厄介払いされたハーフエルフの王女は嫁ぎ先の人間至上主義国で男装して国王になる

転定妙用

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我が正義である・・・っね・・・。

シュン王国の場合

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「軍師殿。交渉ではなく、直接脅しをかければよかったのではないかな?」
 シュン王国国王ゲントクが玉座に座る前で、レムス王国のナルシス王国への宣戦布告とその後の状況報告をコウメイがし終わったところで、カンウが口をだした。国王の義兄弟として、軍事の両翼を担うだけに遠慮がなかった。その巨体からは、言葉は緩やかでも圧力を周囲に感じさせた。
 背丈では負けないが、ずっとほっそりしているコウメイには、それを跳ね返す圧があった。
「我が国とレムス王国の目指すところは正反対。ですから、方法も正反対がよろしいかと。それに正面切って、レムス王国と対立するのも得策とはいえません。レムス王国も、ナルシス王国の間に入る2国との通過に関する交渉はうまくいっていないようです。今しばらく時間はあります。硬軟両様で、あの偽国王を守る方法も実施しつつ、我々の提携に同意させるのがよいかと。」
と彼が言うと、
「でもよ、軍師殿よ。レムス王国がとにかく力攻めですすめてきたらどうするんだ?俺なら力攻めするが、そうなってからでは遅いんじゃないか?あの王妃さんじゃ、守り切れないのではないか?」
とやはり大柄な張飛も言い出した。彼も国王の義兄弟なだけに遠慮がない。 
「そうなれば、逆に我々が介入しやすくなりますよ。援軍として入りやすい。」
「確かにそうだな。」
とコウメイの言葉に、やはり体格の立派な国王ゲントクが認めた。
「だが、我々のように秘密裡に進めている国が他にある可能性はないのか?先ほどの報告では、王宮内で戦いがあった、どうも暗殺隊に侵入したが失敗したらしいということも言っていたではないか?そちらの方の国はどうだ?」
 彼は、個人の戦闘力では義兄弟に劣るものの、知恵は彼らを合わせたものより上だった。
「現在、調査中です。分かり次第ご報告いたします。」
「うむ。分かった。取りあえず軍師殿、頼む。」
と言って立ちあがった、義兄弟達が頷くのを見ると、部屋を出た。

「全く陛下は世のためにナルシス王国を併合、しかも紳士的に、しようというのに、身勝手な連中がいて困る。確かにカンウ殿、チョウヒ殿の言う通り、早くことを進める必要があるな。」
 彼、コウメイはゲントクと作りあげてきた国のことを改めて考えた。
 
 人間と獣人達が、国王ゲントクの善政のもとで共存している。役人も軍人も平等に門が開かれており、税金にしても、裁判ごとにしても平等に扱っている。国は豊らなっており、国民も幸せである。ゲントクの下、丞相である自分が采配をとりカンウ、チョウヒのゲントクの義兄弟2人が両翼となる常勝の軍隊、ゲントクの意志である民のためにつくす役人達、そして民が全て平等に機会が与えられ、能力のある者はそれに見合った地位が与えられる。能力さえあれば、平民が、農民が、貴族になり、将軍になることも可能な国なのである。誰もが希望と自信をもって笑顔でいられる国を実現している。これをさらに広げたい。それが、できるだけ説得を試みるものの聞き入られなければ、やむを得ず武力を行使し、愛の心ある軍隊で解放を進めていく。そして、大帝国が築かれ、より多くの人々が幸せになる、それが目に見えていた。彼にとっては、人間だ、エルフだ、オーガーだ、ドアーフだと言って分かれることなく、聖人であるゲントクの下に全てが平等に統治されることが理想の世につながると信じていた。理想の成人が支配することが、理想の世でないはずはないのである。

 だから、彼にとっては議会が、高等法院が、選挙公が、自由都市が、夜の女王が、各地方の、各種族・部族の権限・権利とかが複雑に入り組んでいるナルシス王国は理解する能力がありながら、理解するつもりは全くなかった。

「どうでしょう、王妃とすることを伝えては?陛下の男ぶりを見れば、なびかない女はいないのではありませんか」
 コウメイが自宅に帰り、彼が着替えをしながら今日のことと彼の考えを伝えると、醜い顔の女、彼の妻である、が言い出した。
「それはいい考えだ。」
"流石に才は私を助けることができる女だ。"彼は今は亡き義父、かつては一時自分の師である、のことを許しもいだした。
「陛下の男ぶりを見れば・・・それがいいな。しかし、男ぶりをみるためには・・・国王陛下に行っていただければ確実に・・・しかし、どうやって・・・使節団を送ろう、そうすれば・・・。」
 彼の頭脳は拘束で回転し始めた。
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