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✽✽婚約者が真実の愛を探しに旅に出たようです!
某国王太子のお話(ユーリシアのお兄様です)
我が国の内乱がようやく落ち着き、色々な事に疲れた父は引退するからお前が王になりなさいと告げると母と一緒に離宮に籠もってしまった。
父上…
後始末は全て私に丸投げですか?
先代の王時代からの古狸やら、胡散臭い新興貴族を片付けたのだからスッキリしただろう?
後は、兄弟力を合わせて新しい国を創りなさい!
何なら国名も変えていいから!って父上…
兄弟力を合わせてとか言われても…
弟は家出中ですし、妹も国が落ち着くまでは危険なので海を挟んだあの国に花嫁修業に行ってるし…
弟は平和になったら帰るから何か重要じゃないお飾り職よろしくって念話来たけど…
全く頼りになる気がしないよね?
頼りになるのは、幼馴染みの側近達と従兄にあたる宰相位か…
後は、心の支えである婚約者なのだが…
王妃になるの微妙…とか最近言ってくるから、私はどうしたらよいのかな?
王妃教育が面倒らしくて…
貴方の事は好きだけどね?
私って自由気ままな質だから王妃様になるの無理かも?って
そんな事言われても、私が王になるのは確定だから、婚約者である君は自動的に王妃になるのだけれど…
どうしたもんだろ?と思いながらも彼女の母からマリッジブルーだから気にしなくても大丈夫!と太鼓判を押されたので、お任せして政務に忙殺されていたら…
彼女の実家から、娘が真実の愛を探しに行きます。私の事は探さないで!と置き手紙をして家出したと早馬が…
彼女が王妃になるのが確定してからの家出であるから、誘拐や暗殺の可能性も高い。
恋愛に対して興味がない彼女が真実の愛を探しに行くとか急に言い出すのもおかしいし…一体どうなっているんだ!
今は先ず、国をどうにかしないといけないと言うのに…
彼女の父の公爵からは、馬鹿娘は殿下の事が昔から大好きなはずなので婚約解消せずにお待ち頂けないでしょうか?と涙ながらにお願いされるし…
自由気ままで寂しがり屋の彼女を忙しいからと放ったらかしにした私が悪いのかもな。
◇◇◇◇◇
愛しのミリアへ
君は真実の愛を探しに行ったというが、真実の愛なんて何処かに落ちているモノでないのだよ。
最初からそこにあるものではなく、ふたりで築いていくモノだと私は思っている。
私はこれから新しい国を創造し、王となる。
その時に、私の隣にいて欲しいのは君なんだ。
君が王妃なんて面倒だから嫌だと言うのなら、面倒でない王妃第1号に君がなればよいのではないかな?
君の自由気ままなところは、私にはない美点だから…
君を縛ろうとは最初から思っていないよ?
君が住みたくなるような国を私と一緒に創造してくれないか?
君が帰るのを心待ちにしているよ。
◇◇◇◇◇◇
私は何処にいるかわからない彼女に手紙を書いた。
彼女の親友である妹に、もし彼女から連絡があったら渡して欲しいと手紙を預ける事にした。
彼女が私の元に帰ってくるか、分からないけれど…
某国王太子のお話(ユーリシアのお兄様です)
我が国の内乱がようやく落ち着き、色々な事に疲れた父は引退するからお前が王になりなさいと告げると母と一緒に離宮に籠もってしまった。
父上…
後始末は全て私に丸投げですか?
先代の王時代からの古狸やら、胡散臭い新興貴族を片付けたのだからスッキリしただろう?
後は、兄弟力を合わせて新しい国を創りなさい!
何なら国名も変えていいから!って父上…
兄弟力を合わせてとか言われても…
弟は家出中ですし、妹も国が落ち着くまでは危険なので海を挟んだあの国に花嫁修業に行ってるし…
弟は平和になったら帰るから何か重要じゃないお飾り職よろしくって念話来たけど…
全く頼りになる気がしないよね?
頼りになるのは、幼馴染みの側近達と従兄にあたる宰相位か…
後は、心の支えである婚約者なのだが…
王妃になるの微妙…とか最近言ってくるから、私はどうしたらよいのかな?
王妃教育が面倒らしくて…
貴方の事は好きだけどね?
私って自由気ままな質だから王妃様になるの無理かも?って
そんな事言われても、私が王になるのは確定だから、婚約者である君は自動的に王妃になるのだけれど…
どうしたもんだろ?と思いながらも彼女の母からマリッジブルーだから気にしなくても大丈夫!と太鼓判を押されたので、お任せして政務に忙殺されていたら…
彼女の実家から、娘が真実の愛を探しに行きます。私の事は探さないで!と置き手紙をして家出したと早馬が…
彼女が王妃になるのが確定してからの家出であるから、誘拐や暗殺の可能性も高い。
恋愛に対して興味がない彼女が真実の愛を探しに行くとか急に言い出すのもおかしいし…一体どうなっているんだ!
今は先ず、国をどうにかしないといけないと言うのに…
彼女の父の公爵からは、馬鹿娘は殿下の事が昔から大好きなはずなので婚約解消せずにお待ち頂けないでしょうか?と涙ながらにお願いされるし…
自由気ままで寂しがり屋の彼女を忙しいからと放ったらかしにした私が悪いのかもな。
◇◇◇◇◇
愛しのミリアへ
君は真実の愛を探しに行ったというが、真実の愛なんて何処かに落ちているモノでないのだよ。
最初からそこにあるものではなく、ふたりで築いていくモノだと私は思っている。
私はこれから新しい国を創造し、王となる。
その時に、私の隣にいて欲しいのは君なんだ。
君が王妃なんて面倒だから嫌だと言うのなら、面倒でない王妃第1号に君がなればよいのではないかな?
君の自由気ままなところは、私にはない美点だから…
君を縛ろうとは最初から思っていないよ?
君が住みたくなるような国を私と一緒に創造してくれないか?
君が帰るのを心待ちにしているよ。
◇◇◇◇◇◇
私は何処にいるかわからない彼女に手紙を書いた。
彼女の親友である妹に、もし彼女から連絡があったら渡して欲しいと手紙を預ける事にした。
彼女が私の元に帰ってくるか、分からないけれど…
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