【R18】異世界転移したら老紳士のお世話になることになりまして

チーズたると

文字の大きさ
14 / 67

14

しおりを挟む


 そうして乃亜に触れるだけのキスをして、至近距離で囁いた。

「――儂なしではいられん体にしてやろうか」

 ヴィクトールの鋭い眼差しが、鋭利に乃亜を貫く。

 そこに彼の独占欲を垣間見た気がして、乃亜の下腹部がきゅんと切なげに反応した。

 自分は期待しているのだろうか、と乃亜は思う。

 ヴィクトールと、イケナイ関係になることを。

 父と娘ほどの年齢差がありながらも、求め合う関係を。

 乃亜の足をひらいた彼が、乃亜の秘部に顔をうずめた。

 いったいなにをするのかと思った直後、体躯を貫いた鋭い快感に、腰がびくんと大きく跳ねる。

「きゃうっ!」

 陰部が濡れたものに擦られる感覚があった。

 舌で愛撫されているのだ。ヴィクトールに、秘所を。

 それを理解した途端、激しい羞恥心が乃亜を襲った。その羞恥心は愉悦と結びついて、いっそう乃亜を煽っていく。

「ヴィクトールさん、だめ……そんな、ところ……っ」

 恥ずかしさと気持ちよさで、ややもすればどうにかなってしまいそうだったが、しかし、彼は乃亜の言葉を聞き入れてはくれず、舌先でそこを弄り続けた。

 胸を愛撫されたときとは比べものにならない強烈な法悦が、乃亜を体の内側から溶かしていく。

 ヴィクトールの舌がこすれるたびに、まるで電気でも流されたふうに腰がひとりでにガクガクと震えた。

「やぅうっ、あっ……ぁんン……! ぐりぐり、しないでくださ……っ」

 徐々に呂律が怪しくなっていき、呼吸もままならなくなっていく。

 なにより、下腹部が――秘部の奥が、いたく熱かった。

 乃亜の意思に反してひくひくと蠢くその奥が、なにかを求めている。それが、乃亜を切ない気持ちにさせている。

 けれども、誰かに肌を許すのが初めての乃亜には、その正体がわからない。

 すると突然、過敏な箇所をヴィクトールに吸い上げられた。それは、頭の中でなにかが弾ける錯覚を起こすほどに、鮮烈な感覚であった。

「ふぁああアッ! だめですそれ、だめぇ! あっ、ァッ、あぁあア!」

 何度も何度も、彼はそこを吸い上げる。そのたびに、乃亜の膝はがくがくと痙攣した。

 怖いほどの快楽に、乃亜は相手の頭を押し返そうと試みるが、しかし、腕にうまくチカラが入らないせいで、押し返すことは叶わない。

 大きな波が、迫ってくる気配を感じた。

「ンあぁっ! くるっ、なんかキちゃうぅ……っ」

 未知のなにかが己を飲み込もうとする、予感。

 愉楽に反応する肢体は、乃亜の言うことを聞いてはくれない。

 悦びしか拾えなくなっていく頭でなにかを考えることは、困難極まりなかった。

「あっ、アッ、もうだめっ、だめぇっ!」

 そのとき、ヴィクトールがちらりと乃亜を見やり、双眸を細めて笑った気がした。

 下腹部から脳天にかけて、強烈な感覚が貫く。

「ぁンッ、あっ、ぁああァあアアッ!」

しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話

よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。 「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

処理中です...