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27.二人っきりの部屋
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ヘリコプターがタワーマンションのヘリポートに到着すると、真っ赤な顔で冬馬さんは私を抱き締めながら降ろした。
「冬馬さん、今日はありがとうございました。私、冬馬さんの部屋に戻って良いのでしょうか?」
「戻って来て欲しい」
冬馬さんが私を強く抱き締める。ヘリポートは風が強くて雲を吹っ飛ばしたのか、満点の星空が広がっていた。眼下に望む街の明かりも宝石みたいに見えて、冬馬さんがキラキラして見えた。風が強くて寒さも感じるが、冬馬さんと接触している部分だけが熱を持っていた。
冬馬さんの部屋に入ると、私はなぜか二人きりであることに緊張した。
「お腹空いてない? それともお風呂にする?」
「お風呂に入りたいです。一緒に入りますか?」
自然と自分から漏れた言葉に自分で驚いた。私は今冬馬さんと距離を詰めたいと思っている。でも、お風呂に誘うなんて狂気の沙汰だ。彼がしょっちゅう私をお風呂に誘って来ていたから、口癖が移ってしまった。
「いや、大丈夫! そんな罠仕掛けないで! 絶対に結婚までは我慢するから。未来は怖い子だな」
冬馬さんは動揺しながら、自分は一人シャワーを浴びに行った。私は戸惑いつつもも湯船に浸かりバスローブに着替える。お風呂から出ると冬馬さんが熱った顔をして待っていた。
「冬馬さん。疲れてますよね。よければマッサージさせてください」
前回、マッサージした時に冬馬さんが凄く喜んでくれた。私は今日助けて貰ったお礼の意味も込めて彼に何かしてあげたかった。
「えっ? マッサージ? お願いします」
冬馬さんは声が裏返っている上に敬語になっていた。彼をベッドに寝かせて私は跨ってマッサージを始める。前にした時は「凄い気持ちいい!」と連呼してくれたのに今は無言だ。初めての感動は無くなってしまったのかもしれない。だったら、感動してもらえるよう念入りにマッサージするだけだ。
「冬馬さん、仰向けになってください」
「う、うん」
「なんか緊張してます? リラックスしてくれて大丈夫ですよ。私、冬馬さんに気持ちよくなって欲しくてやってるんです」
「もう、誘惑しないで⋯⋯」
冬馬さんが仰向けになろうとした時に、私のバスローブの紐に引っかかた。するりと紐は解けで私の体が顕になり、思わず両手で隠し後ずさる。
「ごめん。違うんだ。わざとじゃないんだ。結婚するまでは『体の対話ではなく心の対話。キスよりとにかく対話』をモットーに頑張るから」
ワタワタしながら弁明してくる彼を見るのが楽しくなってくる。私は自分のバスローブを整えながら、冬馬さんに再び跨った。
「私も、もっと冬馬さんと話したいです。もっと貴方のことを知りたい」
私は冬馬さんのことを本当によく知らない。それでも、彼と一緒にいると幸せを感じる。遊ばれてても良いなどと私らしくなく吹っ切った事で気が楽になった。
「そう言ってくれると嬉しい。俺のことあまり聞いてくれないから、興味を持って貰ってないじゃないかと思ってた」
私は彼の鎖骨のあたりをマッサージしていると、突然手首を掴まれた。
「こんなこと絶対に他ではしないで」
「私が母以外で、マッサージするのは冬馬さんが初めてです」
「この格好でしてたのか?」
バスローブなんて、私はここに来て初めて着た。それまで、バスローブは洋画でしか見た事がない。冬馬さんが用意してくれた寝巻きはスケスケ過ぎて着れないから、中が見えないバスローブしか選択肢がなかっただけだ。
「大体ジャージでしたけど⋯⋯」
「未来のジャージ⋯⋯それは、それで」
私は冬馬さんが私のジャージ姿を妄想して身悶えているのが分かってしまった。冬馬さんが私の事が好きなように見えるのは私の願望のせいかもしれない。それでも、私の一挙手一投足に反応する彼を見ていると心が満たされるのを感じた。
「冬馬さん、今日はありがとうございました。私、冬馬さんの部屋に戻って良いのでしょうか?」
「戻って来て欲しい」
冬馬さんが私を強く抱き締める。ヘリポートは風が強くて雲を吹っ飛ばしたのか、満点の星空が広がっていた。眼下に望む街の明かりも宝石みたいに見えて、冬馬さんがキラキラして見えた。風が強くて寒さも感じるが、冬馬さんと接触している部分だけが熱を持っていた。
冬馬さんの部屋に入ると、私はなぜか二人きりであることに緊張した。
「お腹空いてない? それともお風呂にする?」
「お風呂に入りたいです。一緒に入りますか?」
自然と自分から漏れた言葉に自分で驚いた。私は今冬馬さんと距離を詰めたいと思っている。でも、お風呂に誘うなんて狂気の沙汰だ。彼がしょっちゅう私をお風呂に誘って来ていたから、口癖が移ってしまった。
「いや、大丈夫! そんな罠仕掛けないで! 絶対に結婚までは我慢するから。未来は怖い子だな」
冬馬さんは動揺しながら、自分は一人シャワーを浴びに行った。私は戸惑いつつもも湯船に浸かりバスローブに着替える。お風呂から出ると冬馬さんが熱った顔をして待っていた。
「冬馬さん。疲れてますよね。よければマッサージさせてください」
前回、マッサージした時に冬馬さんが凄く喜んでくれた。私は今日助けて貰ったお礼の意味も込めて彼に何かしてあげたかった。
「えっ? マッサージ? お願いします」
冬馬さんは声が裏返っている上に敬語になっていた。彼をベッドに寝かせて私は跨ってマッサージを始める。前にした時は「凄い気持ちいい!」と連呼してくれたのに今は無言だ。初めての感動は無くなってしまったのかもしれない。だったら、感動してもらえるよう念入りにマッサージするだけだ。
「冬馬さん、仰向けになってください」
「う、うん」
「なんか緊張してます? リラックスしてくれて大丈夫ですよ。私、冬馬さんに気持ちよくなって欲しくてやってるんです」
「もう、誘惑しないで⋯⋯」
冬馬さんが仰向けになろうとした時に、私のバスローブの紐に引っかかた。するりと紐は解けで私の体が顕になり、思わず両手で隠し後ずさる。
「ごめん。違うんだ。わざとじゃないんだ。結婚するまでは『体の対話ではなく心の対話。キスよりとにかく対話』をモットーに頑張るから」
ワタワタしながら弁明してくる彼を見るのが楽しくなってくる。私は自分のバスローブを整えながら、冬馬さんに再び跨った。
「私も、もっと冬馬さんと話したいです。もっと貴方のことを知りたい」
私は冬馬さんのことを本当によく知らない。それでも、彼と一緒にいると幸せを感じる。遊ばれてても良いなどと私らしくなく吹っ切った事で気が楽になった。
「そう言ってくれると嬉しい。俺のことあまり聞いてくれないから、興味を持って貰ってないじゃないかと思ってた」
私は彼の鎖骨のあたりをマッサージしていると、突然手首を掴まれた。
「こんなこと絶対に他ではしないで」
「私が母以外で、マッサージするのは冬馬さんが初めてです」
「この格好でしてたのか?」
バスローブなんて、私はここに来て初めて着た。それまで、バスローブは洋画でしか見た事がない。冬馬さんが用意してくれた寝巻きはスケスケ過ぎて着れないから、中が見えないバスローブしか選択肢がなかっただけだ。
「大体ジャージでしたけど⋯⋯」
「未来のジャージ⋯⋯それは、それで」
私は冬馬さんが私のジャージ姿を妄想して身悶えているのが分かってしまった。冬馬さんが私の事が好きなように見えるのは私の願望のせいかもしれない。それでも、私の一挙手一投足に反応する彼を見ていると心が満たされるのを感じた。
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