【R18】隣人ガチャ、大成功

桜 ちひろ

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移動は数秒。
インターホンを押す手がタイミングを迷う。
中からキャッキャ、楽しそうな声が聞こえる。
私は絶対に邪魔にしかならない気がする、2人でも充分楽しそうだ。そう思いながらもここまで来て行かないのもなー、少し迷ったが早めにお暇しよう。そう決めてボタンに手を伸ばした。


「はーい!」

橘さんの声がしてすぐにドアが開いた。

「こんばんはー…お誘いありがとうございます。」

「いえいえ!こちらこそ急にすみません。梨花りかが飯田さんも誘ったらどうかって言い出して…仲良くなりたいみたいで。」

「私もこっちに友達居ないので、仲良くしてもらえると嬉しいです!あ、下の名前は葵というので良かったら下の名前で呼んでください。」

「葵ちゃんか!僕も葵ちゃんって呼んでもいいですか?僕のことは大地だいちって呼んで下さい!」

人懐っこい笑顔で言われて拒否する理由もないので承諾した。

「ささ!上がって!お肉もだけど海老とか帆立も沢山あるから遠慮なく食べてくださいね。」

部屋にお邪魔すると部屋の間取りはほぼ同じだった。
それなのに自分の部屋とは全然違うシックで落ち着きのある大人の男性らしい部屋だった。
キッチンカウンターとダイニングテーブルにはすでに切られた野菜と綺麗に盛り付けられた肉や海鮮が並んでいた。

「もう火ついてるから焼いちゃうよー」

「準備のお手伝いしてなくてすみません、あのこれ良かったらどうぞ、家にこれしかなくて。」

「お気遣いありがとうございます!手ぶらで良かったのに」

「あ、ビールの好み一緒だ。ワインまでいいんですか?」

「飲んじゃってください!梨花さんは飲めますか?」

「あ、私も大丈夫です!強くはないんですけど…飲めます!」

「梨花は弱いからちょっとだけにしないとね」



そんな会話をしながら食材を持ってバルコニーへ出るとこちらも素敵な空間が広がっていた。
ラタンのテーブルセットにソファーもあり、リゾートへ来たのかと思うような空間だ。

「これだけ置いてもまだ広いのは最高ですよね。夏はプール置くつもりなので入りに来て下さいね!」

「本当に!私はまだリクライニングチェアとサイドテーブルしか置いてなくて持て余しちゃってて。こんなに素敵な空間にもなるんですね!」


プールのお誘いは軽くスルーして感想をつたえる。

引っ越し前の都内での暮らしなどを話たり、趣味の話をしつつ食事をいただく。
もっと気まずい空気になるかと思っていたが、お酒もすすみ、楽しい時間を過ごせていた。
しかし私の質問でこの楽しい空気が一変してしまったのだ。

「橘さんと梨花さんは遠距離恋愛だったんですよね?素敵ですよねー、彼氏が来てくれるなんて。」

「あー、いや?梨花とはこっちで出会ったんだよ。」

「え、じゃ付き合いたてホヤホヤ?そんな時期にお邪魔しちゃってすみません!」

「違う、ちがう、彼氏、彼女ではないよ?友達以上、恋人未満ってやつ?まーセフレってやつですよ。」

「ぅえ?…あっ、なるほどー」

思わず変な声が出てしまった。
私もセフレが居たし、なんならそっち側の人間だけども。
あまりにも自然に言うもんだからビックリした。
それに梨花さんも「そうなんですー、ハマっちゃって」という軽い言葉が続いた。

隠す気もないみたいだし、まぁ…いいや。
私も開き直って気にしないことにした。
なんせ私の方がしていることはヤバい自覚はある。
ナンパ待ちからのお持ち帰り、そして週末は連日アプリで男を探しているのだから。

「だからうるさくて申し訳ないなーっと思ってお詫びにご招待してみようって話になりまして。」

梨花さんは自分の声が聞こえると知っていたようだ。
まぁ、そうだろう。窓を開けてたし。








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