギャル全開、原色ビキニ+腰巻きで、完全に“攻め”の姿勢。
 下から角度によってギリギリセーフが無限に存在する設計だった。

「観察対象:弘弥、頬の紅潮反応、測定開始──」
 ひよりはスク水風ラッシュガード付き水着という謎選択ながら、
 ジト目&あざと観測態度でしっかりギャップ萌えを仕掛けてくる。

「わたくしの国の水着は、もっと露出多いですのに……これでも控えめですのよ」
 ミレーヌは、エメラルドグリーンの布とゴールド装飾が輝くアシンメトリー・スリング系ハイレグ水着。
 見えそうで見えないというより、見えちゃってるレベルだった。

「……ことねちゃん!? それ、水着?」

「うん、ダイビング用のスーツ! 最強でしょ?」
 ことねは**フル装備のダイバー姿+酸素ボンベ(レプリカ)**で、場を完全にかっさらった。

「さすがことね……斜め上……」

 弘弥の理性は、まだ開始10分にして黄色信号。

 そして──全員が常夏のプールエリアへ到着。

「よーし! スライダー行こうぜっ!」
 誰よりも早く駆け出したのは、ルナだった。

「兄、こっちこっち~!」

「ルナ、ちょっと待ちなさい!」

「私は流れるプールで優雅に浮かぶわ」

 最初の事件は、スライダーで起きた。

 ルナが嬉々としてウォータースライダーに飛び込み、
 勢いよく滑ってくる──が、その着水直後。

「──きゃっ!? ちょ、ちょっと!? なにか取れた!?!?」

 バシャアッ!と水しぶきの中から上がってきたルナは、
 上半身だけで登場していた。

「え、ちょ、これ! 上、なくない!? ちょっ、誰か──タオル、タオルー!!」

 ポロリ、発生。

 弘弥は目を逸らそうとして──逸らしきれなかった。

「~~~~~~ッ!!!」

 鼻血ブーの手前、魂が10メートル上昇。

 次に起こったのは、流れるプールだった。

「はぁ~……これは癒されるわね……」
 すみれとミレーヌがゆっくり浮かびながら流れていく。

 弘弥も合流し、穏やかに流れながら「今が一番幸せかもしれない」と思った、その瞬間──

「──あれ? ちょ、ちょっと、誰か!?」

「ミレーヌ、どうかしたの?」

「……下、が……消えましたの!!?」

「「「ええぇぇぇえええ!?」」」

 そう、水の流れに巻き込まれたミレーヌの水着(下)が、まさかのロスト。

「恥ずかしいぃぃぃぃ!!!!!」

 ミレーヌ、プールから飛び出してバスタオルを巻きながら逃走。

「これは……もう一種の事故だよね……事故……青春事故……」

 弘弥の意識、またしても黄泉路へ片足を突っ込む。

 そして、夕方の温泉エリアでもドタバタは止まらない。

 男湯と女湯が隣り合う形式に、

「壁、薄くない……?」
「声、めちゃくちゃ聞こえる……!」
「弘弥く~ん、覗いてもいいよ~!なんてね♡」

「やめろぉぉぉおおお!!」

 夜、疲労困憊のまま全員でテラスに並び、
 ジュース片手に夕焼けを見る。

「……あたし、今日一日で10年分くらい青春した気がする」

「兄……変な声出てたわよ、スライダーのとき」

「青春が……過激すぎますの……」

「いや~楽しかった! 次はもっとえぐい水着着よ!」

「もうやめてぇ……俺の理性、ゼロよ……」

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

処理中です...