氷人

Deefy Dalawz

文字の大きさ
2 / 3
出会い

HR

しおりを挟む
結と話をしながら通学路を歩いていると、見慣れない顔で見慣れた制服の女子が前を歩いていた。転校生だろう。
「それで二次関数を移動するとここの+が...」
学校につくまで二次関数の移動について説明していた俺は前を歩く女子がいきなり止まったことに気づかなかった。「いたっ!ごめんなさい...」
俺は彼女に当たり、転んでしまった。すぐに自分の不注意を詫びたが、彼女は走り去っていってしまった。
「晃、大丈夫?」
心配した結が駆け寄る。
「大丈夫。あの子誰だろうね?見たことないけど...」
結は
「転校してきたのかな?」と言った。晃は自分と思考は似ているんだなと思った。

靴を履き替え、教室に入るとそこにいた全員がこちらを向いた。
「晃、おはよう!」
みんなが口々に晃に挨拶した。晃は丁寧に一人ひとりに挨拶を返していった。
すると後ろのドアがいきなりガタンとあいた。そこには担任の中村がいた。
「中村先生!おはようございます!今日は早いですね」
「おう、皆川か。実は今日皆に伝えることがあってだな...」
晃は大体予測していた。
「転校生ですか?」
「お、よくわかったな。じゃあ今から紹介に移るからみんなを着席させておいてくれ。」
晃は先生の言う通りにみんなを着席させた。
「起立! 礼! 着席!」
今日の日直の結は元気な声で号令した。
「みんな、おはよう。今日はお知らせがあるから早めにHRを始めるぞ。じゃあ早速本題に入る。入ってこい。」
先生の合図を待っていたかのようにドアを開けたのは、晃がつまづいたときのあいつだった。
「やっぱりあいつが転校生だったんだな。」
「そうだね。」
隣の結も同じことを考えてたようだ。
転校生は黒板に自分の名前を書き始めた。
「横田 冷子」
彼女はそう書くと粉受けにチョークを放り投げ、さっさと空いている席に向かって歩いて行った。
中村が付け足すように
「彼女は横田冷子。今日からよろしく頼むぞ。」
先生はその後事務連絡を済ませ、さっさと教室を出て行ってしまった。
晃の後ろに座った横田と仲良くなろうと思った晃は
「俺、皆川晃って言うんだ。これからよろしくな。」
と彼女に言った。しかし彼女は聞く耳を持たなかった。
「なんか返事してくれよ」
晃が彼女の肩に手をかけようとしたその時
「触らないで」
という低い声が彼女の口から聞こえてきた。
「は?」
晃は返事を求めたがそれ以上彼女が口を開くことはなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

処理中です...