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第9話 思春期の理性はいとも簡単に崩れ去る
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俺、八条拓哉《はちじょうたくや》は緊張した心持ちで家に着いた。今日一日はなにかソワソワとしてしまって落ち着きがなかった。
それもこれも、全ては妹のせいだろう。
今日あいつが帰ってきたら全てが終わる。
何事もなかったように俺たちは普通の兄妹にもどり、今まで通りの生活を送っていく。
それが俺の理想であり、あいつの理想でもある。
全ては上手くいっている……はず。
しかし心のなかに、少しだけ違和感のようなものがある。
それはたまにズキっとした鈍痛を感じさせるが、俺はその痛みを無視し続ける。
まるで、それが腫物であるかのように。俺は無意識のうちにそれを避けている。
「さてと、あいつが帰ってくるまでは勉強をしますか」
俺は久しぶりに落ち着いた気持ちで勉強をスタートさせるのだった。
しばらくして。
「ただいま~」
妹が帰ってきた。その声には少しの緊張が感じられた。
「おかえりー」
俺は自室のドア越しに妹に返事をする。どうやら、妹は俺の部屋の前で少しだけ佇んでいるようだ。
話をするタイミングをはかっているのだろう。もじもじとしている妹の様子が目に浮かんでくる。
俺は椅子から立ち上がり、ドアをゆっくりと開けて、
「入るか?」
そう一言だけ妹に声をかけた。
「う、うん……」
妹は恥ずかしそうにしながら、手を前で組んで俺の部屋へと入った。
「で、答えは出たのか?」
俺は躊躇わずに妹に問いかける。ここは恥ずかしがっていてはお兄ちゃんとしての顔が立たないとも思ったからだ。
少し強めの態度で攻めよう。
「うん……」
「それじゃあ、早く聞かせてもらおうか」
「あのね、あのね……」
「うん」
「私、お兄ちゃんの受験勉強に悪い影響を与えたくないの」
「うん」
「だからね、このままじゃいけないと思うの」
「そうだな、よく考えたみたいだな」
「お兄ちゃん、単刀直入に言うね」
「お、おお……」
「私、お兄ちゃんとエッチなことしたい」
「ああ、やっと分かってくれたか、そうかそうか」
「私とエッチなことしてくれる、お兄ちゃん?」
「ああ、もちろん。って……」
あれ、妹は今さっきなんてい言った?
「じゃあ、今からしよっ!!」
妹はどういうわけか、俺の手をとって、ベットに俺を座らせた。
「じゃあ、お兄ちゃん。じっとしててね」
あ、れ……
今、いったい何が起きている?
妹は何をしようとしている?
「わぁ……ここってこんな形してるんだぁ」
いつのまにか俺のズボンは脱がされていた。
「それじゃあ、いくね。私がんばるねっ」
そういって妹は……
勢いよく、俺の……
おれを……
「あ、れ……」
しばらくの間、俺の意識はとんでいたみたいだ。
ぼやけていた像が次第に鮮明な画像へと、鮮やかな色を取り戻していき……
そして、俺の目の前にはあり得ない光景が広がっていた。
「おにいちゃん……ごちそうさま、でしたぁぁあ」
トロンとした表情でこちらを見つめる、エッチな顔の妹、八条京香がいたのだった。
「あへっ?????」
俺はそんな間抜けな声しか出すことが出来なかった。
それもこれも、全ては妹のせいだろう。
今日あいつが帰ってきたら全てが終わる。
何事もなかったように俺たちは普通の兄妹にもどり、今まで通りの生活を送っていく。
それが俺の理想であり、あいつの理想でもある。
全ては上手くいっている……はず。
しかし心のなかに、少しだけ違和感のようなものがある。
それはたまにズキっとした鈍痛を感じさせるが、俺はその痛みを無視し続ける。
まるで、それが腫物であるかのように。俺は無意識のうちにそれを避けている。
「さてと、あいつが帰ってくるまでは勉強をしますか」
俺は久しぶりに落ち着いた気持ちで勉強をスタートさせるのだった。
しばらくして。
「ただいま~」
妹が帰ってきた。その声には少しの緊張が感じられた。
「おかえりー」
俺は自室のドア越しに妹に返事をする。どうやら、妹は俺の部屋の前で少しだけ佇んでいるようだ。
話をするタイミングをはかっているのだろう。もじもじとしている妹の様子が目に浮かんでくる。
俺は椅子から立ち上がり、ドアをゆっくりと開けて、
「入るか?」
そう一言だけ妹に声をかけた。
「う、うん……」
妹は恥ずかしそうにしながら、手を前で組んで俺の部屋へと入った。
「で、答えは出たのか?」
俺は躊躇わずに妹に問いかける。ここは恥ずかしがっていてはお兄ちゃんとしての顔が立たないとも思ったからだ。
少し強めの態度で攻めよう。
「うん……」
「それじゃあ、早く聞かせてもらおうか」
「あのね、あのね……」
「うん」
「私、お兄ちゃんの受験勉強に悪い影響を与えたくないの」
「うん」
「だからね、このままじゃいけないと思うの」
「そうだな、よく考えたみたいだな」
「お兄ちゃん、単刀直入に言うね」
「お、おお……」
「私、お兄ちゃんとエッチなことしたい」
「ああ、やっと分かってくれたか、そうかそうか」
「私とエッチなことしてくれる、お兄ちゃん?」
「ああ、もちろん。って……」
あれ、妹は今さっきなんてい言った?
「じゃあ、今からしよっ!!」
妹はどういうわけか、俺の手をとって、ベットに俺を座らせた。
「じゃあ、お兄ちゃん。じっとしててね」
あ、れ……
今、いったい何が起きている?
妹は何をしようとしている?
「わぁ……ここってこんな形してるんだぁ」
いつのまにか俺のズボンは脱がされていた。
「それじゃあ、いくね。私がんばるねっ」
そういって妹は……
勢いよく、俺の……
おれを……
「あ、れ……」
しばらくの間、俺の意識はとんでいたみたいだ。
ぼやけていた像が次第に鮮明な画像へと、鮮やかな色を取り戻していき……
そして、俺の目の前にはあり得ない光景が広がっていた。
「おにいちゃん……ごちそうさま、でしたぁぁあ」
トロンとした表情でこちらを見つめる、エッチな顔の妹、八条京香がいたのだった。
「あへっ?????」
俺はそんな間抜けな声しか出すことが出来なかった。
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