咲かない桜

御伽 白

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2章

Part 81 『魔法の道具で全て解決』

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 「君は変なところが抜けてるよね。」

 リューの店で呆れながらリューは俺に向かってそう言った。呪いを受けたと言う先入観のせいで誰かに伝えることは不可能だと勘違いしていたのだから、返す言葉もない。

 リューは、魔女然とした、黒を基調としたかなり露出度の高いセクシーなドレスを身に纏っていた。

 今は深夜なので完全夜型のリューにとっては一番調子のいい時間帯なのだろう。

 「まあ、我ながら馬鹿みたいだと思うよ。ほんとに・・・」

 「馬鹿みたいじゃなくて馬鹿なんだよ。まあ、中学生にキ・・・むぐっ」

 俺は、慌ててリューの口を手で塞ぐ。この場には、サクヤもいるというのになんて事を言おうとしてるんだ。

 サクヤは不思議そうな表情をしているがどうやら聞こえていないようだ。それに少しホッとする。いや、完全にあの子の所為で俺は悪くないんだけど・・・

 「むぐむぐ・・・」

 しばらく、リューの口を塞いでいると突然鈍い痛みが手のひらに走った。

 「痛っ!?」

 咄嗟に手を離すと手のひらに歯型がくっきりと残っていて、軽く血が滲んでいた。本気で噛まれた。

 「まあ、良い。とりあえず、明日にでも会いに行ってくるかな」

 「会いに行くって・・・逃げられるんだけど」

 「それに関しては問題ないさ。僕は魔女だからね。魔法の道具をいくつか用意出来てる。」

 そう言ってリューはどからか大きな半透明の青いガラス細工の付いたネックレスを取り出した。ガラス細工は氷柱のような形をしており、店の中の光でキラキラと輝いている。

 「それは?」

 「もの探しの魔法の道具さ。これに・・・峰、手を出して、あ、血の出てる方ね。」

 そう言われてなすがままに手を差し出すと血の滲んでいる傷口にガラス細工の先を付けた。

 「魔法と違って出来ることの幅が狭いけれど、魔法の代わりになる。それが魔法の道具の良いところだ。魔力の消費もない。」

 「それで、魔女を探せるのか?」

 「そうだよ。血を捧げることでその人物と関わったことのある人や物の場所を教えてくれるのさ。」

 「便利ですね・・・」サクヤが興味深そうにネックレスを覗き込んでいる。

 無くしたものを探すのにとても便利な気がする。まあ、血を使うのがネックだけれど・・・

 「じゃあ、もしかして、ウチガネさんの打ったあの刀も・・・」

 ウチガネさんは自分自身の魂を込めて刀を打ち上げた。あの刀は確か妖刀だったはずだ。同じように何か特殊な能力があるのかもしれない。

 「そうだね。あの刀も間違いなく魔法の道具さ。まあ、すぐにお披露目することになるだろうし、効果はまたのお楽しみってことでね。」

 「まあ、それはいいけど・・・今から会いに行くのか?」

 「いや、今日は眠いから明日でいいや。作戦決行は、明日だよ。だから、ちゃんと寝るように、じゃあ、おやすみ」

 そう言ってリューは、部屋の奥へと去っていった。もう完全に話は終わりらしい。俺は溜息を吐いて、サクヤと一緒に店を出た。
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