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the 3rd day 見合い
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カイが到着して2日目の護衛には、午前中から見合いの予定が入っていた。
昨夜話したことが事実なら、恐らく見合いでレナは相手の好意を受けることができず、進展は見込めない。
カイはそんな場に立ち会い続けるのだろうかと心配になる。
不毛な時間が過ぎていくのであれば、イライラしない自信がなかったが、金のためだと割り切れば、なんとかなりそうな気がした。
まずはレナを部屋まで迎えに行き、応接室まで連れて行く誘導任務。
朝から動線を確認しつつ、応接室や周りの環境、危険が迫るとしたらどこになるのかをチェックした。
「おはようございます、ハウザー様。随分と早くから活動されておいでのようで、私、非常に驚いております」
ハオルがカイの仕事ぶりに感心して、時々手伝うことを尋ねてくれる。この初老の男性はなかなか親切らしい。カイはハオルに礼を言いながら時々城内の様子や普段の人の入りを教えてもらった。
(朝早くからというか、昨日からそのまま活動中なんだがな)
カイは心の中で呟いてひと通りの確認を終え、部屋に戻る。
デスクの上にサンドウィッチと温かいコーヒーが置かれていた。
先ほどの動線を思い出しながらサンドウィッチを食べつつ、コーヒーを胃に流し込む。濃いめの深煎りコーヒーが徹夜の胃には少し強い。
(さて、王女殿下の支度は終わっているのか?)
身支度を整え、レナの部屋の前まで廊下を歩くと、侍女のサーヤが扉の前に立っていた。
「おはようございます、ハウザー様。レナ様はもうすぐ参ります」
サーヤが一礼すると、部屋の中から声がした。
サーヤは扉を開けて頭を下げた。手は腰あたりで重ねている。
「徹夜明けなのに、朝からありがとう、カイ。これからが本番よ。よろしくね」
髪をアップにしてまとめ上げ、髪に白い生花の髪飾りを付けたレナが部屋から出てきた。昨日の姿よりも少し大人びて見える。赤いドレスがよく似合っていた。
「おはようございます、殿下。ようやく護衛らしい任務、よろしくお願いします」
胸に左の掌をあてて軽く頭を傾けたカイは、徹夜明けだというのに疲れが見えない。
「皮肉まで丁寧にありがとう。どうぞよろしくね」
レナは動じずにっこり笑うと、カイの斜め後ろを付いて歩いた。応接室までそのまま歩くと、カイが扉を開け、レナを案内する。
「さすが、初めての城内にも関わらず、スマートな案内ね」
通り過ぎざまに小さな声でレナはカイを褒めて、応接室の先客に目をやった。
「本日は、わざわざこちらまで足をお運びいただき、感謝申し上げます」
レナは先客に軽く会釈をしてカイの引いた椅子に腰掛ける。
「本日はお招きいただきありがとうございます。ルリアーナの宝石と呼び声の高いレナ王女。さすが、とてもお美しい」
相手は、国内の有力貴族でレナも良く知る侯爵の息子だった。レナは父親をよく知っているので、親に似ていないかと顔のパーツの共通点を思わず探してしまった。
「どうもありがとうございます。少しの時間ですが、よろしくお願いしますね」
2人は暫く会話を続けた。
昨夜話したことが事実なら、恐らく見合いでレナは相手の好意を受けることができず、進展は見込めない。
カイはそんな場に立ち会い続けるのだろうかと心配になる。
不毛な時間が過ぎていくのであれば、イライラしない自信がなかったが、金のためだと割り切れば、なんとかなりそうな気がした。
まずはレナを部屋まで迎えに行き、応接室まで連れて行く誘導任務。
朝から動線を確認しつつ、応接室や周りの環境、危険が迫るとしたらどこになるのかをチェックした。
「おはようございます、ハウザー様。随分と早くから活動されておいでのようで、私、非常に驚いております」
ハオルがカイの仕事ぶりに感心して、時々手伝うことを尋ねてくれる。この初老の男性はなかなか親切らしい。カイはハオルに礼を言いながら時々城内の様子や普段の人の入りを教えてもらった。
(朝早くからというか、昨日からそのまま活動中なんだがな)
カイは心の中で呟いてひと通りの確認を終え、部屋に戻る。
デスクの上にサンドウィッチと温かいコーヒーが置かれていた。
先ほどの動線を思い出しながらサンドウィッチを食べつつ、コーヒーを胃に流し込む。濃いめの深煎りコーヒーが徹夜の胃には少し強い。
(さて、王女殿下の支度は終わっているのか?)
身支度を整え、レナの部屋の前まで廊下を歩くと、侍女のサーヤが扉の前に立っていた。
「おはようございます、ハウザー様。レナ様はもうすぐ参ります」
サーヤが一礼すると、部屋の中から声がした。
サーヤは扉を開けて頭を下げた。手は腰あたりで重ねている。
「徹夜明けなのに、朝からありがとう、カイ。これからが本番よ。よろしくね」
髪をアップにしてまとめ上げ、髪に白い生花の髪飾りを付けたレナが部屋から出てきた。昨日の姿よりも少し大人びて見える。赤いドレスがよく似合っていた。
「おはようございます、殿下。ようやく護衛らしい任務、よろしくお願いします」
胸に左の掌をあてて軽く頭を傾けたカイは、徹夜明けだというのに疲れが見えない。
「皮肉まで丁寧にありがとう。どうぞよろしくね」
レナは動じずにっこり笑うと、カイの斜め後ろを付いて歩いた。応接室までそのまま歩くと、カイが扉を開け、レナを案内する。
「さすが、初めての城内にも関わらず、スマートな案内ね」
通り過ぎざまに小さな声でレナはカイを褒めて、応接室の先客に目をやった。
「本日は、わざわざこちらまで足をお運びいただき、感謝申し上げます」
レナは先客に軽く会釈をしてカイの引いた椅子に腰掛ける。
「本日はお招きいただきありがとうございます。ルリアーナの宝石と呼び声の高いレナ王女。さすが、とてもお美しい」
相手は、国内の有力貴族でレナも良く知る侯爵の息子だった。レナは父親をよく知っているので、親に似ていないかと顔のパーツの共通点を思わず探してしまった。
「どうもありがとうございます。少しの時間ですが、よろしくお願いしますね」
2人は暫く会話を続けた。
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