黒山羊と花の乙女

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人物紹介④

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【ハーミット】
ヤドカリ族。
不動産賃貸ヤドカリ商会の営業。
巻貝はたくさん持っていて日によって着替える。
お喋りで大量の物件情報を暗記しており、大家たちとも仲良し。
体格の問題で移動が遅く、内覧のときお客さんに運んでもらわないといけないのが悩みどころ。

【青葉亭の白山羊】
白山羊族。長い顎髭のおじいさん。
名前はメーヤ。ラーニャの兄嫁の叔父。
昔々、嫁に浮気されて逃げられてからずっと独身。
子供好きのお人好し。ルクにじーちゃんと呼ばれてとても嬉しい。

【アリエス】
羊族。
青葉亭で働く料理人。
全身毛皮タイプの獣人だが、厨房での暑さ対策と抜け毛の混入防止のため、こまめに毛刈りしている。羊毛は売って副収入にしている。
大柄でぶっきらぼうで老けてみえるが、ユールと同い年。
ラーニャが気になるが、子持ちの既婚者相手に絶対言っちゃいけないと思っている。

【オフィーリア】
黒揚羽の虫人。
優雅な立ち居振る舞いから、マダムと敬称をつけられる。代々記憶を共有し、衣料品店を営んでいる。東街道中央街では、カナブンのアメラン、蚕蛾のリンニールと並んで長い記憶を保持している。

事件の翌年の春。
日差しのうららかな午後、一頭の黒揚羽が傭兵ギルドで団長と面会している。

「マダム・オフィーリア。このたびは結構な額のご寄付を頂戴しまして、ありがとうございます」
「とんでもございませんわ。先代の私が受けた御恩に比べましたら、ほんの気持ちばかりでございます。ご笑納くださいませ」

 彼女は団長室を出た後、救護室で働く樹花族のリファリールに会いにくる。

「リファリール様」
「オフィーリアさん?」
「はい、どうか変わらずそのようにお呼びくださいませ。無事、継いでおりますわ」

 涙ぐむ彼女の肩を抱き、そのエプロンのポケットから顔を出したリスにも微笑みかけた。

「あら、メープルさん。あのとき、見つけてくれて、ありがとう」

 そして、彼女は尋ねる。

「ユールさんは?」
「今日は、お仕事で外に」
「そうですか。リファリール様、彼と同じお住まいでしたわね」
「はい」
「預けさせていただいても、よろしいでしょうか。先代と卵だったわたしたちを、包んでくださったお礼でございます」

 その夜、リファリールが、帰ってきたユールと共に、預けられた包みを開けると、仕立ての良い真白いシャツが一枚入っていた。

『ご来店を心よりお待ちしております。黒揚羽のオフィーリア』
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