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清嶺地 エル(セイレイジ エル)
1:初対面とお金
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自分の名前の由来を母に尋ねたのは小学校低学年だったと思う。
清嶺地 エル。セイレイジ エル。
両親の遺伝で生まれつき虹彩が青く、肌も色白なので、周りの人にハーフと間違えられるのだが正真正銘の日本人だ。
しかも見た目と合間ってこの名前なのだから、聞く人聞く人にいちいち説明するのが面倒くさい。
私があまりにも急かすので、母は紙とボールペンを用意して『エンジェル』の言葉を書き始めた。そして『エンジェル』の『エ』と『ル』の文字の周りを丸で大きく囲み私に言った。
「これでわかったと思うけどあなたはエンジェル。全ての人間を護る天使のようになってほしいと願いを込めて名付けたのよ」
「ふーん」
当時の私は気のない返事をしてしまったが、夢を見がちな自分に『天使』というワードはピッタリだと気に入っている。
私の父と母は仕事一筋のような人間で、三十代後半まで結婚を後回しにしたままキャリアを上げ続けていたらしい。
しかし四十歳手前になったとき、関連企業の立食パーティーに参加した両親は、お互いひと目で恋に落ちたとのこと。
それからはトントン拍子に話が進み、出会ってからなんと三ヶ月でスピード結婚した。
子どもを強く望んだが年齢という部分がネックとなり、医者から『もってもひとりまで』と言われてしまったらしい。
母の『ひとりでも望めるなら』という言葉から私は生まれた。
私の見た目にまず惹かれるのか、両親の年齢に反応する人間はほとんどいなかった。幸せな人を卑下にする輩がいるとしたらこちらから願い下げだ。
このまま優しい両親と気の合う友だちに恵まれ充実した日々を過ごせると思っていた。
転機が訪れたのは中学に入学して半年ほど経ったころだった。両親が経営する事業が軌道に乗り、莫大な富を手に入れることができたのだ。
家屋や家具、小物に至るまで、品質を求め高級なものとなり環境が一変した。
お手伝いさんも雇うまでになったころ、両親とほとんど家で顔を合わせることがなくなった。
その寂しさを埋めるために、友だちに声をかけることが多くなった。
「ねぇ、次の日曜日時間ある? 暇なら遊ばない?」
教室でそれなりに仲の良い女生徒に遊ぶ提案をする。家にいてもペットと一緒にいるくらいしか楽しみないし。
「うーん……ちょっと節約中で……ゴメンね」
やはり中学生というのは金銭との戦いだ。月に五千円のお小遣いなんてファンデーションひとつ買ったらなくなってしまう。
苦い顔をした女生徒に向き直るともうひと押し声をかけてみる。
「心配しないで。お昼ご飯と遊ぶお金奢るから」
「え……悪いよ」
「いいのいいの。私がしたくてやってるんだから」
こう言うと大概の女子はホイホイと付いてくる。『お金より大切なものがある』なんてよく聞くけれどそんなもの綺麗ごとだ。中学生なんて遊びたい年頃なんだから好きにさせてあげたいじゃない。
それから約一年のときが過ぎ、私は中学二年生になった。身長はあまり伸びなかったけれど、お金のチカラを借りて胸を大きくし、栄養バランスを整えた食事を摂り、専属トレーナー指導の運動も取り入れた。
努力が実り、読者モデルのオーディションに合格し、雑誌の撮影などお給料を貰えるまでになった。お給料と言っても、両親からのお小遣いと比べるとすずめの涙のようなものだけど。
このころになると、教室内で話題の中心はいつも私になり、スクールカーストの上位を確立させていった。
人からの尊敬の眼差しはなんて気持ちいいものなんだろう。もっと私を持ち上げてよ。そして自分が惨めだって思い知れ。
そんな生活が続いたある日の学校帰り、私は本屋にいた。ほしい本があるとネットで注文するのだが、誰よりも早く読みたい衝動を抑えられず、発売日にわざわざ出向いていた。
本屋の自動ドアをくぐり抜けると、目的の商品はすぐ目の前にあった。
そのコミックと共に、周りの男女の流行に合わせられるよう他ジャンルの雑誌も何冊か買った。これで当分話題に困らないだろう。
会計を済ませ自動ドアを潜り抜けようとすると、私と同じ中学の制服を着た男子が本棚の前に佇んでいるのを見かけた。
あ、この人知ってる。四月の部活動紹介でバスケ部にいた人だ。デモンストレーションで引き立てるはずの先輩と張り合って顧問に怒られていたっけ。その実力はクラスの違う私でも耳に届くほどだった。
私はいても立ってもいられず彼の名前を呼んだ。
「磯貝くん。偶然だね」
彼にとって予期せぬ問いかけだったのか、ビクッと身体が跳ねこちらから見ても驚いているのがわかった。その様子に思わずクスクスと笑ってしまう。
「ビックリさせてゴメン。でも平日の夕方に本屋なんてめずらしいなーと思って」
私のフォローを聞いて少し落ち着きを取り戻したらしい。黒縁メガネを掛け直すと口を開いた。
「清嶺地さん……本当にビックリしたよ」
「あ、私の名前知ってるんだー。嬉しいなー」
「そりゃ、うちの学校の有名人だからね。同じ学年ならより一層知らない人はいないんじゃない?」
彼の言葉に私は有頂天になる。そうよ。私はお金で全てを手に入れたの。謙遜してるだけマトモないい子でしょ?
考えが口から出そうなのを恐れて別の話を切り出す。
「そんなことよりさ、ここで何してるの? 買い物?」
「あぁ、うん。だけど思ったより高いなぁって」
そう言う彼の手にバスケットボールの教本が握られていた。値段をチラリと見ると『二千円(税別)』と印刷されていた。これを買ってあげればバスケ選手候補の同級生と友だちになれるチャンスだ。私はいつものように提案することにした。
「ねぇ、良かったらそれ買ってあげようか?」
「え?」
「だって、ほしいんでしょ?」
パラパラと捲っていた教本から私へ彼の視線が移る。あまり女慣れしていないのだろう。目が合った瞬間に彼の顔が真っ赤になった。ピュアボーイめ。
そんな空気を悟られたくなかったのか、彼は少し大きめの声で言い訳をした。
「それはもちろんほしいけど、ほぼ初対面の女の子に買ってもらうわけにいかないよ」
「でも『良かったら』って言ったよね? 私は善意でやってることなの」
「だけど……」
なかなか折れないな、こいつ……庶民なら庶民らしく勝ち組に頼ればいいのに。それならば奥の手を使うしかない……
「ねぇ、磯貝くんって誕生日いつ?」
「どうしたの、突然……」
疑問が解決していないのに別の質問を投げかけたので、彼は更に混乱しているようだ。ずっと本屋に長居するわけにいかないので、彼のブレザーの裾を軽くつまみわざと彼の顔を見上げる。私の上目遣いで言うことを聞かなかった男なんていないのよ。
「いいから教えて」
案の定作戦勝ちし、彼の顔は今まで以上に赤くなり目を逸らした。そうそう、このウブな反応がたまらなく好き。
埒が明かないと観念したのか、黒の短髪の頭をガリガリと掻くと再び私と目を合わせた。
「七月二十日」
「嘘!? 私と十日しか離れてないじゃん! 七月三十日だもん!」
「そうなんだ……」
彼のそっけない返事が耳に届かないほど、私の気持ちを昂らせた。これならもうひと押しでこいつは落ちる。
ちなみに彼の誕生日はあらかじめ知っていた。クラスメイトの女子が『その日手作りクッキーをあげて告白する!』と言っていたから。この演技力、芸能事務所で買ってくれないかしら。
「誕生日近いし、友だち記念として買ってあげる!」
「だからそういうのしなくていいから」
「遠慮しないでって」
落とし文句を言った瞬間、彼は私の肩を掴み距離を取った。どうして……?
磯貝くんはため息をついたあと、呆れたような顔をして目線を下げながらつぶやいた。
「あのさぁ、俺は元々この本を買おうとしてたの。お小遣いでね」
「でも私が買えばそのお小遣い有意義に使えるじゃない」
彼は『まだわかっていないの?』とでもいうような目で私を見つめてくる。私、間違ったこと言ってる?
「コツコツ貯めたお金握りしめて買うの楽しみにしてたんだ。でも本当にギリギリで『ジュースとか買えないなぁ』って思ってたとき清嶺地さんに声をかけられた。まぁ、はっきり断らなかった俺も悪いんだけど」
私たちの押し問答に、他の客がチラチラとこちらを見てくる。そんな空気を察したのか彼は最後の言葉を畳み掛けた。
「お金持ちなのかもしれないけどさ、もうちょっと人との付き合い方を考えた方がいいんじゃない?」
「え? 私はただ……」
「じゃ、明日学校で」
そういうと彼はさっさと会計を済ませ、商品を受け取るとそそくさと店をあとにした。何よ、買えるお金あったのなら最初からそう言ってよ。
それにしても……私に自分の意見を言う人初めて見たかも。両親や取り巻きは私が命令するとすぐに従ってくれるのに。
読者モデルもやっている美人な私が技を仕掛けても落ちないなんて……こうなったら意地でも振り向かせてみせるんだから。
イソガイ フミヒト……
面白そうじゃない。覚悟してなさいよね。
清嶺地 エル。セイレイジ エル。
両親の遺伝で生まれつき虹彩が青く、肌も色白なので、周りの人にハーフと間違えられるのだが正真正銘の日本人だ。
しかも見た目と合間ってこの名前なのだから、聞く人聞く人にいちいち説明するのが面倒くさい。
私があまりにも急かすので、母は紙とボールペンを用意して『エンジェル』の言葉を書き始めた。そして『エンジェル』の『エ』と『ル』の文字の周りを丸で大きく囲み私に言った。
「これでわかったと思うけどあなたはエンジェル。全ての人間を護る天使のようになってほしいと願いを込めて名付けたのよ」
「ふーん」
当時の私は気のない返事をしてしまったが、夢を見がちな自分に『天使』というワードはピッタリだと気に入っている。
私の父と母は仕事一筋のような人間で、三十代後半まで結婚を後回しにしたままキャリアを上げ続けていたらしい。
しかし四十歳手前になったとき、関連企業の立食パーティーに参加した両親は、お互いひと目で恋に落ちたとのこと。
それからはトントン拍子に話が進み、出会ってからなんと三ヶ月でスピード結婚した。
子どもを強く望んだが年齢という部分がネックとなり、医者から『もってもひとりまで』と言われてしまったらしい。
母の『ひとりでも望めるなら』という言葉から私は生まれた。
私の見た目にまず惹かれるのか、両親の年齢に反応する人間はほとんどいなかった。幸せな人を卑下にする輩がいるとしたらこちらから願い下げだ。
このまま優しい両親と気の合う友だちに恵まれ充実した日々を過ごせると思っていた。
転機が訪れたのは中学に入学して半年ほど経ったころだった。両親が経営する事業が軌道に乗り、莫大な富を手に入れることができたのだ。
家屋や家具、小物に至るまで、品質を求め高級なものとなり環境が一変した。
お手伝いさんも雇うまでになったころ、両親とほとんど家で顔を合わせることがなくなった。
その寂しさを埋めるために、友だちに声をかけることが多くなった。
「ねぇ、次の日曜日時間ある? 暇なら遊ばない?」
教室でそれなりに仲の良い女生徒に遊ぶ提案をする。家にいてもペットと一緒にいるくらいしか楽しみないし。
「うーん……ちょっと節約中で……ゴメンね」
やはり中学生というのは金銭との戦いだ。月に五千円のお小遣いなんてファンデーションひとつ買ったらなくなってしまう。
苦い顔をした女生徒に向き直るともうひと押し声をかけてみる。
「心配しないで。お昼ご飯と遊ぶお金奢るから」
「え……悪いよ」
「いいのいいの。私がしたくてやってるんだから」
こう言うと大概の女子はホイホイと付いてくる。『お金より大切なものがある』なんてよく聞くけれどそんなもの綺麗ごとだ。中学生なんて遊びたい年頃なんだから好きにさせてあげたいじゃない。
それから約一年のときが過ぎ、私は中学二年生になった。身長はあまり伸びなかったけれど、お金のチカラを借りて胸を大きくし、栄養バランスを整えた食事を摂り、専属トレーナー指導の運動も取り入れた。
努力が実り、読者モデルのオーディションに合格し、雑誌の撮影などお給料を貰えるまでになった。お給料と言っても、両親からのお小遣いと比べるとすずめの涙のようなものだけど。
このころになると、教室内で話題の中心はいつも私になり、スクールカーストの上位を確立させていった。
人からの尊敬の眼差しはなんて気持ちいいものなんだろう。もっと私を持ち上げてよ。そして自分が惨めだって思い知れ。
そんな生活が続いたある日の学校帰り、私は本屋にいた。ほしい本があるとネットで注文するのだが、誰よりも早く読みたい衝動を抑えられず、発売日にわざわざ出向いていた。
本屋の自動ドアをくぐり抜けると、目的の商品はすぐ目の前にあった。
そのコミックと共に、周りの男女の流行に合わせられるよう他ジャンルの雑誌も何冊か買った。これで当分話題に困らないだろう。
会計を済ませ自動ドアを潜り抜けようとすると、私と同じ中学の制服を着た男子が本棚の前に佇んでいるのを見かけた。
あ、この人知ってる。四月の部活動紹介でバスケ部にいた人だ。デモンストレーションで引き立てるはずの先輩と張り合って顧問に怒られていたっけ。その実力はクラスの違う私でも耳に届くほどだった。
私はいても立ってもいられず彼の名前を呼んだ。
「磯貝くん。偶然だね」
彼にとって予期せぬ問いかけだったのか、ビクッと身体が跳ねこちらから見ても驚いているのがわかった。その様子に思わずクスクスと笑ってしまう。
「ビックリさせてゴメン。でも平日の夕方に本屋なんてめずらしいなーと思って」
私のフォローを聞いて少し落ち着きを取り戻したらしい。黒縁メガネを掛け直すと口を開いた。
「清嶺地さん……本当にビックリしたよ」
「あ、私の名前知ってるんだー。嬉しいなー」
「そりゃ、うちの学校の有名人だからね。同じ学年ならより一層知らない人はいないんじゃない?」
彼の言葉に私は有頂天になる。そうよ。私はお金で全てを手に入れたの。謙遜してるだけマトモないい子でしょ?
考えが口から出そうなのを恐れて別の話を切り出す。
「そんなことよりさ、ここで何してるの? 買い物?」
「あぁ、うん。だけど思ったより高いなぁって」
そう言う彼の手にバスケットボールの教本が握られていた。値段をチラリと見ると『二千円(税別)』と印刷されていた。これを買ってあげればバスケ選手候補の同級生と友だちになれるチャンスだ。私はいつものように提案することにした。
「ねぇ、良かったらそれ買ってあげようか?」
「え?」
「だって、ほしいんでしょ?」
パラパラと捲っていた教本から私へ彼の視線が移る。あまり女慣れしていないのだろう。目が合った瞬間に彼の顔が真っ赤になった。ピュアボーイめ。
そんな空気を悟られたくなかったのか、彼は少し大きめの声で言い訳をした。
「それはもちろんほしいけど、ほぼ初対面の女の子に買ってもらうわけにいかないよ」
「でも『良かったら』って言ったよね? 私は善意でやってることなの」
「だけど……」
なかなか折れないな、こいつ……庶民なら庶民らしく勝ち組に頼ればいいのに。それならば奥の手を使うしかない……
「ねぇ、磯貝くんって誕生日いつ?」
「どうしたの、突然……」
疑問が解決していないのに別の質問を投げかけたので、彼は更に混乱しているようだ。ずっと本屋に長居するわけにいかないので、彼のブレザーの裾を軽くつまみわざと彼の顔を見上げる。私の上目遣いで言うことを聞かなかった男なんていないのよ。
「いいから教えて」
案の定作戦勝ちし、彼の顔は今まで以上に赤くなり目を逸らした。そうそう、このウブな反応がたまらなく好き。
埒が明かないと観念したのか、黒の短髪の頭をガリガリと掻くと再び私と目を合わせた。
「七月二十日」
「嘘!? 私と十日しか離れてないじゃん! 七月三十日だもん!」
「そうなんだ……」
彼のそっけない返事が耳に届かないほど、私の気持ちを昂らせた。これならもうひと押しでこいつは落ちる。
ちなみに彼の誕生日はあらかじめ知っていた。クラスメイトの女子が『その日手作りクッキーをあげて告白する!』と言っていたから。この演技力、芸能事務所で買ってくれないかしら。
「誕生日近いし、友だち記念として買ってあげる!」
「だからそういうのしなくていいから」
「遠慮しないでって」
落とし文句を言った瞬間、彼は私の肩を掴み距離を取った。どうして……?
磯貝くんはため息をついたあと、呆れたような顔をして目線を下げながらつぶやいた。
「あのさぁ、俺は元々この本を買おうとしてたの。お小遣いでね」
「でも私が買えばそのお小遣い有意義に使えるじゃない」
彼は『まだわかっていないの?』とでもいうような目で私を見つめてくる。私、間違ったこと言ってる?
「コツコツ貯めたお金握りしめて買うの楽しみにしてたんだ。でも本当にギリギリで『ジュースとか買えないなぁ』って思ってたとき清嶺地さんに声をかけられた。まぁ、はっきり断らなかった俺も悪いんだけど」
私たちの押し問答に、他の客がチラチラとこちらを見てくる。そんな空気を察したのか彼は最後の言葉を畳み掛けた。
「お金持ちなのかもしれないけどさ、もうちょっと人との付き合い方を考えた方がいいんじゃない?」
「え? 私はただ……」
「じゃ、明日学校で」
そういうと彼はさっさと会計を済ませ、商品を受け取るとそそくさと店をあとにした。何よ、買えるお金あったのなら最初からそう言ってよ。
それにしても……私に自分の意見を言う人初めて見たかも。両親や取り巻きは私が命令するとすぐに従ってくれるのに。
読者モデルもやっている美人な私が技を仕掛けても落ちないなんて……こうなったら意地でも振り向かせてみせるんだから。
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